economy

平成の哀しみ2: 身近な変化


 

1

平成に起きた身近な変化を見ます。

 

2

 

1989年以降、身の回りで起きた事

 

  •  民間給与は一度大きく下がり、その後ゆっくり下がっている。
  •  ブラック企業が増えた。
  •  サービス業で働く高齢者が増えた。
  •  失業率は長期に悪化していたが、ここ数年良くなった。
  •  金利は年々が下がっているが、ここ数年、株価は上昇した。

 

  •  グルメと健康のTV番組が増えた。
  •  露天風呂の人気が定着した。
  •  AKB48などのグループアイドルが活躍。
  •  オーム真理教や幸福の科学が注目された。

 

  • 若者の海外留学が減った。
  • 投票率は年々低下しているが、特に若者で著しい。
  • 所得の低い非正規雇用が増え続けている。
  • スマホやSNSが普及し、TVや新聞、書籍の視聴が減少。
  • 平均初婚年齢が上昇中。

 

  • メイドイン中国は当たり前。
  • かつての優良メーカーに勢いが無く、外国人社長が増えた。
  • 海外からの観光客や労働者が増えた。
  • 介護サービスが定着した。
  • 世論調査で生活の満足度は低下傾向にあったが、ここ10年は上昇。

 

  • 「ゴーマニズム宣言」「年収300万円時代・・」が一世を風靡。
  • 高視聴率だった報道番組ニュースステーションが終了。
  • 嫌韓や嫌中が露骨になり、大戦時の問題が蒸し返されている。
  • ネットウヨの隆盛。

 

 

次回に続きます。

 

 

 

 

Advertisements
Categories: book+ film+drama, culture+society, economy, 連載 平成の哀しみ, uncategorized | Tags: , , | Leave a comment

平成の哀しみ1: はじめに


1a

*1

 

 

今年で平成の年号は終わります。

これから日本はどうなるのだろうか?

その兆しは平成にあるはずです。

これから平成を振返り、探って行きます。

 

 

2

*2

 

 

平成は1989年から始まったが、何が起きていたのか?

特徴的な事件、経済、政治は・・

 

国内では

  •  大震災が二度起き、大きな原発事故が起きた。
  •  バブル崩壊が三回あった。
  •  汚職事件で自民党、不祥事で官僚への信頼が低下した。
  •  万年野党が二回政権を担った。
  •  経済は長期停滞し日本の地位は低下し続けている。
  •  国も地方も累積赤字が増大している。
  •  右翼的な言動が熱を帯びて来た。
  •  しかし平成の終わりは経済好調で終わるようだ。

 

 

海外、特に欧米について

  •  ソ連が崩壊した。
  •  テロとの戦いが始まった。
  •  米国の覇権、EUの団結に陰りが見え始めた。
  •  中国の経済力と影響力が増している。
  •  右翼政党が勢力を増している。
  •  移民問題と格差拡大で不満が高まっている。
  •  世界は地球温暖化防止で団結するようになった。
  •  一方で世界は国から逃げ出す巨額の金への課税に対処できない。
  •  核兵器と原発への恐れが増した。
  • セクハラ被害の告発運動が起こる。

 

この中の幾つかが未来を決める兆しになるでしょう。

 

 

次回は、身近な変化を拾ってみます。

 

 

Categories: culture+society, economy, 連載 平成の哀しみ, <japanese language, uncategorized | Tags: , , , , | Leave a comment

連載中 何か変ですよ 214: 何がより良い選択なのか? 5


1

*1

 

今回が連載の最後です。

長期衰退の元凶を解き明かします。

 

2

*2

 

 

*先ず元凶を示し、それがどのように日本を蝕んで来たかを説明します。

 

元凶は「戦後の米国による傀儡化と、その後の自民党と官僚の寄生関係」です。

 

この自民党と官僚の関係は時と共に深まり、やがて日本の教育・司法・メディア・経済界・学会・軍事を包括する巨大な既得権益体制が生まれ、国民は蚊帳の外に置かれてしまった。

残念なことに、日本の国民性がこの政治劣化をさらに強め、社会と経済は再生を困難なほどに歪められ、長期衰退に陥った。注釈1.

 

さらに安倍一党が煽るウヨ化で一層分断が進み、日本は衰退から暴走へと大きく舵を切る。

保守重鎮の西尾や西部は最近になって安倍批判を強め、彼を保守の裏切り者と見做している。

 

劣化していく過程を説明します。

 

  • 敗戦後、戦犯だった岸は米国に拾われ、左派勢力弱体化を条件に米国の資金援助と庇護を受け、自民党をまとめて国政を牽引して行きます。

この日本政府の傀儡化は少なくとも1970年代まで続いたことは米国のCIA公開文書で明らかです。

 

  • 岸と佐藤首相は数度にわたる密約で、国民の目を欺きながら米軍基地と核配備を米国に無条件で提供した(ノーベル賞をもらった佐藤は岸と兄弟で、岸は安倍の祖父で皆同じ血筋)。

この提供は日本の防衛負担を減らすように見えるが、逆に米国と共産圏との最前線、しかも国内にありながら日本が介入出来ない軍事拠点になったことを意味する。

 

  • この後、自民党内閣と官僚は国民と野党の追求を逃れる為に、虚偽発言と公文書隠蔽・改ざんに深入りしていく。

 

ここまでが自民党のボスを通じて日本が傀儡化した前段です(現在も日米合同員会は月2回継続)。

この後、この傀儡化を隠蔽する過程で自民党と官僚の寄生関係は深まり、巨大な権力を握っていきます。

 

先ず米国の指示と援助を受けて自民党の長期支配は盤石になった。

次いで、密約を隠蔽するために自民党と官僚は結束を深めることになる。

この後も米国CIAはリベラル野党潰しの為に資金援助を継続した。

まるで松本清張「日本の黒い霧」で描かれているGHQ時代の闇です。

 

やがて官僚は、ぬるま湯で育った2世3世の自民党議員相手に優位に立ち、政策や予算などを支配し、自省の権益拡大に奔走していく(自民党議員も口利きで噛む)。

こうなると大臣は答弁書を読むだけの飾りになり、行政への責任は無きに等しくなる。

まるで戦中の陸軍と海軍の権益争いが無責任な軍事拡大を招いたのと同じです。

 

3

< 3.沖縄基地、原子爆弾、GDP成長率、政治腐敗度 >

 

*ここまでが安倍政権までの長い劣化の歴史です。

 

現在、安倍の人気は景気堅調もあるが、リベラル嫌悪と排他的愛国(ウヨ)の煽動が功を奏している。

日本のウヨ化は長期衰退への不満が、かつての自民党と官僚への批判から、植民地だった中国と朝鮮半島への反発にすり替えられたことで政府批判は掻き消され、安倍支持は強化された。注釈2.

