連載 世界が崩壊しない前に

世界が崩壊しない前に 32: コロナに見る日本政府の危機管理 2


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今回、はからずも行政サービスの稚拙さから腐敗と癒着の体質が露呈した。

さらに経済政策の根本的な欠陥も浮かび上がった。

 

 

 

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< 2.アジアでも遅れをとった日本 >

 

 

* 行政サービスと経済政策の問題 *

 

今回、致命的な体質が露呈した。

  1. 国民向けの経済施策は政府の念頭に無い。
  2. 国民向けサービス体制は手詰まり。

 

 

当初、政府は復興と銘打って牛肉券や旅行クーポンを高らかに謳った。

 

これは弱っている業界を助け、その出費の大半が余裕のある人々の懐から出ることになり、一挙両得だと好感する人もいただろう。

 

実は、これは経済理念と国民目線の無さを示している。

 

これでは本当に苦境に陥った店舗の救援が出来ず、また裕福な人の節約を助長するだけです。

例えば、政府が復興の為と称して、ダイヤモンドや世界一周クルーズの購入費を半額負担すると言っているに等しい。

結局、ふるさと納税と同じ人寄せパンダで、自民党に群がる業界団体を潤し、逆累進課税にもなる。

 

必要なのは他の先進国が実施ているようなコロナにより困窮している事業体や失業者への素早い直接給付です。

日本では、なんとか一律10万円給付が成った。

 

経済対策の遅れを見ていると、政府が国民の経済弱体化を甘く見ていることがわかる。

政府は、放置することにより国民と事業体が、失業・倒産・大学中退などで再起出来なくなることを意に介していない。

 

一方、日銀は金融不安払拭の為に株式の爆買いを加速させ、金融緩和に邁進している(米国でも)。

これは更なる金融危機の芽を大きくし、結果的により巨大なバブル崩壊が襲い、大規模な倒産と失業、そして格差拡大が圧し掛かるだけです。

ここ60年繰り返してきた。

 

 

なぜこんなことになったのか?

 

一にも二にも、政府の経済政策が、産業界をリードする大企業と金融界を優遇することだからです。

国民の事は二の次三の次に過ぎに成り下がった(この問題はいずれ説明します)。

 

 

もう一つの問題は、持続化給付金支給などに見られるサービス体制の欠陥です。

 

今回、パソナや電通がほとんどのサービス業務で幾度も中抜きをしていることが露見した。

両社は以前から政府と癒着し、巨大な利権と実権を握り、非正規問題とマスコミ支配と言う日本の二大悪を担って来た。

両社を経由した業務がお粗末になるのは必然です。

これは国民へのサービス体制の不備と言うより、根絶しなけらばならない自民党・官僚の腐敗・癒着の構造です。

 

しかし問題の根はさらに深い。

 

それは1980年代から自民党と官僚が共同で推進して来た、偽りの構造改革・緊縮政策の一つの結果です。

ポイントは、公務員を減らし民間委託に奔走したことです。

 

既に日本の雇用者に占める公務員比率はOECD諸国の最低になり、平均の1/3に過ぎない。

だが減って当然の巨額の特別会計は減らず、行政の改善も見られない。

つまり、無数の外郭団体と民間(政商のパソナや電通など)と言う隠れ蓑に予算は食い尽くされ続けている。

 

さらに悪い事に、このサービスは以前の体制より遥かに非効率になっている。

そこでは、一部の天下りが高給を貪るが、多くの従事者は非正規に代えられ、薄給と不安定な身分に落とされ、意欲とスキルは低下し続けている。

あらゆる省の外郭団体、第三セクターが劣化の危機に晒されている。

民間ともなれば、従業員はさらに規制の無い過当競争に晒され、全てが劣悪になる。

 

これが現在、日本を覆い尽くす政府による国民サービスの実態です。

 

この問題の本質は、見かけの改革だけで政府・官僚・政商の腐敗と癒着が強固になり、さらにその不透明さと隠蔽により、全貌が掴めなくなったことです。

 

特に日本は米国流の自由放任経済に加えて、自民党長期政権を放置したことが災いしている。

このような状況で、様々な地球規模の危機に対応出来るはずがない。

 

 

次回に続きます。

 

 

 

 

 

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世界が崩壊しない前に 31: コロナに見る日本政府の危機管理 1


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今回のコロナ危機は、日本政府が見掛け倒しだったことを露見させた。

これで、今後迫りくる様々な危機に対応出来ないことが明白になった。

3回に分けて解説します。

 

 

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* 日本政府の三つの欠陥 *

今回は二つを見ます。

 

  • パンデミックなどの危険予知と予防策

 

以前から警鐘が鳴らされていたにも関わらず、感染症関係の予算削減、医療体制(保健所、感染症病棟)の縮小が進んでいた(他の先進国でも)。

現政権で加速すらしている。

 

これは中央政府だけでなく自治体においても同様で、緊縮と改革を売りにした首長に多い。

概ね、彼らは科学的知見が乏しく、声高に経済優先(?)を唱える(トランプ大統領など)。

日本は、原発事故の予防でも同じだったが、まったく教訓を得ていなかった。

 

 

  • コロナの感染対策

 

・クルーズ船寄港拒否のドタバタ

・武漢で発生後も中国観光客の勧誘キャンペーン

・海外からの日本人帰国者の水際対策の抜け

・オリンピック固執による対応の遅れ

・学校閉鎖や満員電車などの三密回避のアンバランス

・補償の無い自粛要請による不公平と洩れ

・捉えらきれないクラスター分析

・設備があるのにPCR検査が不足し、説明と運用のドタバタ

・医療従事者用備品や衛生用品の不備と支給遅れ

 

全国に指揮しなけらばならい政府の言動には一貫性もスピード感もなく、不信感を買った。

一部の手軽な感染防止を訴えはするが、その一方で感染を野放しにしてしまった。

それに比べ自治体の首長の言動は遥かに国民の信頼を得た。

 

この結果は明らかだ。

東アジア沿岸部の台湾、韓国、中国、シンガポールは欧米に比べ人口当たりの感染者・死者数が非常に少ないが、日本は群を抜いて一番多い。

これらの国は衛生意識、BCGワクチン接種、さらに有効なウイルス抗体が備わっている可能性があり、同じ土俵で戦いながら日本だけが成績が悪い(山中伸也教授の説)。

日本は発生源から最も遠いのに、最も近い台湾より遥かに劣っている。

両国のマスク配布の対応でも差は歴然としていた。

 

結果から見れば、大臣が大言壮語した高い民度と言うより、政治(内閣と官僚)がお粗末と言うことになる。

 

 

次回は、経済対策についてみます。

 

 

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世界が崩壊しない前に 30: 深まるパンデミックと健康の危機


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現在、新型コロナウイルスでパンデミックの恐ろしさを実感させられている。

今回は伝染病と健康の危機を見ます。

 

 

人類は病に翻弄された来た。

原始社会では、病への恐れが様々な因習(穢れなど)を生み、信仰を強化した。

中世ヨーロッパでは、人口の3割が死亡したペスト蔓延が宗教改革の引き金になった。

 

