私達の戦争 12: 他国から見た日本の戦争とは 1


1 パプアニューギニア

< 1. パプアニューギニア、かつて悲惨な戦場だった >

 

前回まで、日本人が太平洋戦争・日中戦争をどう振り返ったかを見ました。

今回から、他国が太平洋戦争・日中戦争をどう見たかを紹介します。

そこには私達の気づかない事実や感情があるかもしれません。

 

2水木しげる3

< 2. 水木しげるの戦記ものから >

 

インドネシア(小学校6年用の歴史教科書1973年版)より

「・・オランダ軍はカリジャチで日本軍に無条件降伏した。インドネシア人の気持ちは実に痛快であった。日本軍の到着を我々は両手をあげて喜び迎えた。・・

まもなく日本軍の目的は我々の解放よりは戦略物資の略奪にあることが判ってきた。日本の統治は残酷であり、貪欲であった。米その他の食料は奪われ、油を採るためにはヒマを強制的に栽培させられた。・・多数の人間が労務者として遠くビルマ、タイに連行されて労働させられ、再び故郷に帰れなかったものも多い。さらに青年は兵補に徴集され、・・。

日本の占領時代はかつてなかったほどの苦難の時であったが、インドネシア民族は我慢した。食料は不足し、衣類はボロボロになって椰子の繊維の織物を身にまとう者さえ多くなった。至るところ失望の声が渦巻き、・・公然たる反乱さえ起こった。

・・日本の敗戦となり、・・『待ちに待っていた日が今やってきたのであり、全民族はいせいに立ち上がった』・・」

 

3戦場にかける橋

< 3. 映画「戦場に架ける橋」 >

 

説明

これは太平洋戦争開始翌年(1942年)の日本軍の侵攻を記している。

この国はオランダの植民地支配に既に400年あまり屈していた。

日本は、戦争続行に不可欠な戦略物資を調達するために、侵攻した国々で同様のことを行った。

「連行されて労働させられ・・」は映画「戦場に架ける橋」で有名になった「死の鉄道」と呼ばれた泰緬鉄道建設だろう。

これにより各国の捕虜・連行による作業者、数十万の内、約半数の犠牲者が出た。

食料の略奪だけでなく、作物の植え替えも多くの餓死者を生むことになった。

日本は協力を得、兵を徴集するために、各国で独立を約束しましたが、これは欧州も同様の手を使いました。

 

侵略された国はどこも、悲惨な体験をバネに民族意識を鼓舞することになります。

おそらく現在の教科書は、日本の国際貢献や経済交流などがあって、きっと変わっているように思います。

 

4水木しげる4

< 4. 水木しげるの戦記ものから >

 

フィリピン(中学2年用の歴史教科書1975年版)より

「フィリピンは日本の戦争の要求をみたすためにただ搾取されただけであった。・・フィリピンに進出した日本人の総数は50万人をこえ、・・我々は彼らの衣食住すべてを負担させられたことになる。日本人は能う限りの食料を我が国から奪い去った。・・

・・すべて疑わしいと見なされた男性はその場所の教会あるいは公共建物に集められ、誰かが自白するまで数日間食べものも水も与えられずに監禁された。拷問や虐殺もしばしば行われた。

・・日本の戦争目的を宣伝することだけは盛んであった。・・検閲が実施された。ラジオも外国の短波放送が聴けないよう、日本人は受信機を改造した。・・日本文化を広めるための組織がつくられたが、・・フィリピン人の心を捉えるには至らなかったのである。」

 

説明

これも1942年の侵攻以降を記している。

第二次世界大戦におけるフィリピン人の死者は兵士、一般市民を合わせて計110万人だった。

 

5水木しげる2

< 5. 水木しげるの戦記もの >

彼の体験を描いた戦記ものや昭和史などは、当時を知るには優れた作品です。

作品中、ジャングルの人との交流、残酷で無謀な日本軍、心優しき兵士、自身の奇蹟の生還などが、悲惨な中にもユーモアと情感を込めて描いています。

 

 

気づきが・・

私達日本人にとって知りたくないことが起こっていました。

 

立派な日本軍人も居ますが、何せ国策が戦略物資調達を目的としていたので、大勢は自ずと決まります。

しかし残念ながら島国は致命傷を抱えており、その事に想いが至り難い。

どうしても海外情報を軽視し、都合良く解釈する傾向があります。

それは江戸時代の鎖国政策が成功したことも一因と言えます。

日本は広大な海と言語の違いにより、大陸からの混乱要因を容易に遮断出来ました。

しかし、この情報遮断は一方で大きな不幸を招きます、太平洋戦争勃発とその後泥沼に入り込んだように。

 

現在、私達は過剰な情報量の中に埋没しています。

しかし、必要な情報が適切に公平中立に本人に届くとは限りません。

情報が偏る理由は、種々あり複雑ですが、詳しくは連載「社会と情報」で扱います。

一つの理由は、マスコミが視聴者の望む情報に偏り、嫌う情報を扱わないことにあります。

 

このことに気がつくことが大切だと考えます。

 

 

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