これにより隣国との協調を唱えるリベラル野党と右傾化を強めた自民党の間の亀裂は強まり、多数を占めた自民党はなりふり構わず無視と強行を続けることになった。

 

安倍内閣は、ついに開き直って堂々と白を切るようになった。

既に大半のメデイアが御用化し、既得権益体制が総がかりで政権を擁護するなら、国民の目を眩ますことは容易です(トランプのようにフェイクを数多く流せば真実は見え難い)。

 

このような権益維持に奔走する自民党と官僚の政治が続く限り、真に国民の為の政治が行われるはずもなく、国民は米国友好と見せかけのパフォーマンスでごまかされることになる。

 

 

*ここで政治の劣化による具体的な弊害を見ておきます。

 

  • 学校教育は自主性のない、政治に関心を持たない生徒を育てた。

これが現状の不毛な政治を助長している。

かつて西欧の植民地でもこの手の教育が行われたが、現在、北欧の学校では生徒は政治や社会に積極的に関わり、当然、政治腐敗はなく、労使協力が得られ経済の好循環が生まれている。

 

  • 地方自治は中央頼みで自ら活性化出来ない。

これはシャウプ勧告が発端だが、中央官庁が地方の税の分配権を握っていることによる。

一度手に入れた権益を中央官僚も国会議員も手放さない。

 

  • 日本の裁判所は憲法判断を避け、政府寄りの判決を行う。

この発端は戦後直ぐの砂川事件(米軍基地訴訟)だが、その後原発などでも繰り返されている。

 

  • 政府・官僚に忖度するマスコミ。

これは記者クラブなどの取材慣行もあるが、最近の自民党からの露骨な圧力が一層酷くしている。

 

  • 極め付きは官僚が支配する巨額の特別会計451兆円(2018年度)で一般予算98兆円を遥かに上回る。

この実態は掴めないが、3000社もある天下り先、かつて年金福祉事業団のリゾート施設が二束三文で売られたこと、GDPが550兆円であることを考えれば如何に巨大で危ういものかかがわかる。

 

 

*結び

見てきたように日本は先進国の体を成していない。

民意がフィードバックされることもない(選挙制度と三ばんが歪めている)。

経済政策はせいぜい議席確保につながる既得権益擁護と米国の圧力か模倣に過ぎない。

軍事は米国の意向に逆らうことが出来ない。

 

これでも皆さんは、現政権にすがるしかないと考えるのでしょうか。

少なくとも政権の嘘・隠蔽と腐敗を見過ごすことだけは止めるべきです。

 

来訪に深く感謝します。

これで、この連載を終わります。

 

 

注釈1.

ここで災いとなった国民性は主に村社会-古い農耕民族に残る、組織への盲目的な忠誠心、によるものです。

この国民性は権力者の腐敗・専横の阻止、個人の権利と法の理念(正義)の順守よりも、組織の利益と権力者の意向を重視します、例え後ろめたさを感じていても。

 

注釈2.

本来保守は母国への愛(現体制への執着)が強いことにより、過去や歴史を礼賛(盲愛)することになる。

しかし、そのことが周辺諸国を敵視することに直結しない(西欧の極右は移民を敵視するが、隣国を敵視していない)。

 

今の日本のウヨは、歴史上繰り返された浅薄なポピュリズム(ファシズム、ナチス、現在西欧の極右、トランプ)と同じです。

社会に不満が鬱積し、かつ解決策が断たれたと感じた人々は、安易に単純明快な解決策に飛びつく。

そして強権的なカリスマ指導者の登場、そして彼は憎むべき敵を明示し、支持者の団結と闘争心を煽る。

まさに、今これが再来している。

 

少し考えれば、可笑しいことはわかるはずです。

日本の保守は、かつての日本の戦争は正義だとし、自尊心を満足させます。

その根拠に、よく「米国が仕掛けた罠に日本がはまり開戦せざるを得なかった」が挙げられます。

憲法も押し付けだから、自主憲法が当然だと言います。

これほど米国をコケにしておきながら、一方でまったく米国追従なので自尊心のかけらもない。

過去の南ベトナム政府よりも酷くは無いが、初期の自民党政権の傀儡化を知っていながら皆口をつぐみ、治外法権を許す地位協定(国家主権放棄)をいまだに後生大事に守っているのですから。

 

またウヨの言う中国と朝鮮半島憎しにどんなメリットがあるのでしょうか?

確実に攻めて来るのなら冷静に防衛策か懐柔策を講じれば良いだけです。

過去を批判されるから腹いせに罵る、これでは互いに敵愾心を煽るだけで、これこそ何かを切っ掛けに戦争が始まらないとも限らない(数々の戦史が示しています)。

結局、米国の思う壺であり、憎しみが権力集中に利用されているとしか思えない。

 

 

参考文献

 

日本関係

  1. 「日本が自滅する日」石井 紘基著。
  2. 「知ってはいけない1と2」2冊、矢部 宏治著。
  3. 「日米同盟のリアリズム」小川 和久著。
  4. 「どこへ行くのか、この国は」村田 良平著。
  5. 「戦後史の正体」孫崎 享著。
  6. 「没落するキャリア官僚――エリート性の研究」中野 雅至著
  7. 「国家の命運」藪中 三十二著。

 

米国関係

  1. 「暴露 スノーデンが私に託したファイル」グレン・グリーンウォルド著。
  2. 「CIA秘録上と下」2冊、ティム・ワイナー著。
  3. 「日本は略奪国家アメリカを棄てよ―グローバリゼーションも共同幻想も必要ない」ビル・トッテン著。