 

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< 2. インフルエンザの猛威 >

 

 

ここ数十年、医療技術が発展しているにも関わらず、伝染病は世界を益々脅かしている。

日本と米国では、ここ三十年ほどインフルエンザによる死者は増加傾向にある。

SARS、MERS、インフルエンザ、エボラ出血熱などウイルスによる伝染病が記憶に新しい。

 

 

2006年、経済学者が1918年のスペイン風邪が現在流行すれば死者は世界で1億4200万人に達し、GDPは13%減じると予測した。

これは死亡率3%での計算で、当時日本の死者は45万人だった。

しかし死亡率50%越える伝染病もあるし、通年発生するものもある。

 

他にもある。

エイズ、マラリア、結核、下痢などで毎年1300万人が死んでいる。

40年前に発見されたエイズの感染者は6000万人を越え40%が死亡している。

 

今後、地球温暖化が進行し、主に低開発国で栄養失調、下痢、マラリアによる死者と寿命低下は益々増大する(死者の増加は毎年数百万人)。

 

世界は医療と生活の向上により病を克服しつつあるが、まだまだ大量の疾病者と死者を生んでいる。

爆発的なパンデミックは、さらに問題を引き起こすことになる。

 

 

* 何が問題か *

 

近年、パンデミックが増大している理由は、人の高速広範囲の移動、自然破壊、貧困が大きい。

多くの伝染病はアフリカやアジアの貧しく、衛生と医療水準が低い地域から始まり、移動によって瞬時に拡散するようになった。

 

今回のように伝染病が世界に蔓延すると、グローバル化した経済は甚大な被害を受ける。

先ず、感染地で一部の生産と業務が停止し、さらに輸送と移動が制限され、これが連鎖的に広がり、数週間の内に国内のあらゆる物の供給が絶たれ、遂には世界も困窮状態に陥ることになる。

これは海外生産に頼る様々な装置の部品や医療資材(不織布マスク)の入荷停止、また国内の運送業者の休止を想定すれば容易に理解出来る。

この物流停止と移動できない異常事態は感染率が数%から十数%でも起きる。

 

今回、比較的死者が少なかった日本でもまだ影響は続き、GDPの減少は10%前後になるだろう。

これはリーマンショック(2008年金融危機)のGDP-5%を越える。

さらにセイフティネットが弱くなっている日本では企業の倒産、失業者が大きな後遺症になる(自殺者増加なども)。

 

また感染による恐れや恨みから、差別や敵対行動が増加し、社会や国際関係が不安定になっている。

 

 

次回、日本政府のコロナ対応から見える危機対応の危うさを考えます。

 

 

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世界が崩壊しない前に 29: 貧困と格差 4


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貧困や格差は経済を本当に悪化させるのだろうか?

 

 

**格差が拡大すると経済発展を阻害する**

 

(今の自由放任主義経済や金融偏重経済の問題は別に見ます)

 

多くの人は、日米の経済は株価が上昇し、好調だと首を傾げるかもしれない。

実態は、90%の国民の所得がほぼ伸びておらず、一部の人が恩恵を受けているに過ぎない(日本だけではないが)。

 

一番悲惨なのは日本です。

 

日銀が市中銀行に幾ら金をばら撒いても、まったくインフレが起きなかった。

(逆に、これをもってMMT(現代貨幣理論)は、日本政府は国債発行や税収に頼らずに、国民の為の財政支出が可能だと提言している。重要な指摘ですので別に解説します。)

実体経済は浮上せず、金融経済だけを潤したリフレ論者は迷惑なだけだった!

 

経済再生に失敗した理由は、単純だが重大な致命傷による。

国内需要を担う国民の90%の人々の所得が低下し続けているので、銀行に金をばら撒いても消費が伸びるはずがない。

つまりインフレ(2~3%)は起きない(アベノミクス前から自明だった)。

 

一方金持ちや大企業は消費や物づくり(実体経済)より利益率の高いに金融投資に大金を注ぎ込む。

現在、庶民の預金金利は0.1%(日本)だが、金持ちや企業の資金運用(米国のファンド)は8%ほどの利益を上げ続けている。

 

こうして格差拡大で消費は増えず実体経済も伸びず、それがまた格差拡大を広げているのが現在の経済システムなのです。

 

 

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< 2. 表の顔 >

 

なぜこんな愚策がまかり通るのか。

政府は経済刺激と称して金融投資で利益が得られるように規制緩和と金融緩和を行う。

これは現在の経済システムがバブル崩壊を繰り返し、さらに巨大化しているからです。

政府はこの金融危機をリカバリーするために行わざるを得ないのです。

まるで蟻地獄、底無し沼のようです。

 

 

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< 3. 裏の顔: 2012年と2016年の比較 >

 

努力は必要ですが、この表と裏の顔の違いを理解することは重要です。

 

あるジャ―ナリストは指摘する。

20世紀最大の二つの危機―1929年の大恐慌と2008年のリーママンショックに先行して格差が激しくなっていた。

今も?

 

ある経済学者は言う。

少数のエリート階級に資本が集中すると、デフレを誘発し、投機的バブルを招き、経済回復力の弱体化を招き、金融崩壊のリスクを高める。

衝撃が繰り返されると、信頼が損なわれ、経済成長が減速し、これがさらに格差拡大に結びつくと。

 

ある社会学者は、金持ちが地球を破壊すると言う。

経済格差が拡大すると、「虚栄的消費活動」が活発化し、資源の浪費を高め、これがまた資源の枯渇を早める。

この「虚栄的・・」とは、超金持ちの消費スタイルに近づこうと各階層の人々が真似る競争状態を指します。

 

 

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ここで基本に立ち返ります。

 

「自由競争こそが最高、格差など気にしない」

この考えがなぜ国民に浸透したのか?

 

実は、格差が縮小し最も経済が成長した時代は2回の大戦後と1930年代の大恐慌後でした。

この時期は、国家が強力に富裕層や金融家を抑えて、労働者の賃金向上などを図った(ニューディール政策など)。

 

この事実が現在のエリートや富裕層にとって都合が悪い為、大金を費やしシンクタンクや学者、マスコミを動員して否定しているのです。

真実は明白なのですが、多勢に無勢と言うところでしょうか。

 

これ一つとっても、格差が拡大してしまうと、ナチス支配と同様に反転の困難さがわかります。

 

 

次回に続きます。

 

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世界が崩壊しない前に 28: 貧困と格差 3


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前回、貧困と格差は国によって作られていることを見ました。

貧困と格差は人権の問題に留まらず、危機をもたらすとしたら?

