北欧3ヵ国を訪ねて 72: シェラン島北東部を巡る 4: 野外博物館 2


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*1

 

 

今回は野外博物館の後半です。

三ヵ国の民俗家屋の野外博物館を見た感想も記します。

 

 

 

 

2

< 2.No.544 の建物 1 >

 

上: 建物の説明書き。

この建物は、スカンジナヴィア半島南西部の海峡に面した所(現在スウェーデン)に17世紀建てられた。

この地域は数世紀にわたり、デンマーク領でした。

右上に示されているように住人は8人で多くの家畜がいた。

この農家はforest farmと書かれており、森林を利用して家畜を育て、穀物は家庭用に栽培された。

18世紀、この地域の木材は対岸のデンマークに小型ボートで輸出され、ユトランド半島東部の穀物と交換された。

 

下: 外側から見た。

中央に入り口が見える。

 

 

3

< 3.No.54 の建物 2 >

 

外観は古くてみすぼらしいが、中庭を囲むように四方に家屋が建っている。

二枚とも、中庭から見た写真。

 

 

4

< 4.No.54 の建物 3 >

 

古いが貧しい暮らしとは言えないようです。

内壁の板が縦方向で、外壁は横方向に並んでいるので、間に断熱の工夫がされているのだろう。

 

 

5

< 5.No.55 の建物 >

 

上: 建物の説明書き。

この建物も、スカンジナヴィア半島の最南端の(現在スウェーデン)に17世紀後期に建てられた。

この地域も数世紀にわたり、デンマーク領でした。

右上に示されているように住人は8人と7人の2家族です。

彼らは穀物栽培農家でした。

大きな家で、中庭を囲むように四方に家屋が建っている。

 

 

 

6

< 6.No.37-40 の建物 >

 

ここにはユトランド半島東側、デンマークの南端にあった4棟が集めらている。

皆、17から18世紀の農家です。

 

 

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< 7.No.40 の建物 1 >

 

6人家族の農家で、豊かな暮らしをしていたようです。

外壁と竈兼暖炉はレンガ造りです。

 

 

 

8

< 8.No.40 の建物 2 >

 

多くの建具や家具は幅の広い板材が使用され、塗装もされている。

 

 

 

 

9

< 9. No.34の建物 >

 

上: 建物の説明書き。

ユトランド半島西側、ワッデ海のレモ島に1750年に建てられた建物。

この島は砂地で荒地です。

この島の多くの少年は水夫になり、大人になってオランダ捕鯨船のキャップテンになる者もいる。

この地では農業より漁業と航海が重要で、18~19世紀に繁栄をもたらした。

 

下: 左側の建物。

 

 

 

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< 10. No.31の建物 >

 

 

上: 建物の説明書き。

ユトランド半島西側の南端に17世紀に建てられた建物。

此の農家は、最初オランダ商人が建て、賃貸されていた。

 

下: 特異な形をしている。

大きく高い屋根、小さな扉と窓が目立ちます。

中は暗いが大きな居間、納屋、家畜小屋がありました。

 

 

三ヵ国の野外博物館を見て

 

多くの農家は、木材が多用されていた。

ノルウェーは巨木が生かされていたが、他の建築材料に乏しい。

デンマークは木材に乏しく、豊富な土や草が補っている。

スウェーデンは両者の中間と言ったところでしょうか。

 

三ヵ国共に寒冷地なので、居間や寝室には大きな造り付けの大型の暖炉兼竈があった。

デンマークのように外壁レンガと内部は木張りにし、間に断熱効果を持たせれば、暖房効果は上がるでしょう。

その点、他の二ヵ国ではログハウスのような造りが見られるが、暖房に難点があるように思えた。

 

三ヵ国共に展示家屋の家族構成を見ていると、数世代にわたる大家族はなかった。

使用人や親族とは限らないような住人が共に暮らすことがあるようです。

デンマークでは家畜が多い。

 

これら野外博物館では農家の畑の様子、特に大きさと水源管理が分からない。

農地は穀物栽培の畑を柵で囲うだけのもので、東アジアの水田のような手間暇のかかるものではない。

また家畜も森林で飼育するようなので、人口密度の低いこれらの国では放牧地の維持に気をあまり使わないのではと感じた。

 

 

日本と比べて

 

 

氷河後退地の為、土壌が貧弱でさらに寒冷地なので、農業、特に集約農業が発展しなかった。

農業は麦などの穀物栽培なので、水管理も重要ではなかったようです。

生業としては日本のように農業中心ではなく林業、漁業、水運による交易などに多様化した。

 

これが東アジアとの家族制度の違いを生んだのだろう。

生業を多くの子供達に助けてもらう必要もなく、土地はどこにもあるので土地の相続でもめることもなく、親の権威が強化されることがなかったのだろう。

 

この結果として、貧弱な土地への執着がなく、水運を利用した移動と交易が相俟って、人々は外界への転出に抵抗がなかった。

むしろ発展と捉えたのだろう。

これは中国南部の山地に暮らす客家等の人々が、東南アジアや海外に進出することが飛躍だと考えているのに似ている。

古代ギリシャの植民にも似たところがある。

 

以下は、まったく私の感想です。

おそらく、親の権威が高まらなかった家族観、外界への転出意欲、土地への低い執着が、ヴァイキングを生み出した。

さらに千年の後の北欧の福祉国家の成功、短期間で貧しい国からの飛躍を可能にしたのだろう。

 

一方、日本の現状を見ると、山腹や小さな渓谷沿いの狭い土地を先祖伝来の地として守る姿が痛ましい。

美しい日本の原風景ではあるが、社会の変革を妨げる頑な姿に思えてしまう。

 

 

次回に続きます。

 

 

Categories: culture+society, 連載 北欧3ヵ国を訪ねて, history+evolution, <japanese language, uncategorized | Tags: , | 2 Comments

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2 thoughts on “北欧3ヵ国を訪ねて 72: シェラン島北東部を巡る 4: 野外博物館 2

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