 

隣国関係

  1. 「中国 新たな経済大革命」肖 敏捷著。
  2. 「韓国人に生まれなくてよかった」武藤 正敏著。

 

戦争関係

  1. 「逆転の大戦争史」オーナ・ハサウェイ共著。
  2. 「文明の衝突」サミュエル・ハンチントン著。

 

北欧関係

  1. 「世界政治叢書3 北欧・南欧・ベネルクス」津田 由美子共著。
  2. 「エリア・スタディーズ デンマーク、スウェーデン、ノルウェーを知るための・・章」3冊、明石書店刊。
  3. 「北欧モデル」翁百合共著。

 

経済関係

  1. 「国家債務危機」ジャック・アタリ著。
  2. 「ドイツ帝国の正体」イエンス・ベルガー著。
  3. 「国家はなぜ衰退するのか上と下」2冊、ダロン・アセモグル共著。
  4. 「世界を破綻させた経済学者たち」ジェフ・マドリック著。
  5. 「世界経済を破綻させる23の嘘」ハジュン・チャン著。
  6. 「金融政策の誤解」早川英男著。
  7. 「1970年体制の終焉」原田 泰著。
  8. 「日本国債入門」永野 学著。
  9. 「国家は破綻する 金融危機の800年」カーメン・M・ラインハート共著。

 

 

Categories: culture+society, economy, history+evolution, <japanese language, opinion, politics, Series: Something is strange, uncategorized | Tags: , , , | Leave a comment

連載中 何か変ですよ 212: 何がより良い選択なのか? 3


1-1

< 1. ある日のコペンハーゲンと大阪 >

 

 

「日本国民は何が見えて何が見えないのか?」

良い所と悪い所、共に見えているのか?

先は見えているのか?

私はわからない。

 

2

*2

 

 

皆さんはどう思いますか?

 

3. 日本の暮らしを良くするにはどうすれば良いのか?

 

今のまま政府に任せておけば良い。

賛成: 日本の潜在力は高いので、もう一押しで良くなる。

反対: ここ半世紀、日本は悪化するばかりなので一度膿を出さなければならない。

 

注釈

それでは日本の高い潜在力を確認してみましょう。

 

経済指標からみると、経済成長率、労働人口、設備投資、賃金、生産性、労働分配率、非正規割合、物価、国の累積債務など全て1990年代から悪化または横ばい基調です。

これを他の先進国と比べると日本の悪化、ランキング低下は驚くべきものがあります(昔2~10位、今は20から30位で、さらに年々低下しています)

ここ2年、世界経済の好調で指標は一部改善したが、バブル崩壊になれば確実に一層悪化する(世界も良くなっているのでランキング低下は止まらない)。

日本で良いのは失業率と企業の内部留保ぐらいです(但し賃金を上げれば、両方とも悪化)。

 

それでは政治と社会の実態はどうでしょうか。

国際的な指標で世界ランキングをみると、幸福度、人間開発、男女格差、貧困度、所得格差、報道の自由度など主なものは長期低下が顕著です。

特に安倍政権になってから急降下したものが多く、報道の自由度や男女格差は著しく低下し、遂には67位/180ヵ国中、111位/135ヵ国中になり、多くの中後進国よりも低くなった。

日本で良いのは犯罪率ぐらいです(但し今後、移民の受け入れを無原則に拡大すれば、悪化は確実)。

 

日本の劣化を信じたくない気持ちは理解出来るが、世界と比べると日本の経済・政治・社会の長期に亘る劣化と衰退は確実です。

現体制を擁護したい人々はこれら指標を否定し、まったく問題ないと必死に言い募るが、これら指標は世界的な機関が国の改善の目安として算出しているものです。

実際訪れてみればわかるのですが、北欧などこれらランキング上位の国々は国民にとって素晴らしい国です(日本と違った問題、一部に移民問題などを抱えているが)

 

 

ここで最大のミステリーが立ちはだかる。

なぜ多くの人々はこれだけ社会経済の基盤が悪化しているのに危機感を持たず、政府のなすがままで安穏としていられるのだろうか?

 

先ず思いつくのは、国民は政府や社会の不都合な真実を知らないのかもしれない。

秘密特定保護法や内部告発者保護法(公務員適用除外)などが情報流出を止めているのか。

(戦前の大本営発表や新聞検閲に至らないことを望む)

それにしても、一部マスコミは官邸と官庁で行われた公文書の隠避・改ざんを暴露しており、少しは情報が国民に届いているはずです。

 

次に思いつくのは、政府や政治に対する国民の無力感です。

かつて幾度も原発建設反対の訴訟が市民により起こされた。

しかし政府、学会、業界、そして裁判所までが一丸となってすべて否定して来た。

(この事は今も変わらない)

市民が疑念や反対意見を持っても、沖縄基地問題と同様に体制は門前払いして来た。

 

そうではなく日本人の従順な国民性が、この状況を招いているのかもしれない。

日本人は体制(政府や権力者)に盲従する心理特性を持っている(帰属意識が高い、村社会)。

このことにより人々は多少疑念を持っても行動を起こさず耐えて偲んでいるのだろうか。

 

だが、これらは表面的な要因で、もっと深刻で抜き難い要因が隠れている。

 

次回に続きます。

 

 

 

Categories: culture+society, economy, <japanese language, Series: Something is strange, uncategorized | Tags: , | Leave a comment

連載中 何か変ですよ 211: 何がより良い選択なのか? 2


無題2

*1

 

 

「日本国民は何を信じ、何を待っているのか?」

好景気か、はたまた福祉社会か?

それとも果てない繁栄か?

私には見えない。

 

無題5

< 2. 1年前と今の株価はどのように見えるのか? >

 

 

皆さんはどう思いますか?

 

2.    どうしたら暮らしは良くなるのか?