 

 

多くの人は、国が貧困と格差を是正し過ぎると、労働意欲を減じ競争心が無くなり、経済に悪影響すると信じさせられている。

だから悪化していても気にも留めない。

 

しかし事はそんな単純ではないし危険でさえある。

また格差が少ない国でも経済が豊かで成長している国があるので、明らかに誤解(洗脳)です。

 

 

**放置すれば騒乱や世界を後退させる引き金になる**

 

概ね二つのポイント、社会的なものと経済的なものがあります。

 

貧困な国ほど教育と医療、経済の水準が低くなり、人口増・伝染病・紛争を引き起こし易く、悪循環を招く。

外部からの衝撃、特に伝染病、大国の貿易や通貨の圧力に弱いために容易に悪化する。

こうして武力衝突、難民や伝染病などを周辺に、そして世界に広めることになる。

今回のコロナ危機で判明したように、先進国であっても格差が大きい米国や英国では弱者が感染爆発の被害者になった。

 

 

歴史を振り返れば、貧困と格差拡大は社会騒乱の引き金になっている。

それは大国や一度興隆した国ほど暴力的になるようだ。

ローマ帝国や中国の名だたる王朝が崩壊する時、格差が拡大し暴動が起きていた。

 

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< 2.英国が帝国主義を終えた時期 >

 

グラフの赤線は英国がアフリカの支配を終えた時期を示す。

経済が後退し帝国主義に走った19世紀後半の大英帝国では、この2百年間で最も格差が大きかった。

また他国よりも酷かった。

 

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< 3. ドイツと日本のファシズム期 >

 

グラフの赤線はヒトラー総統の時代、緑の矢印は日本の大陸進出の時代を示す。

共に格差が酷い。

20世紀前半のドイツと日本は、一時の栄光の後に訪れた大恐慌が大失業をもたらし、貧困と格差による社会不安がファシズムへと突き動かした。

 

 

これは普遍的な社会現象と言え、様々な識者が警告を発している。

 

ある疫学者は、先進工業国23カ国を比較すると、健康指数が悪化するのは、GDPが下がった時ではなく、格差が拡大した時であることを発見した。

また同時に犯罪率、幼児死亡率、精神疾患、アルコール消費量などにも重大な影響を及ぼしている。

 

ある経済学者は、格差は改革の意欲をそぎ、人々の信頼を失わせ、フラストレーションを高め、政治や行政に対する信頼を失わせると指摘する。

また棄権が増え、選挙の票は金で買われ、富裕層が公的機関への支配を強めている。

 

まさに日米、先進国で起こっていることです。

 

 

次回に続きます。

 

 

 

 

 

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世界が崩壊しない前に 27: 貧困と格差 2


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前回、世界と日本の状況を見ました。

今、世界で何が起きているかを見ます。

 

 

前回、世界の絶対的貧困率が減少する一方、国家間と国内の格差が広がっていることを見ました。

 

 

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< 2.富裕層の所得の推移 >

 

米国の所得上位10%が1940~1970年代、全国民所得の35%を占めていたが、その後上昇を始め2007年には50%になった(上記グラフとは別)。

同時期、上位1%の占有率は10%ほどから24%になった。

 

 

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< 3.世界の億万長者 >

 

格差の諸相

 

ほんの一握りの人間に富が集中し加速している。

 

1970年代、所得税の最高税率は英で90%を越え、米で70%あったが、その後英米共に40%まで急速に下げ、日本も追従した。

 

世界の株式と債券の総額は1980年10兆ドルだったが、2009年には126兆ドルになり、12.6倍となったが、この間の世界実質GDPは2.8倍に過ぎない。

 

 

主な要因

 

大国や多国籍企業の身勝手な経済・外交・軍事的な干渉が発展途上国の貧困を助長している(アジア通貨危機など)。

せっかく途上国自身の努力、そして国際機関や先進国による支援などにより豊かさを手にしているのだが。

 

ニュー・ワールド・エコノミー(容易に国境を越える、瞬時に伝わる情報、日々進む知識集約化、熾烈な競争)が進み、教育・情報力や資金力などの差が益々格差を広げている。

 

以下が一番の元凶です。

ここ40年間、米国を筆頭に自由放任経済の国では、金融緩和と規制緩和(合併や競争激化など)によって巨大企業ほど収益が上がり、さらに減税(法人税、逆累進課税など)で富は集中し加速した。

さらに実体経済より金融経済で高収益が得られるようになったことで、実体経済に資本が向かわず停滞するようになった。

 

これにより経済が成長しても90%の国民の所得が伸びず、日本では低下すらしている。

 

様々な要因が絡んではいるが、けっして偶然ではない。

 

最も問題なのは、大資本や企業が野放しにされていると言うより、多くの先進国が競うように、これらを優遇していることにある。

当然、北欧などのように格差を押さえながら成長も手に入れている国は多い。

 

 

次回、貧困と格差の問題を見ます。

 

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世界が崩壊しない前に 26: 貧困と格差


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貧困と格差が悪化し続けた先にあるもの・・

 

いつの世にも貧困と格差はあった。

動物は弱肉強食なのだから、これも自己責任だ。

自由競争こそが経済成長を約束する。

世界経済は成長しているのだから貧困や格差問題はやがてなくなる。

 

一方、歴史を振り返ると、悪化する貧困や格差が大衆の怒りを爆発させ、ファシズムや革命へと進む事例は事欠かない。

 

現在、世界はどちらに向かっているのだろうか?

 

最も豊かな国20ヶ国と最貧国20ヶ国の所得格差はこの40年間に倍増し、40対1になった(2000年で)。

この格差は開発が遅れているアフリカでさらに加速している。

 

それでは国内の格差はどうか?

アメリカではトップ5分の1と最下層5分の1の所得比は1990年には18対1だったが、2000年には24対1になった。

この間、大卒と高卒の学歴による収入格差も倍増している。

最初はアングロサクソン系(英米)の国々で目立ったが、現在急速に各国に広がっている。

国内の格差拡大は、ラテンアメリカでも1980年代か目立ち始めたが、現在では中国でも都市と農村の差が大きくなっている。

 

貧困はどうだろうか?

貧困には絶対的と相対的がある。

絶対的貧困とは2015年で1日1.25$以下の収入を指し、相対的貧困とは国民の所得中央値の半分以下の収入を意味する。

 

 

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< 2. 2015年の絶対的貧困率 >

 

円の大きさと数値が絶対貧困率を示し、西アフリカなどでは最大58%になった。

世界の絶対的貧困率は1990年36%、2015年10%と減少傾向にあり、全体的に見れば世界は豊かになりつつある。

しかし、これは脆く、いとも簡単に崩れるだろう。

今回のコロナ危機などの衝撃は、貧困地帯により多くのダメージを与えるからです。

 

 

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< 3. 2010年、OECD各国の相対的貧困率 >

 

このグラフから皆さんに読み取って欲しいことがあります。

それは同じ資本主義国でありながら北欧やベネルックスの国々は、すべて貧困率が低いと言うことです。

つまり貧困は自己責任だと納得してしまう前に、政治社会にこそ、その原因があることを知って頂きたい。

 

 

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< 4. 日本の相対的貧困率の趨勢 >

 

相対的貧困率で日本はアメリカに次いで第4位になった。

二つのグラフから、日本はいつの間にか格差大国に墜ち、かつその傾向は強まっている。

2015年に貧困率が少し低下していますが、これは景気の波によるものです。

今後、コロナ危機による大規模な景気後退により、2008年のリーマンショック後のように貧困率は確実に上がります。

 

次回に続きます。

 

 

 

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世界が崩壊しない前に 25: 細るエネルギー供給


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今回は、私達の経済活動や生活に不可欠なエネルギーの将来についてみます。

 

 

電気・ガス・ガソリンが無くなる生活を想像できるでしょうか。

 

かつてオイルショックで経験したように、ここ半世紀、石油価格の上昇下降が世界経済を揺さぶるようになった。

米国は石油が狙いで、中東に軍事干渉することが度々あった(イランなど)。

日本が太平洋戦争に突き進む切っ掛けも石油禁輸でした。

 

現在、エネルギー源のほとんどは地下資源(石油、石炭、天然ガス、ウラン)ですが、いつまで採掘可能なのか?

