海外旅行のすすめ 4: 初めてのヨーロッパ 3


 

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今日は、北欧の企業見学でわかった事、また北欧と日本の違いについて書きます。

 

 

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企業見学

私達はデンマークの2社、スウェーデンの2社を訪問しました。

 

 

 

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< 3.デンマークの2社 >

 

デンマークの2社は先端技術を生かして中規模ながら世界を相手に活躍していました。

Brüel & Kjærは音響計測器メーカーで、Dantec Dynamicsはレーザー測定器メ―カーです。

 

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< 4. ASEA社 >

 

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< 5.Sandvik社 >

 

 

スウェーデンの2社は良く知られた大企業でした。

ASEAは電機メーカーでロボットメーカーで知らています。

現在は合弁してABBグループの一員です。

Sandvikは製鋼や建設機械製造を行っているが、超硬の切削工具でよく知られています。

 

 

感銘を受けたこと

Dantec Dynamicsについて話します。

 

従業員は350名ながら、世界相手に自らの販売網を持っているとのことでした。

当時、製造の人員は175名で開発に70名を擁し、先端技術のシーズを追及していくとのことでした。

そして現在も活躍している。

 

工場内の電子回路ユニットの完成品検査を見て驚いた。

10名ほどが一つのテーブルを囲み座って検査をしており、彼女らはユニフォームを着ておらず、その作業はのんびりしていた。

日本なら、ユニフォームを着て、流れ作業か、各自バラバラに座り、時間に追われるように作業していただろう。

 

私はこの作業風景に疑問を持ったので質問した。

管理者の返事は、作業者の尊重と完全な検査を最重視しているとのことでした。

この企業は大量生産品を作っていないこともあるが、他の工場見学も併せて考えると、北欧の労働慣習はやはり日本と大きく異なる。

日本には、ここまで労働者を尊重する文化は無い。

一つには、日本は大量生産体制で安価を売りにする企業が主流だからだろう。

最もこれを可能にしているのまた日本の文化(強い帰属意識)だろう。

 

最後に、外注比率について質すと、驚いたことに、外注比率がゼロだと言うのです。

日本の産業は、大企業と多数の下請けの小企業からなり、二重構造と呼ばれています。

私は北欧全体の産業構造について確認していませんが、様々な観察を総合すれば日本のような二重構造が生まれる余地は無いように思えた。

日本の二重構造は戦時中に作られた軍産一体化に始まるのですが、これが生き残り続けるのは北欧と異なる日本の社会意識(労働者意識)の低さにあるのだろう。

 

この視察旅行で、私は大いに感銘を受け、また幾つかの疑問を解消し、国の違いについて理解を深めることが出来ました。

しかし残念なことに、この時に知り得たことを企業で利かすことが出来ず、また現在の日本は北欧の水準に近づくどころか差が開いている。

例えば、2015年の一人当たりのGDP(購買力平価ベース)ランキングはスウェーデン9位、デンマーク14位に対して日本21位です。

日本の時間当たりの労働賃金は更にランキング順位を落とす。

 

当時は北欧と日本の違いに無念さを感じたが、いつかは良くなるとの希望を抱き帰国したものでした。

 

 

北欧の視察から学んだこと

私はこの視察旅行に出発する前、スウェーデンに抱いていたイメージは、「フリーセックス」と「福祉国家」ぐらいでした。

当時のマスコミの流す情報がそうでした。

 

しかし3日間ほど現地を巡っている間に、人々の意識に男女平等と権利の尊重(労働者)が根付いており、それが共稼ぎや家庭重視に表れていると感じた。

このことが一人当たりのGDPの高水準に結びついているのでしょう。

 

さらに北欧全般について言えると思うのですが、知識や科学を重視しこそ寒冷気候の狭い農地で暮らしていけるのでしょう。

現在、スウェーデンの穀類の自給率は高い生産性により120%ある。

 

またスウェーデンの福祉政策を知ることが出来ました

当時、高齢者はそれまでの住居を離れ専用の建物の個室に住み、世話を受けるシステムになっていた。

私は一人暮らしの寂しさを少し感じたが、不安のない老後を提供出来る国を羨ましく思った。

 

「彼らは日本のようにあくせく働いていないのに、この違いはどこから来るのだろうか?」と思ったものでした。

 

この福祉国家への道は、19世紀末から徐々に労働運動によって盛り上がり、議会制民主主義によって選び取ったものでした。

また第二次世界大戦では、兵力と中立外交で、戦わず他国に侵略されることなく、無傷でいられたことも幸いしている。

彼らは運が良かったわけでもなく、富に恵まれていたわけでもない。

 

現在、スウェーデンの福祉政策は幾つかの反省から介護サービス主体に変わっているが、介護の主体が家族ではなく地域社会で行う姿勢は変わっていないようです。

日本はこのスウェーデンの介護システムを参考にしたはずです。

 

残念なこと

北欧二ヵ国を巡って残念に思ったこと、実は日本のことなのですが。

この北欧の体験は、私の励みになり、また反省にもつながりました。

 

個人的には、男尊女卑ではなく男女平等、会社中心ではなく家族や暮らし重視の姿勢に考えさせられました。

私は団塊の世代に通じる意識から抜け出すことが困難でしたが、時折は反省するようになりました。

 

社会的には、日本の遅れを痛感しました。

一部しか見ていませんが、二重構造のない産業、権利擁護、福祉政策でスウェーデンは進んでいました。

そして今も日本は遅れたままです。

 

さらに加えて残念に思うのは、皆がこのスウェーデンの良さに無関心で誤解さへしていることです。

周囲の人と話していて感じることは、外国の良さを指摘する度に反論されることが多い。

 

「ここは日本で、日本流のやり方が似合っている。当然、日本の方が素晴らしい。」

 

海外に行ったことも無く、外国の長所欠点を知らずに思考停止するのは残念です。

 

外国と日本の違いを知ることで、日本を良くするには何をすべきが見えてくるのです。

 

 

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< 6.幸福度 >

 

もう一つ気になるのは、行ったことも無いのにスウェーデンを否定的に見ている人がいることです。

私の推測ですが、米国寄りの保守的なマスコミはスウェーデンなどのような社会主義的な国や福祉国家を低く評価し報道しているようです。

こうすれば、幸福度などのあらゆる重要なランキングで日本が日を追って低下し、北欧などに差を開けられることから目を逸らすことが出来ます。

 

当然、スウェーデンにも欠点はありますが、自ら社会を変革し国民の幸福度を高めて来た経緯とその現実を知ることは重要です。

 

これが私が海外旅行を薦める理由の一つです。

 

 

 

次回に続きます。

 

 

 

 

 

Categories: culture+society, 連載中 海外旅行のすすめ, history+evolution, <japanese language, travel+photo | Tags: , | Leave a comment

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