 企業に溢れるほどのお金を回すべき

賛成: 企業が潤ってこそ、設備投資と給料支給が出来る。

反対: 労働者(国民)は給料が無いと企業の商品を買うことが出来ない。

 

注釈

まるで「鶏が先か、卵が先か」の問答です。

一見難解に見えるが現状起きていることは単純で、むしろその先が問題です。

 

それでは日本政府は何をして、その結果何が起きているのか簡単に見ます。

本来、20年も続くデフレが解消され、インフレと好景気が訪れるはずでした。

 

1.日銀は、この5年間で市中銀行から国債を購入し、政府発行残高の40%440兆円を買った。

 

A.これによって銀行にだぶついた低金利のお金に、企業が飛びつき設備投資を行い、国内の生産を増加させる。

しかし日銀の供給したお金の多くは投機に回り、株価や不動産価格の上昇に繋がっただけで設備投資はここ数年少し増えただけ(欧米も似たもの)。

 

B.国内のだぶついたお金は円安を招き、輸出企業の業績を向上させる(円安は他の要因が大きい)。

円安で輸出企業(大手)は潤い、海外の観光客も増えたが、逆に輸入物価の上昇で輸入企業、国民の台所、企業の原料調達は苦しくなった(原油安だけが救い)。

 

C.同時にインフレが起き始め、国民は消費を前倒しさせ景気が勢いづく。

しかしインフレは起きなかった。

 

 

2.政府は予算増額(軍備)と規制緩和(労働)、一部の減税(富裕層)と支出カット(福祉)を行い、日銀と一緒になって株購入を行った。

( )は特に目立った部分。

 

 

全体の狙い: 最大の狙いはお金のばら撒き(財政出動と金融緩和)、次いで自由競争を促して景気を良くすることで、借金体質の改善も少しある。

 

総合結果: 円安と株価上昇、減税、規制緩和で主に大手輸出メーカーと投資家、富裕層は潤った。

また失業率が低下し、かろうじてGDP成長率零から脱した。

 

しかし、この間にマイナス面も際立つようになった(予想通りでした)。

D.国民(労働者)の賃金と家計消費支出は長期に低下している。

E.格差拡大(再配分前のジニ係数、貧困率)、家庭の食費増大(エンゲル係数)、低賃金の非正規割合の高止まり。

F.現在バブル崩壊が起きつつあり、場合によってはリーマンショックを上回る金融危機に見舞われる。

 

皆さんはどう評価しますか?

 

現状を好感し、将来に期待する人はプラスに評価するでしょう。

一方、現状をプラスマイナスゼロと見なし、悪化に危機感を抱く人はマイナスに評価するでしょう。

 

一つ明確なことは、バブル崩壊が始まれば、過去半世紀の経緯から見て巨大な金融危機が起こり、これまで10年間の繁栄が吹っ飛ぶだけでなく、むしろ深刻な不況が長く続くことになる。

前回のリーマンショックに比べると、日中米英の貨幣供給量が並外れて大きく、中国経済の崩壊、支離滅裂なトランプが加わり、危機を最大化させる可能性がある。

特に日本は世界初レベルの金融緩和を行い、米中経済と関りが深い為、これまでにない不況に陥る可能性がある。

 

 

一言

ここで「鶏が先か、卵が先か」に答えます。

 

ケインズがそれまでの供給から需要を優先すべきとして成功した20世紀前半の米英の政策転換がヒントです。

鶏は企業、供給であり、卵は労働者、消費需要だと理解すれば答えは明瞭です。

つまり、この数年間のアベノミクスは1980年代以降の世界をデフレ、高失業率、格差拡大に陥れた金融優先と自由放任主義の物真似に過ぎない。

 

見え難いが将来禍根を残す問題とは何か?

 

一つは円安で旧態産業の延命を図ったこと。

その上で、離職時の支援と賃金低下の歯止めを行わず、労働者の流動性だけを高めたこと。

本来、経済先進国は自国通貨高に応じて、産業構造の革新とそれに並行して労働者の流動性を高めるべきでした(かなり困難だが北欧は成し遂げた)。

移民の問題も同様に片手落ちで、欧米のように将来禍根を残すことになる。

 

結局、このままでは日本では既得権層が優遇され、多くの国民は疲弊して行く末路にある。

 

 

次回に続きます。

 

 

 

Categories: economy, history+evolution, <japanese language, opinion, politics, Series: Something is strange, uncategorized | Tags: , | Leave a comment

連載中 何か変ですよ 210: 何がより良い選択なのか?


 

1

*1

 

 

「日本国民は何に不安を感じ、何を頼りにしているのか?」

私には見えてこない。

戦争か平和か、または繁栄か金融危機か、左右から罵り合う。

何が国民にとってより良い選択なのか?

 

 

無題

*2

 

 

皆さんはどう思いますか?

 

  1. どうしたら戦争や侵略を防げるのか?

軍備を増強するべき

賛成: 小国は侵攻され易い。

反対: 大国と軍拡競争をしても無駄、むしろ敵愾心を煽る。

 

注釈 

繰り返される米ロ(ソ連)の軍事侵攻を見ていると、小国の悲哀は今なお現実です。

これら侵攻の多くは、民族や宗教対立で混乱している小国への大国の領土・資源・覇権争いと言えるでしょう。

また軍拡競争と軍事同盟の果ての大戦が二度も続き、これも深刻です。

 

一方で、不戦条約締結(1929年)以降、世界が一緒になって暴虐な国々の世界制覇を多大な犠牲を払って食い止めました(米国の力は大きいが、その後変節している)。

 

日本にとって確実な戦争回避策はあるのか?

 

例えば沖縄の基地をどう評価するのか?