 

 

 

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< 2. 石油生産量のピークは過ぎた >

 

IEA(国際エネルギー機関)は2010年、在来型石油(シェールガス・石油を除く)の世界生産のピークは2006年に越えたと発表した。

これは従来の油田が枯渇して行く中で、新しい油田の発見が少なくなり、採掘コストが高くなっているからです。

 

益々、採掘コストが上昇している為に、地球奥深くに化石燃料があっても役に立たない。

石油では、20世紀初頭、1単位のエネルギー投資で100単位のエネルギーを得られたが、ここ25年間で35~11単位と急速に低下している。

一時、花形だった北海油田も限界が見えて来た。

 

これを補ってくれたのが2010年代に始まった米国のシェールガス革命でした。

しかし、ここ数年、採掘会社が急激な赤字に陥っている。

理由は坑井の寿命が短く、次から次への開発にコストが掛かり過ぎているからです。

FRBは低利融資でこれら会社を何とか存続させているが続かないだろう。

さらにコロナ危機で原油先物価格が一時マイナスまでになった。

これで米国のシェールガスは立ち行かなくなるかもしれない。

 

 

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< 3. 低下する世界の原発発電量 >

 

残念な事に、期待のエネルギー源も様々な副作用を持っている。

 

原発は大災害、シェールガスは公害を引き起こしている。

日本列島の原発は断念せざるを得ない。

地震と津波が頻発する列島、放射線廃棄物の処理、海洋汚染による漁業資源への悪影響を考慮すれば当然です。

 

またメタンハイドレートや石炭、バイオ燃料(生産時)は、温暖化ガス(炭酸ガスなど)排出で地球温暖化に悪影響を与えます。

 

 

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< 4. 増え続けるエネルギー消費 >

 

 

* 何が問題か? *

 

上記三つのグラフは危機の到来を示している。

 

世界のエネルギー消費は増え続けるが、エネルギーになる地下資源は枯渇に向かっている。

もし化石燃料輸出国が、枯渇への不安と自国の消費増を受けて、輸出を絞り、さらには禁止したら・・・。

輸入大国の日本は・・・?

コロナによるマスク入手の困難とはわけが違う。

 

国民が耐え偲ぶだけで過ごせるとは思えない。

悪くすれば強奪の戦争が勃発するかもしれない。

 

日々、限界に近いづいている。

打開策を講じなければならない。

 

 

次回に続きます。

 

 

 

 

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世界が崩壊しない前に 24: 掘り尽くす鉱物


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宇宙誕生から138億年間で生まれた元素や地球の鉱物を、人類はこれから数十年ほどで使い切ってしまう。

その先は・・・

 

 

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青銅と鉄は文明と強国の象徴でした。

紀元前、もしヒッタイトとケルトが鉄器を持っていなかったら、ガンジス川や黄河流域で鉄の農耕具が普及していなければ、歴史は大きく変わっていた。

金と銀は繁栄の象徴であり、昔から通貨の役割を果たして来た。

建物から自動車、携帯電話、薬品、太陽電池まで鉱物無しでは造れず、生活は不可能だ。

 

国際環境開発協会が15年ほど前、よく知られた八つの金属(鉄、アルミ、鉛、ニッケル、銅、他)の残りの可採年数は15~81年と発表した。

推定埋蔵量は500~1100年分あるが、採掘には膨大な損失が伴う。

環境省の2009年の資料によると、可採年数は金20年、銀19年、レアメタルのクロム15年、インジウム18年とある。

 

ここ半世紀、かつて指摘された地下資源の可採年数を越えても、掘り尽くした物はなく、今も採掘は続いている。

しかし確実に可採年数は短くなっている。

 

 

* 何が問題か? *

 

可採年数は、世界経済(消費)の伸び、新規に発見される埋蔵量、リサイクル量、そして採掘コストによって決まる。

 

だが埋蔵量は増えても、鉱石の品位が下がり続けており、益々採掘にエネルギー(コスト)と水の使用量が増える。

また鉱山から出る鉱さいや処理液はこれまでの数十倍に達し、環境破壊と深刻な公害を招く。

さらに農業や漁業資源を減らすことにもなる。

 

最大の懸念は、生産と埋蔵している国が大きく偏在していることです。

 

中国の生産量は金で1位、レアアース(17元素)では世界シェアの96%に達する。

埋蔵量の世界シェアでは、リチウムはチリで75%、プラチナは南アフリカで88%と偏在している。

一方、日本はベースメタル(鉄、銅など)とレアメタル(リチウム、コバルトなど)は100%輸入に頼っている。

 

 

* もし枯渇の危機が来れば! *

 

希少元素や鉱物の枯渇は、コロナ危機のマスクのように2ヶ月ほどの品不足では済まない。

今回の日本政府の対応を見れば、危機管理(体制とシミレーション)が出来ていなかった事と、隣国との協調体制が取れないことで傷口を大きくしてしまうことが理解出来たはずです。

 

おそらく悲惨な争奪が始まるだろう。

既に石油、ダイヤモンド、ウランのように、アフリカや中東で資源を奪い合う為に、大国から武器が大量に供給され内戦を生んでいる。

 

放置すれば必ず破局が来ます、甚大な被害を伴う危機が。

 

将来に備えた危機対応が不可欠です。

 

 

次回に続きます。

 

 

 

 

 

 

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世界が崩壊しない前に 23: 映画「太陽の蓋」を紹介


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福島原発事故を今一度教訓として欲しい!

無料動画「太陽の蓋」を紹介します。

また私の想いを詩にしました。

 

 

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* 「太陽の蓋」を見た感想 *

 

なぜ日本は、いまだに危機に上手く対応出来ないかが良くわかる。

それは体制が麻痺しているからに尽きる。

 

数人の首脳が全身全霊であがいても・・・

そんな虚しさの中にも光明を感じることがあった。

身を挺して原発の残った人々と陣頭指揮を執られた人が居たことを。

そして突然の巨大な災厄にもめげず、立ち向かった多くの人々がいたことを。

 

 

*「憂いの詩」 私の想いを託しました *

 

 

何を恐れるのか

 

座して逡巡する君よ

 

持して朽ち果てる故国こそ恐れよ

 

いま船出する時

 

渇きや荒波を恐れるな

 

出でて求めよフロンティアを

 

闇の中、頼れるのは己一人と覚悟して

 

家族を愛し、友と手を携え

 

いざ立ち上がれ

 

 

 

次回に続きます。

 

 

 

 

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世界が崩壊しない前に 22: 様々な危機


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身近に迫っている危機とは?