沖縄は米国の中国への前進基地として防波堤の役割を担うのか、それとも最初の激戦地となり、日本も火の海になるのか?(沖縄は、以前より米国のアジア侵攻の発進地として使われているので、最初に攻撃されるだろう)

沖縄よりもグアムやハワイの方が、米国や日本にとっても戦略上優位なのではないか?(あまりにも日本と米国の本土から離れている)

 

北朝鮮の軍事緊張にしても、今回の一連の動きで判明したように米中次第であって、日本の役割は少ない(蚊帳の外で騒ぐだけだった)。

北朝鮮に睨みを利かすのは空母などの機動部隊がいる佐世保が最重要です。

 

結局、回避策は日本と米国、中国、ロシアの状況を的確に評価出来るかにかかっている(日本は過去に大きな見誤りを繰り返しており、いまだに反省していない。今度こそ島国を言い訳にしないでほしい)。

 

要は侵略する国、軍事同盟、抑止力、日本の立場―国際的と地政学上(大陸に近い島国)、をどう評価するかです。

少なくとも日本は小国では無く、今後米中の覇権争いは熾烈を極め、中国経済は益々巨大になり、やがて日本は米国依存一辺倒ではすまなくなるだろう。

 

ここ1世紀半の世界の流れを振り返ると日本の動きが見えてくる。

19世紀後半以降、英国の覇権は衰えて、米国はやがて断トツ一位の経済大国になって行く。

第一次世界大戦はドイツの経済が英国を抜きヨーロッパで一位になる時期と重なった。

また第二次世界大戦は、日本が経済の規模こそ及ばないが急伸し、軍事同盟先を英国からドイツに替えて始まった。

この間、米国は軍事でも世界第一位となり、日本は敗戦占領を期に米国に完全に追従することになった。

 

 

一言

ここ半世紀あまりの世界の戦争をみると、幼児帰りしているように思える(不戦条約締結以前に戻る)。

侵攻される小国に紛争や混乱などの火種があることもあるが、大国は一方的な口実を持って侵攻する。

その口実を、かって世界平和の為だったが、今は戦争の芽を摘むとして自己防衛と称している。(初期には当事者に大量の武器を売る一方で、やがて都合の悪い政府を潰し、それを傀儡政権に替え、挙句に侵攻して破壊する。特に米国。)

これはかっての戦争と何ら変わらない、いつの間にか中世から原始社会に戻ったようです。

 

 

次回に続きます。

 

 

Categories: culture+society, economy, history+evolution, <japanese language, opinion, politics, Series: Something is strange, uncategorized | Tags: , , , , , | Leave a comment

連載中 何か変ですよ 208: 「人手不足なのになぜ賃金が上がらないのか」を読んで 5


1

*1

 

 

賃金低下と格差拡大が野放しにされている最大の理由を語ります。

放置すれば最悪の事態になる。

これで結びとします。

 

 

これまで著作の問題点を考察してきました。

  1. 対策に実効性がない。
  2. 真の原因を隠している。
  3. バブル崩壊を無視している。

 

これらは序の口に過ぎない、核心に迫ります。

 

 

  1. D) 自然のままが最良と信じ、手を加えることに抵抗がある。

 

例え話で対策に「池の自然サイクルに干渉しない」ことを挙げた

著書にも同様のドグマ「健全な労働市場に規制を加えない」が貫かれている。

特に最低賃金は市場を歪め、効果が無いとまで言い切る。

これは自由放任主義経済への心酔が言わせたものです。

暗黙の前提「自由競争こそが最善」があり、これによりコスト低下などの効用の最大化が起こるとしている。

 

この前提が間違っていることを身近な実例で見ます。

 

2

*2

 

 

  1. 最低賃金について

日本の最低賃金は先進国中ほぼ最低で、この規制が外されると間違いなく賃金相場は下がる(多くの外国人技能実習生の賃金はこれよりさらに低い)。

論者は最低賃金が失業率を上げると反論するだろうが、要は下位90%の国民の収入が下降し続ける現状から上昇させることの方が重要です(所得再分配で日本の酷い貧困率を改善出来る)。

逆に言えば低賃金だから求人が多いのであって、悪循環を繰り返すだけ(安い移民も)。

 

例えば、スウェーデンでは統一した最低賃金を設けていないが、職業毎の賃金相場がある。

ここでは移民労働者に対しても同一賃金を適用すると言う卓越した取り組みがなされている。

なぜなら産業側が移民を安く使おうとして賃金相場が下がり、また国内労働者の締め出しが起こるからです(多くの国でこうなっている)。

 

こうしてみると最低賃金(規制)は市場を歪めると言うより、明らかに社会の効用を高めている。

(規制緩和は必要です。多くは業界を守る規制が災いをもたらす。)

 

3

*3

 

  1. ゴーン会長の行為からわかること(法律違反とは別)

 

この事件は自由放任主義の欠点「優位者は自由市場を歪める」を示している。

 

自由放任主義者は「自由であれば人は創意に溢れて経済を活性化させ、その見返りに高給を得る。これが経済の好循環を生む」を信じる(富裕者に都合が良い)。

ところが経営トップが給与を自由勝手に決定出来てしまうと、この循環は断たれる。

彼は苦労して企業業績向上に努めるより、金額を書き換えれば済むのだから。

 

信奉者は「企業間競争や株主の圧力により、給与は妥当な水準になる」と反論する。

そうはならない、ほとんどの大企業の株は他のグループ会社によって持ち合いされており、結局同じ立場の経営者(数少ない超資産家)らによって運営されているから。

さらに労働組合が非力なので、彼らの身勝手な行動を牽制出来ない(組合組織率の高い北欧は可能)。

先導する米国はバブル崩壊時、救済された経営者すら平然と高給を掠め取った。

自由放任された市場は必ず機能不全に陥る。

 

これは日米欧で超富裕者の収入が急増する一方、90%の国民の賃金が延びないことと符合する。

悲しいことに日本だけは低下している。

 

 

4a

*4

 

 

  1. 自由競争の限界を知る

 

信奉者は、「広大な原野に狐と兎が共に生息していても均衡が保たれ、兎が絶滅することはない」をイメージし、この世は弱肉強食でうまく均衡していると納得する。

しかし間違いは簡単にわかる。

 

もし、この両者を球場の大きさで囲むとどうなるだろうか?