被害の大きなものをリストアップします。

 

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  1.  地球温暖化
  2.  生態系の破壊
  3.  農水産資源の枯渇
  4.  地下資源の枯渇
  5.  森林破壊
  6.  水不足
  7.  海洋汚染
  8.  貧困と所得格差
  9.  平和の破壊
  10.  パンデミック
  11.  巨大化する自然災害
  12.  先新技術の誤用
  13.  移民・難民
  14.  暴走する経済活動
  15.  金融システムの崩壊
  16.  暴走する社会・国家
  17.  細るエネルギー供給
  18.  教育と情報の格差

 

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幾つかの被害例を見ます。

 

*「平和の破壊」とは、戦争、内戦、テロ、核戦争などです。

犠牲者はベトナム戦争で800万人、一度核戦争が勃発すれば地球全滅で75億人でしょうか。

 

*「パンデミック」とは、伝染病のコロナウイルスなどです。

スペイン・インフルエンザによる死亡者は世界で4000万人でした。

この時の感染数は世界人口の30%と言われています。

 

*「金融システムの崩壊」の代表例は、ほぼ10年毎に繰り返されているバブル崩壊ですが、今後、別の崩壊が起きる可能性もあります。

リーマンショックでは、米国だけで1800兆円の家計正味資産と退職勘定資産の1/3を瞬時に失った。

当然、被害は世界に及んだ。

 

 

被害規模は甚大になると思われるが、予想しづらいものも見ておきます。

 

*「地下資源の枯渇」で切実なものは、埋蔵量が後20年ほどしかない幾つかのアースメタルやレアメタルです。

さらに1~3ヶ国に産出シェア70~90%を握られている資源もある。

経済封鎖が起きれば大国と言えども一溜まりもない。

 

*「先進技術の誤用」で心配なのは、遺伝子操作やバイオ技術でしょう。

金融技術や情報通信技術などは非常に有用だが、間違えば社会を傾ける可能性がある。

半世紀前に誕生した原発は、安直に突き進んで方向転換出来ない残念な例です。

 

*「情報格差」で目立つものは、巨大プラットホーマー(Googleなど)によるビッグデータ利用や国家の諜報活動で、監視社会が進む可能性がある。

また教育と情報の多寡が経済活動の優劣を制し格差を助長する可能性が高い。

 

 

残念なことに日本は、長期の経済衰退を招いている政治経済社会の沈滞が深刻で、上記の様々な危機に対応出来る体力が無い。

今回のコロナ危機で明白になったと思います。

 

 

次回に続きます。

 

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世界が崩壊しない前に 20: コロナは我々日本の弱点を教えてくれた 5


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今回は、皆さんがニュースを見て感じている日本の大いなる弱点を考えます。

 

 

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< 2. 両者の食い違い >

 

 

* 政府と自治体首長の心構えと手腕の違い *

 

今回、政府と自治体首長のやり取りを見ていると、両者の危機意識の違いが目立ち、結局は首長の手腕が事の正否を決めそうです。

政府と東京都はオリンピック開催と経済に目を奪われ、初動から道を誤り、未だに迷走し続けている。

しかし、今や全国の自治体首長の勢いは政府を動かしつつある。

 

日本は主に税制が原因で、自治体が自ら財政をコントロール出来ず、中央政府(与党議員と官僚)に従属し、自主性と活力を失って来た。

しかし大阪、神奈川、北海道、和歌山、愛知などの首長を見ていると、光明がある。

 

逆に、一強を良いことに公私の失策を隠蔽・捏造・証言拒否で逃げ、さらにはマスコミとウヨの懐柔で批判を抑え続けて来た政府は、足元の国民の現状を見る気がないようです。

経済対策も、危機終息後の復興策(旅行クーポンや牛肉券)は早々と声高に唱えたが、今まさに迫っている倒産や失業を回避する補償には踏み切れなかった。

 

これは半世紀に及ぶ自民党政権が招いた政治の弛緩が大きいが、これに加えて、中央政府と地方自治の役割分担が機能していないことも大きい。

 

 

北欧では、軍事や外交は中央政府の管轄だが、国民に直結する社会福祉などは自治体が財源を持ち施策する。

日本の今の体制では、中央政府はしどろもどろで決断できず、各首長の施策にブレーキが架かるだけです。

どうしても今回露見したように中央政府は市民目線から外れたのものになる。

 

例えば、大阪都構想もしかりです。

自治体の二重行政を解消し、大きな都に格上げすることは、理に叶っているように見える。

しかし、国からの交付金支給などの制度を根本的に変えない限り、実はあまりメリットがないのです。

 

今は米国はロックダウンの解除と継続で対立しています。

トランプ大統領は経済と選挙が優先で、ニューヨーク知事は市民の命を優先し対立している。

従わない州に対して大統領は、ウヨ的な市民を煽り抗議デモで揺さぶりをかけている。

日米共にポピュリズム政権は対立を煽り、目的を達しようとしますが、これが間違いをもたらすことは既に見ました。

 

今回の教訓から、政府の強制力云々より、自治体と首長が大幅な権限を持てる体制へと転換すべきです。

それが先進国の趨勢であり、日本の再生に不可欠です。

 

 

 

次回に続きます。

 

 

 

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世界が崩壊しない前に 19: コロナは我々日本の弱点を教えてくれた 4


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今回は、コロナ危機で感じた悲哀について記します。

 

 

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* クラスター班の活躍と苦悩 *

 

先日、NHKのドキュメンタリーで、日本の新型コロナウイルスのクラスター対策班の奮闘を見ました。

 

2ヵ月が経ち、これからも続く疲労困憊の中での東北大学押谷教授と北大西浦教授らの熱意と誠意には感動を覚え、感謝してもし切れない。

 

西浦氏は感染の第一波をクラスター分析と隔離で抑えたが、第二波を防止出来なかったと言い、言外に我々は絶望の淵に立っていることを示唆していた。

確かに、3月中旬までの少ない感染者数と3密を避ける提案は、この班の業績かもしれない。

一方で彼らは、人形浄瑠璃の黒衣(くろご)のようで目立たず、今は非難もされている。

 

 

何点か残念に思ったことがある。

 

彼は、第二波は空港での検閲と隔離が上手くいっていないからだと言葉すくなく指摘していた。

また人員不足で寝る暇も無いクラスター班への増員が無く、政府の無理解に一言嘆いていた。

 

さらに不思議なのはドキュメンタリーで、NHKが上部機関(新型コロナ対策本部、厚生省、政府)との連携や対応をほとんど描いていなかったことです。

 

常識で考えて、感染対策の執行機関の協力なしでは彼ら対策班の苦労は報われず、それこそ孤軍奮闘で終わってしまう。

むしろ私には彼らは人身御供として晒されているように思えた。

それでも彼らは実に謙虚で他者をまったく非難しない。

 

 

もう一つは、西浦氏はまだCR検査の制限に拘っていることです。

 

明らかに状況が変わっているのに手法を変えない事には無理がある。

この件の説明では、急に歯切れが悪くなった。

 

本来なら、第二波の状況悪化に備えて、政府がPCR検査の拡大や空港の検疫体制の強化を行うべきで、西浦氏がその評価を語ってこそ対策班と言える。

ここでも、何か他者への遠慮が働いているように感じた。

 

結局、コロナ危機に対して、重要な役割(感染対策の立案)を果たすべき班が、協力も支援もなく孤軍奮闘していることが露呈した。

 

まさに80年前の日本の再現です。

戦況全体を俯瞰し指揮する最高責任者がおらず、各指揮所(天皇、政府、海軍、陸軍、現地派遣軍)がバラバラに行動し、長期視点が無く、遂には補給が途絶え、玉砕で有終の美を飾ることが国民に求められた。

 

 

次回に続きます。

 

 

 

 

 

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世界が崩壊しない前に 18: コロナは我々日本の弱点を教えてくれた  3


 

 

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今回は、発想の転嫁が出来ない不幸を見ます

 

 

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< 3.摩訶不思議な批判潰し >

 

孫氏がTwitter上で休業補償のアンケートを行うと、当初賛成が圧倒的に優勢でしたが、深夜の間に反対票が30万入り、呆気なく反対に逆転した。

ここまで酷い操作を私は知らない。

 

 

* 休業補償をしない件 *

 

今、感染爆発を防ぐには人との接触を80%減らす必要がある。

そこで都道府県の首長は国に休業補償を要求するが、政府は前例が無いとし頑なに拒否している(噂では財務省が許さないらしい)。

 

国が休業への強制力を持たないことや、補償をやり始めると政府が破綻すると言う論点ずらしもある。

ここでは、この二点への反論と、日本の先進国からの周回遅れについては触れない。

 

日本で感染爆発が起きれば重篤患者は30万人になる可能性がある。

そうなると医療介護費・経済損失も含めた彼らの生命価値を一人3億円として90兆円の損失が出る。

さらに膨大な数の感染軽症者、失業する非正規や新卒が生涯に亘り、その累計経済損失は数百兆円になるだろう。

 

ここで休業補償総額20兆円(=GDPの内の年間民間消費300兆/12ヵ月X80%)で全国民に1ヵ月休業してもらい、感染爆発が起きないとする。

すると差し引き70兆円が浮くことになる。

実施は一部の都市で可能だから10兆円で済むかもしれず、前述の失業者の莫大な被害も抑えられるので、さらにメリットは巨大になる。

 

発想を転換すれば、国民は救われる。

 

実は、我が国は様々な名目で金をばら撒いて来ている。

農家への米の減反費用、様々な助成金、輸入関税も周り回って同様の結果になる(農産品だけでも年間8兆円)。

箱ものなどの土建投資も然り(年数兆円~十数兆円)。

法人減税は30年間の累計で300兆円になり、消費増税分はほぼ消える。

首相は短期間で諸外国に60兆円をばら撒いた。

日銀はこの10年間で国債を400兆円、ETF(上場投資信託)を30兆円買った(これが政府の財政支出の足枷になるかも)。

 

これでも国民の命を守る為に微々たる金しか出せないのなら・・・。

 

こんな試算もあった。

かつての米国の南北戦争で80万人が死亡し、甚大な被害が出た。

後に、南北戦争を回避する方法として、ある経済学者は事前の補償を提案している。

「北部側が、南部の奴隷所有者から奴隷開放による損害補償を提案すべきだったと」

 

双方で膨大な軍事費を使い、町を破壊し、死傷者を出し、結局、南部は奴隷も失った。

結果から見れば、補償での戦争回避が良策です。

 

冷静になって先を読むことが出来れば、危機の被害を少なく出来るのです。

 

 

次回に続きます。

 

 

 

 

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世界が崩壊しない前に 17: コロナは我々日本の弱点を教えてくれた 2


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今回は、日米首脳に共通する問題を取り上げます。

 

 

* 「武漢ウイルス」発言 *

 

両首脳の他国を毛嫌いする態度が、コロナ危機で失策を招き、国民は大きな災厄を被ることになった。

 

日本は、マスクの8割をほとんど中国から輸入している。

コロナ危機で中国はマスクを増産し、ここ1ヵ月で38億枚を世界に輸出した。

政府は増産と言いながら、「中国産は使わない」と言う閣僚の発言に忖度した担当官は3月に中国からの追加輸入を断念していた。

https://dot.asahi.com/aera/2020041300020.html?page=2

 

 

米国の疾病対策センター所長は「トランプ政権のメッセージは『中国に協力するな。彼らは敵だ』ということだ」と語っていた。

これで両国間の防疫協力関係は完全に切れてしまった。

米国は中国のコロナの詳細情報を手に入れることが出来ず、感染症対策の初動の遅れに輪をかけることになった。

https://www.asahi.com/articles/ASN4F7DKGN4DUHBI003.html?ref=hiru_mail_topix1

 

必需品から医療情報まで、グローバル化社会では一時の断絶が致命傷になる。

将来、中国でほとんど産出されているレアアースの報いは桁違いになる。

 

 

* もう一つの厄介な性癖 *

 

このタイプの首脳は、敵を峻別する傾向にあるので、直ちに国境閉鎖やクルーズ船寄港拒否などで解決を図ろうとする。

これがすべて悪いとは言えないが、問題はその後の対応がお粗末になる事です。

 

たとえ閉鎖を実施しても、侵入を防げず、感染者は国内に広がって行きます。

米国は閉鎖を素早く行ったが、初動で遅れ、感染爆発を招いた。

 

このタイプの首脳は、科学的な重要性を理解出来ず、目立たない緻密な政策を疎かにするようです。

 

 

 

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< 2. 米国の二人の大統領の違い >

 

現在、米国は国連安保理で「武漢ウイルス」を宣言に入れることに拘り、紛糾し宣言が骨抜きになっている。

これが以前の大統領なら、エイズ対策で国連が一致して対策を執ることが出来た。

 

トランプの下で国際保健分野は冷遇され、CDCの予算も削減されつつある。

エボラ出血熱時に設けられた国家安全保障会議のパンデミック担当チームは18年に解体された。

さらに米中の通商対立が加速し、米国は防疫情報で孤立するようになった。

 

 

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< 3.2015年、ビルゲイツのTEDでの発表 >

 

ゲイツは今後、戦争よりもパンデミックで大量の死者が発生するかもしれないと警告していた。

 

今の両国政府は国家安全保障を歪めている。

安全保障は軍備だけでなく、伝染病、資源の枯渇、災害などから国民の健康と安全を守る事も範疇にあるのです。

 

不安、不穏な社会ではタカ派的な言動を売りにする首脳は非常に人気を得る。

この態度は、大国が他国から利益を奪う時には有効かもしれないが、伝染病のような世界的な危機に際して国民に大きなダメージを与える。

このような日米の首脳は、百害あって一利なしと言える。

 