数か月の内に先ず兎が、最後に全滅するだろう。

 

残念ながら現在の経済学は現実社会のメカニズムを充分把握出来ていない(おそらく優位者に都合の良いように解釈する輩が多数なのだろう)。

ましてノーベル賞と縁のない日本の経済学では、まったくお手上げです。

 

ありもしない完全な自由競争にすがって成果のない経済政策を擁護する愚は止めるべきです。

 

5

*5

 

 

  • 最後に

 

もっとも重要なことは、自由放任主義と金融重視の経済政策から早く脱却しないと、大多数の国民はさらに苦境に追い込まれると知るべきです。

1980年代以降の欧米、それを猛追する日本は正にこの呪縛に絡めとられ、抜き差しならない状況にあります。

 

一方、北欧は半世紀ほど前から新た道を模索し成功した。

しかし、グローバル化の波に呑まれつつある中で、北欧にも欧米の毒がまわり始めている。

 

北欧が健全な内に、新たな道に進むことが出来ることを願って終わります。

ご清聴ありがとうございました。

 

 

追記

今の世界経済の状況を示すグラフを載せます。

すべて借用です。

 

6

*6

 

上のグラフ: 1980年以降、世界の中央銀行が金融緩和の為に通貨発行(茶線)を加速せる度に、バブル崩壊を招いている。

特にここ10年は通貨発行量がGDP(青線)すら越えてしまった。

これは歴史的な未体験ゾーンに突入したことを示す(危険領域)。

 

下のグラフ: 世界は金融政策、主に通貨発行(青線)で景気の好転を目指して来た。

しかし、かつての経済成長や低失業率は起こらず、インフレ(赤と緑線)すら起こらない。

 

7

*7

 

「マーシャルのk」はマネーサプライ(M2)/GDPです。

日本のマネーサプライ(赤線)が目立つのは、二つの理由があります。

一つはアベノミクス以前、日銀は貨幣供給を抑えていたのだが、なにせGDP成長率が年を追うごとにゼロになっていたからです。

アベノミクス以後は、日銀黒田のバズーカ砲によるものです。

いつしか、インフレターゲット論の信奉者が望む、世界屈指の貨幣供給量を誇るようになった。

 

しかし、結果がまったく現れない(インフレ、経済成長)。

不思議なことに、あれほど成果を豪語していた学者先生らは悪びれることもない。

日本の経済学と経済学者はこの程度なのです。

 

 

 

 

Categories: book+ film+drama, economy, <japanese language, politics, Series: Something is strange, uncategorized | Tags: , , | Leave a comment

連載中 何か変ですよ 207: 「人手不足なのになぜ賃金が上がらないのか」を読んで 4


1

*1

 

 

前回に続き、論者が指摘する賃金が上がらない理由(弁明)を確認します。

その裏に真実が隠されています。    

 

 

  • 国際化で企業はコスト競争に晒され業績は悪化し、賃金アップの余裕がない。

厳しいコスト競争は円高に晒されていた輸出企業にとっては事実でした(逆に輸出業者や庶民には恩恵だった、でも過去のことになった)。

ところが、この低経済成長の20年間でも大手企業の業績は益々好調です。

それは内部留保や配当金の著しい増加や海外投資の増加で明白であり、逆に労働分配率の低下が弁明の矛盾を突いている。

これまた一切言及がない。

 

2

< 2. 配当金総額の推移、法人企業統計年報より >

 

 

(キ) 企業の賃金評価表(成果主義)が賃金を抑制している。

論者は企業の賃金評価表が賃金全体を抑える仕組みになっていると指摘する。

これは事実だろう。

だが成果主義であろうが、かつての職務給であろうが、運用目的が賃金上昇を目指すのならどちらでも良い。

道具(評価表)の分析で終わるのではなく、その背景に切り込まないと何ら解決しない。

 

3

< 3. 労働分配率の推移 >

 

 

著作は、これ以外にも賃金が上昇しない、または上昇していないように見える根拠(弁明)を数多く挙げている。

これらは一応もっともらしく聞こえるのだが、既に見てきたように上面を撫ぜているにすぎない。

 

全体に言えることは、論者達はより根深い原因に「見ざる聞かざる言わざる」に徹している。

それは論者たちが賃金低下や格差拡大に何ら関心を持っていないからなのか、むしろ私は論者たちが賃金低下を納得させる為に偽装していると疑いたくなる。

 

皆さんはどう感じますか?

 

三番目の問題を検証します。

 

 

  1. C) 繰り返されて来た池の汚染は二度と起こらないとしている。

 

例え話では、原因の一つに「過去に川上から汚水が流れ込んだことでフナが弱っている」を挙げ、これが再来することを触れませんでした。

実は、著作でも同じように再来するはずの不都合な真実から目をそらしている。

 

論者たちは就職氷河期に就職した人々が、その後も長きにわたり低賃金になっていることを明らかにしている。

しかし奇妙なことに論者の誰一人として、就職氷河期の再来や今後の景気後退についてまったく言及していない。

この経済学者らは就職氷河期を招いたのが二度のバブル崩壊(1990年、2008年)だと知らないのだろうか?

これは、著作内で度々出て来る「最近の傾向として正社員は穏やかながらも賃金上昇の恩恵を受け、また非正規割合の増加傾向が沈静化している」を伏線とし、楽観論を印象付ける為かもしれない。

 

 

 

4

< 4. バブルで繰り返される日本の失業率の悪化 >

 

グラフの説明: オレンジ線はバブル崩壊開始を示し、その左側で失業率は急低下し、その後は急速に悪化し、その悪化は繰り返しながら深刻さを増している(世界で同時進行)。

 

 

私は論者らが賃金低下を引き起こす状況を知っていながら、知らない振りを決め込むことに幻滅する。

 

今、日米英中を筆頭に大国は史上最大の貨幣供給(金融緩和)を続けており、これまでのバブル史に照らせば、必ず数年以内に最大の金融危機が起こるはずです。

起きれば好転に見える経済指標は一転して、ここ百年間で最大最長の落ち込みになるだろう。

さらに、これらの国々はバブル崩壊の度に景気浮揚策を行い、莫大な累積赤字を積み上げて来た。

これが足かせとなり、やがて身動きが取れなくなるだろう(景気浮揚策の原資がない)。

こうなれば、失業率低下や賃金上昇、非正規割合の低下は夢の跡に過ぎなくなるだろう。

 

実は、この手のエコノミストは残念ながら大勢を占め、バブル崩壊まで迎合するか煽り続けることになる。

 

 

 

次回に続きます。

 

 

Categories: book+ film+drama, economy, <japanese language, Series: Something is strange, uncategorized | Tags: , | Leave a comment

連載中 何か変ですよ 206: 「人手不足なのになぜ賃金が上がらないのか」を読んで 3


1

*1

 

前回に続き、ダメ出しです。

より本質的で嘆かわしい実態に迫ります。

 

 