重要な事は、国民が人気だけでトップを選ぶ愚を避けることです。

 

 

次回の続きます。

 

 

 

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世界が崩壊しない前に 16: コロナは我々日本の弱点を教えてくれた 1


 

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数回に分けて、コロナ危機への政府の対応を採り上げて、問題点を明らかにします。

そして、来るべき世界的な危機を回避するヒントを探ります。

 

「全国の医師・看護師・病院、そしてコロナ危機に対応しておられ方々に感謝と敬意を表します」

 

 

 

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< 2.自民党コロナ対策本部のメンバー >

 

 

* 国が布マスク2枚を国民に配布する件 *

 

無いよりは良いとの意見もあるが、布製なら各自が洗濯と手作りで、不織布なら蒸気消毒(蒸し器)で、難なく解決できる。

まして布マスクは不織布マスクより感染防止能力が低い。

 

マスク調達を担当した官僚が世間の悪評に耐えらえず、

「医療用マスクの枯渇を防ぐ最良の手段なのに、広報が悪くて国民に理解してもらえない」との嘆きを発信した。

 

私が驚くのは、2ヵ月半の期間と466億円をかけて、これしか出来ずに平然と他人のせいにしていることです。

(政府は1月28日にマスク増産に動き、2月12日に菅官房長官が来週以降、不足は緩和されると発言した。そして首相が4月1日に「マスク2枚配布」を表明し、4月12日以降順次届けるらしい。)

 

現場を知る者なら、不織布マスク製造機を35台発注し、1か月後には月産3億枚の生産を開始していただろう。

(製造機は日本製で、設計図もあるので制作費は総額30億円ほど、納期1ヵ月で可能だろう。日本でもマスクと不織布を製造しているから、空き工場を使い生産出来るだろう。)

 

実際に、既に台湾はマスクを7倍の月産3億枚に増産し、孫正義氏は日本の為に中国に月産3億枚を発注し、アイリスオーヤマは国内増産用の設備を発注している。

 

マスク配布にどんな意図があるか知らないが、この件は政府や官僚に、「最も必要な事を適切に施す能力が無い」ことを示している。

恐らくは、内閣に危機が無いか、政策立案者ら(官僚や大臣)に広い領域亘る専門家が揃っていないことの表れだろう(現場を知らない)。

 

残念ながら日本の中枢を占める官僚は法科出が占め、最近は忖度や誤魔化しの能力だけが目立ち、国民目線の欠落が酷い。

 

さらに加えて自民党コロナ対策本部の議員には、テレビやツイッターでウヨに人気があり、安倍人気を盛り上げた功績で参加した人物が目立つ。

 

当然、主要なポストに専門性など期待できない。

これでは今後繰り返し訪れる世界的な危機に対処できないだろう。

 

 

 

次回に続きます。

 

 

 

 

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世界が崩壊しない前に 15: 18歳少女の戦い 2


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グレタさんは何故一人で立ち上がったのか?

彼女は世界に何を訴えたいのか?

 

 

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グレタさんの影響力

 

彼女の表情と言及は実に厳しく妥協がない。

現状の地球温暖化の取り組みには「希望がない」と言い、楽観論を否定する。

進まず後退さえする各国首脳の態度を非難する。

 

マスコミでよく取り上げられているのは、彼女の肉食拒否と航空機利用の否定「飛び恥」です。

このせいで、飛行機から鉄道や船に切り替える人が増え、航空会社の売り上げが目に見えて減った。

 

 

彼女は何を指摘しているのか!

 

地球の温暖化を抑制するには、二酸化炭素排出量を2030年までに世界全体で約30%減らさなければならないとされています。

2016年、一人当たりの二酸化炭素の年間排出量は日本9トン、米国15トン、中国7トン、アフリカ平均1トンでした。

 

米国の場合、一人の年間肉食量は100kgだから年間CO2排出は1.4トンになる(牛肉で計算)。

牛肉をすべて鶏肉に替えると排出量は1.2トン減り8%減となる。

また米国の航空旅客の一人年間平均排出量は3トンです(国民の平均ではない)。

確かに航空機を止めれば、利用者は20%減らすことが出来る。

 

私は節約する方なのでCO2排出が少ないのですが、年1回海外旅行をしているので航空機で約2トン増やしてしまっている。

弁解すると、鉄道と船ならCO2排出はかなり減るのだが、鉄道は不可能だし、船は日数と金額の点で無理です。

 

彼女の指摘は的を得ているが、生活や経済活動への影響が大きいので、彼女に反感を持つ人もいる。

 

しかし彼女のメッセージ発信によって世界は動き始めた。

航空会社(北欧)は鉄道との連携やCO2排出削減に取り組み始めた。

また2019年以降、世界の機関投資家や銀行の主要団体は、パリ協定の目標が不十分として、目標の引き上げと具体策を提言し、各国に迫るようになった。

 

実に、彼女一人の行動が世界危機への突破口を開いたと言える。

 

 

私には後悔がある。

 

彼女が一人で最初にストを行ったのは、ストックホルムの国会議事堂前で、2018年8月20日でした。

私はその頃、北欧を一人旅しており、少し前の6月1日、国会議事堂の付近を歩いていた。

残念なのは、つい最近まで彼女のストの場所を知らなかったことです。

 

是非とも、一人の決起が世界を目覚めさせた瞬間に立ち合いたかった。

 

 

次回に続きます。

 

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世界が崩壊しない前に 14: 18歳少女の戦い 1


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今回は、地球温暖化を強烈に訴えるグレタさんを紹介します。

 

 

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彼女は2018年末の「国連COP24」で訴えた。

 

「私は希望を語りません。

何にもしないこのままではだめ!

世界のシステムを変えなければならない。」

 

これに対してトランプやプーチンら首脳は、彼女の異常さを指摘し、操られていると嘲笑る。

日本にも同様の発言をする人はいる。

 

 

グレタさんについて

 

彼女は環境問題に関心を持つと自分で勉強を始め、やがてSNSで温暖化懐疑派に討論を挑むようになった。

感化された両親は、彼女に温暖化の現地調査や気候学者との対話の機会を与えた。

 

そして満を持して彼女はストックホルムの国会議事堂前で、一人でストライキを始めた。

彼女は幼少期より自閉症、強迫神経症があり、両親はストを始めるまで発作の再発を恐れていた。

 

彼女には始めるにあたり戦略があった。

先ず、SNSで実況中継を発信し続けた。

さらに緊張に耐えながら多くのメディアによるインタビューに答えた。

 

これらにより彼女の期待以上に、ストは世界に急速に知られ、彼女のメッセージの真意が世界に伝わった。

9月には161ヵ国で400万人が参加した地球温暖化ストップのストライキが行われた。

その後、彼女は数々の世界的な温暖化対策会議に引っ張り出されるようになった。

 

彼女の姿勢を示すエピソードがある。

 

ストライキ中に、ある男がベジタリアン用のバーガーを差し入れた。

(肉牛の飼育には多くの炭酸ガス排出が伴うので)

スト仲間は食べたが彼女は食べなかった。

彼女は、「あなたが差し入れを望むなら、次回から別の店のものを提供して下さい」と提案し、彼は二度と来なかった。

彼は便乗して自社製品を宣伝しようとしていた。

 

 

元々、北欧では小学校から環境問題を学習させ、中学校から政治の学習だけでなく政策についても討議させている。

国民のほとんどはボランティア活動を通じて、地域社会と密接に繋がり、政治意識が高い。

 

また北欧各国は「持続可能な社会」の実践で先行しているが、市民レベルでも取り組まれている。

 

つまり、スウェーデン、北欧から彼女のような警鐘を鳴らす人物が出ることは当然なのです。

おそらく日本からは望めないでしょうが。

 

 

次回に続きます。

 

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世界が崩壊しない前に 13: コロナ危機対応で見えて来るもの 4


 

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コロナ対応から見える日本の危うさ

問題点を整理します。

 

 

主要な問題ではないが、今の日本の危うさを象徴する事例を紹介します。

 

最近、コロナ新規感染者に外国籍が含まれるグラフが出回っている。

 

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< 2. 恐怖心がデマのグラフを作らせた >

 

これに添えて「病床は日本人の物であって、外国から逃げて来た奴などに与えるな!」と記されている。

また「外国人にコロナの現金給付は問題!」との発言もある。

これらの発言はウヨや与党議員から発せられた。

 

海外移入が増えているのは、空港での水際対策の不手際です。

実は、厚労省は国籍を区別していないので、これは誤解を基に意図的に作られたグラフです。

 

どちらにしても、今の政府を熱烈に支援する人々や、コロナ対策の要職を務める人には、この類の人が目立つ。

 

 

 

* 政府の何が問題か *

 

基本的な問題

  • 感染症対策の不備(パンデミックを想定せず、病床を減らし続けた)。
  • 上記前提で対策を講じた(検査をせず、一斉休校のみ)。
  • この間、感染爆発への対策を怠った(感染症病床などの増設)。

 

さらに加えて

  • 日頃の隣国敵視政策が災いし、中韓の成功例を受け入れられず、中韓の協力も得られず必需品の調達に支障をきたした。

こんな時ほど世界が連携しなければならないのだが。

 

  • 対策は、データーによる論理的な説明もなく検証もない。

これまでの野党による国会追求での逃げと同じ。

 

 

* 何が最悪か *

 

危機を乗り越えるには、科学的で論理的な状況認識と不断の変革が不可欠だが、これが出来ない。

 

対応の拙さは福島原発事故と同じで、膠着した体制に根源があり、一人首脳の不出来だけに帰することは出来ない。

それは半世紀に及ぶ政治屋・官僚・産業と大半の学者・マスコミによる癒着にある。

この体制は、既得権益の維持と拡大に邁進し、時代の変化には閉じ籠り、危機に対しては想定外と言い放ち、事なかれを繰り返す。

 

これは日本が大戦に突き進んだパターンとも酷似する。

半世紀に及ぶ軍部による政治掌握、それを支える陸大出の参謀本部、軍令部のエリート、強硬派の陸軍から東条が首相に選ばれ、日米開戦と突き進む。

最優秀な知性と見識を備えた中枢は、いとも簡単に危険を冒し、途中、冷静に省みることなく敗北まで突き進んだ。

 

結局、日本は、幾度も同じ事を繰り返している。

今回、おそらく壮絶な結果になるでしょう。

 

日本が再生出来ることを願うばかりです。

今はコロナだが、これからは更にあらゆる世界的な危機が待ち受けている。

 

 

次回からは視点を変えて続けます。

 

 

 

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世界が崩壊しない前に 12: コロナ危機対応で見えて来るもの 3


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コロナ対応から見えて来る日本の危機管理とは・・・

 

 

気になる事項を幾つか挙げます。

 

  1. LINEによる16万人のコロナ症状調査(3/27~3/30)で東京都7.1%、神奈川・埼玉・千葉県6.5~5.7%が該当すると答えた。

 

これは正確な診断ではないが、現状のPCR検査では感染者を把握出来ていない証だろう。

 

 

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< 2.感染経路例 >

 

  1. 政府は、3/2から春休みまで全国の小中学校、高校の一斉休校を要請した。

 

これは過去にも実施されており一定の効果はあるだろうが、誤ったメッセージを発した。

 

当時、ニュースを見る限り、感染に関わっていたのは圧倒的に小中高生でなく大人だった。

小中高生に発症者が出ていない段階で、彼らが感染させるとする根拠は薄かった。

(現在は状況が異なるので必要だろう)

 

本来最初に、一番感染に関わっている大人(大学生も)の外出・密集行動を制限すべきだった。

結局、経済ダメージの少ない安直な一斉休校に頼り、上記の制限を行わず、逆に大人は外出への緊張感を無くしてしまった。

このことが巨大人口を有する都市部で、その2週間後の3月中旬以降の感染増加になった推測できる。

 

 

  1. 縮小されていた日本の感染症対策

 

国立感染研の人員や予算は減らされていた。

2009年から2018年の間に60億円から40億円に減額されていた。

既に満杯になりつつある感染症病床は全国で1871に過ぎないが、実は1990年から2009年にかけて、人口10万に対して9.9から1.4と激減していた。

 

 

 

11

< 3. 最近の主要国のインフルエンザ死亡者 >

 

それでは感染症対策の必要は無くなっていたのだろうか?

 

近年、エイズ、サーズ、マーズ、デング熱などが世界を騒がせ、インフルエンザはここ十年ほど猛威を振るうようになっている。

当然、世界の疫学者らは警鐘を鳴らしていた。

世界銀行は、2017年にパンデミック債の創設まで踏み込んでいる。

 

ところが、この2月も政府は大幅な病床削減を進めている。

これは日本の全病床数が先進国トップで、福祉予算切り詰めの為としている。

しかし日本の人口当たりの感染症病床数、長期療養病床数、臨床医数などは先進国では少ない方であり、変化に対応できないでいる。

 

 

12

< 4.日本の医療水準のランキング >

 

これは「防ぎ得る死をどれぐらい防げているか?」を評価したランキングで、珍しく順位は良いが、自慢できるものでもない。

 

 

実は、医療予算削減は日本だけではない。

 

繰り返すバブル崩壊後の超金融緩和策によって各国の累積赤字が増大している。

日本は断トツ最悪で嘆かわしいが。

それに加え、日米首脳に見られるように世界の右傾化が進行し、軍事費が上昇している。

不思議な事に、同時に企業や富裕層への減税も進み、更なる財政圧迫要因となり、日米を筆頭に当然のように国民の福祉予算の削減が進んでいる。

 

つまり国民の安全保障は、いつの間にか見栄えのするものに偏ってしまった。

 

 

次回に続きます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Categories: culture+society, 連載 世界が崩壊しない前に, <japanese language, politics, uncategorized | Tags: , | Leave a comment

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