前回、例え話で、池のフナの減少に役立たない発言を取り上げました。

今回は、その二つ目の問題を検証します。

 

B)  池以外の真の原因を無視している。

 

例え話では、原因の一つに「フナを食うブラックバスが増加傾向にある」を挙げ、これ以上の追及をしなかったが、著作もまったく同様なのです。

著作では、この類の原因(弁明)を数多く指摘しているが、追求することなくこれらを既定事実としている。

 

普通に考えれば、なぜブラックバスが増えたのか、この増加防止策や駆除策が最重要課題であるはずです。

当然追及すべきは、効果が期待できる外部要因の排除、例えばブラックバスの放流規制などにあるはずです。

 

不思議なことに、論者たちは直近の労働市場の現象以外には一様に口を閉ざしている。

 

著作で取り上げられた目立つ論点(弁明)を見ます。

 

  • 正規・非正規で大きな賃金格差がある。

論者は全体の格差しか見ず、同一労働における賃金格差に関心がないようです。

 

  • 非正規雇用割合の増加。

非正規雇用の増加には様々な背景があるが、政府主導の「労働者派遣事業の規制緩和」が大きく追い風となっている。

しかし論者たちはまったく意に介していない。

さらに論者はここ一二年の伸び率の低下に注目し、ここ二三十年の著しい増加に終止符が打たれるようだと匂わす。

しかし、やがて訪れるバブル崩壊で何が起きるかは明白です(後に詳しく見ます)。

 

2あ

< 2. 非正規比率の推移、社会実情データ図録より >

 

 

  • 先進国で最下位の男女の賃金格差。

論者はこれを自覚しているが、これ以上の分析や提言がまったくない。

あたかも政府や経済界、経済学界に忖度し、批判に口をつぐんでいるように思える。

 

  • 定年退職者の大量の再雇用(団塊世代)。

論者たちは、全体の雇用者数の増加と賃金低下は団塊世代の定年後の再就職と大幅な賃金低下が大きいと理解している。

しかし、彼らが注目するのは定年退職者が「安い給料で働くから」と「それまでの分不相応な高給」であって、「同一労働なのに大幅な減給で働かざるを得ない」ことを問題にする者はいない。

 

3あ

< 3. 労働生産性の推移、日本生産性本部より >

 

  • 賃金アップには生産性上昇が不可欠。

奇妙なことに日本の生産性が上昇しているデータを誰も提示しない(グラフ3)。

よしんば生産性が低下したとしても、より生産性に影響を与える企業の設備投資額の長期減少について触れる者はこれまた皆無です。

単純に考えて、生産性の上昇が頭打ちなのは企業が国内投資を控え、余剰資産が海外投資(設備投資と金融投機)に向いているからです(グラフ4)。

(この状況は1世紀前の英国と同じで、日本の再生にはこの根本治療が必要であって、金融緩和ジャブジャブではバブルが巨大化し繰り返すだけです。)

 

論者は賃上げを阻害している企業や政府側の真因にはまったく触れていない。

彼らの追求は、ある所(弱者)にしか向かず、その一方で鬼門(強者)には向かないようです。

 

4

< 4. 設備投資額と海外投資額の推移 >

 

 

 

次回に続きます。

 

 

 

 

Categories: book+ film+drama, economy, <japanese language, Series: Something is strange, uncategorized | Tags: , , | Leave a comment

連載中 何か変ですよ 205: 「人手不足なのになぜ賃金が上がらないのか」を読んで 2


1m

*1

 

 

この本の何がダメなのか。

これと言った賃金アップ策はなく、せいぜい「待てば海路の日和あり」を匂わすぐらい。

深刻なのは分析手法よりも学者たちの姿勢です。

 

2

< 2.賃金の推移、2016年度IMFデーター、http://editor.fem.jp/blog/?p=1862 >

 

 

  • 何が深刻なのか?

例え話で説明します。

 

ある池でフナが年々減る傾向にあり、村人が困っていました。

そこで偉い学者に調査してもらうことなった。

 

その学者は

「フナを食うブラックバスが増加傾向にある」

「過去に川上から汚水が流れ込んだことでフナが弱っている」

「フナが高齢化し稚魚の誕生が少ない」

「岸辺の藻が・・・・、葦が・・・」

と指摘を続けました。

 

村人はそんなことは皆知っている、対策を教えてくれと懇願した。

 

学者は自信たっぷりに話し始め

「フナだけに餌を与えるようにしなさい」

「フナの稚魚を放流しても、ブラックバスを増やすだけで効果はない」

 

さらに付け加え

「フナは成長しており、池の水質は悪くないので、このまま待てば増えるはず」

と話を締めくくりました。

 

3l

< 3. 男女賃金格差、2012年度内閣府資料、https://frihet.exblog.jp/18011136/ >

 

 

  • この学者の説明のどこに問題があるのか?

 

四つに絞って考えます。

  1. 対策の実効性が疑わしい。
  2. 真の原因は池以外にあるのに、これを無視している。
  3. 繰り返されている汚染を想定外にしている。
  4. 自然のままが最良と信じ、手を加えることに抵抗がある。

 

これは著作全体に流れているポリシーでもある。

著作の代表的な論点を検証します。

 

 

  1. 対策の実効性が疑わしい。

例え話では「フナだけに餌を与えなさい」としたが、著作にも同様の怪しげな対策が吹聴されている。

それは「企業内の従業員教育を復活させろ」です。

 

「 最近の企業内教育の衰退は、従業員の士気と技能の低下を招いており、個人と企業の生産性を低下させている。

この為、企業は賃金アップが出来ない。

したがって企業はかってのように従業員教育を復活させるべきである。 」

 

一応もっともらしく聞こえるのだが矛盾がある。

 

著作では、企業内教育の衰退はコスト競争と非正規雇用の増加が主な原因とし、これ以上追求していない。

これに加え、米国流経営スタイルの普及とソ連(共産主義)崩壊によって、短期経営戦略、株主優先、金融優先、労働者権利軽視の風潮が蔓延している。

 

しかし論者はこれら原因への対策を語らず、またこの風潮を打破できるインセンティブを与えることなしに、ただ企業に再考を促すだけで満足している。

それなのに企業が一転して企業内教育を復活させると誰が信じるだろうか。

 

かつての日本はそうであったが、今後も職業教育を企業に頼ることが正しい方法かどうかは疑わしい。

例えば、北欧の職業教育は真逆であるが成功している。

 

それは三つの柱からなる(正確でないかもしれない)。

  • 労働者は転職時、無償の職業教育の機会を与えられ、休業期間の生活を保障される。
  • 国は教育を重視している。
    • 学費は無償で、高校以降、国内外の就労体験による休学が可能で、学生は社会を知り目標を持ってから勉学に励むことになる。
    • 外国語が必修で、デンマークの小学校では母国語以外に英語と、ドイツ語かフランス語を履修する。これは国際化に非常に有利。
  • 全国的な職業別組合毎に賃金が定まっており、これが労働者にキャリアアップの為に転職を繰り返すことを可能にしている。
    • 日本での転職は、同一労働同一賃金が無視されているために賃金が大幅に低下してしまう(他の理由もあるが)。

 

企業内教育一つとっても、論者たちの姿勢に疑いを持ってしまう。

私のような素人から見ても、この著作はまともな分析や提言をせずに、狭い学問領域内の発表会で満足している。

 

 

次回に続きます。

 

 

 

 

 

 

Categories: book+ film+drama, economy, Series: Something is strange, uncategorized | Tags: , , | Leave a comment

連載中 何か変ですよ 204: 「人手不足なのになぜ賃金が上がらないのか」を読んで 1


 

1m

< 1.経済図書ベストワン >

 

 

この本を読んで期待は裏切られ、益々日本の将来に不安を抱いた。

これだけの学者が集い論考しているが、まったく不毛です。

日本はガラパゴス化し、大勢や大国に迎合するだけに成り下がったかのようです。

 

2

< 2. この本が解明しようとした課題 >

 

*著書「人手不足なのになぜ賃金が上がらないのか」について

2017年刊、玄田有史編、慶応義塾大学出版会。

22名の労働経済学者やエコノミストが多方面から表題の課題を現状分析している。

この本は、日本経済新聞にて「エコノミストが選ぶ経済図書ベスト10」の第1位に選ばれている。

 

それだけに私は期待して読んだ。

しかし1/3ほど読むと、期待は失望に変わった。

我慢して読み進めば進むほど賃金問題どころではなく、日本の経済学の覇気のなさを知らされた。

これではお茶を濁す経済政策しか出ず、日本経済の将来に期待できないだろう。

 

この本は私のような経済の素人にも読める体裁をとっている。

しかし、使用されている労働経済用語から言って初心者に懇切丁寧な説明を目指したものではなく、啓蒙書の類ではない。

これはエコノミスト向けに書かれたもので安易な推測や断定を排除し、分析に重きを置いた本だろう。

それはそれで良いのだが、今の賃金問題に疑問を持つ国民からすると、すこぶる難がある。

 

それは、「労働需給」「行動」「制度」「規制」「正規雇用」「能力開発」「年齢」などの様々な論点から論者が個々に分析していることにある。

これが矛盾した分析結果を含め羅列するだけになり、全体としてまとまりのない方向性の乏しいものにしている。

よしんば理解が進んだ読者でさえ、多岐にわたる要因が今の賃金問題を招いていると納得するだけで、多くは現状を追認するだけに終わるだろう。

あわよくば賃金が今後上昇するだろうと期待する向きもあるかもしれない。

 

一方で、多方面からの問題提起は素人が見逃しがちな労働経済に関わる様々な要因を気づかせてくれる良さもある。

以下のものが目につきました。

 

  • 高齢者の定年退職後の再雇用は、彼らの大幅な賃金低下によって賃金全体を低下せ、労働需給を緩和させてしまう(数人の論者はむしろ高齢者の高賃金を問題にしている節がある)。

 

  • 繰り返されるバブル崩壊は、その都度に生じる就職氷河期に就労した者が生涯にわたり低賃金で苦しむことになり、また経営サイドもこの期に賃金カットを出来なかった反動として好景気になっても賃金アップに慎重で有り続けることになる。

 

  • 介護職の賃金が国の規制によって低く抑えられている為に、対人サービス全体の賃金を抑制することになる(一方、バス会社の規制緩和が賃金上昇を生じなかった事例もある)。

 

他にも様々な知識が挙げられているが、上記の3点だけの指摘にすら、論者が見落としている不都合な真実が隠れている(敢えて指摘しないのかもしれないが)。

 

この本には大きな弱点が潜んでおり、私にはそれが日本経済の将来を救いがたいものにするように思える。

どれだけの人がこの点に気づいているのだろうか?

多くの人が気づいてくれれば日本の将来は救われると思えるのだが。

 

 

次回に続きます。

 

 

Categories: book+ film+drama, culture+society, economy, <japanese language, Series: Something is strange, uncategorized | Tags: , , | Leave a comment

何か変ですよ! 119: 目次と検索


1

*1

 

 

目次は「何か変ですよ!」と「デマ、偏見、盲点」の分です。

記事は2018年1月16日から4月26日までに投稿したものです。

 

 

各表示は以下の順です。

* 番号: タイトル

記事の要約

・キーワードや項目

 

 

 2

*2

 

 

** 目 次 「何か変ですよ!」 **

2018年3月5日~4月26日投稿分

 

*118: 救いはあるのか?3

日本の再生に不可欠な「米国の呪縛からの解放」と「野党に望むこと」。

・軍事と外交、経済と米国、経済界とのタイアップ

 

*117: 救いはあるのか? 2

先進国ではありえない日本女性の地位、だからこそ女性が改革に立ち上がるべき。

・衆院選結果、セクハラ、利用された拉致被害者、沖縄返還時の密約

 

*116: 救いはあるのか? 1

絶望の状況を脱する為に誰が立ち上がるべきか。

・長期低迷、幸福な社会、政治不信、島国根性、明治維新、野党、労働組合

 

*115: 誰の責任? 4

絶望の状況を生み、放置しているのは誰か、それは国民なのか。

・低い政治意識、放棄された政治教育、低い投票率、低い労働組合組織率

 

*114: 誰の責任? 3

安倍政権を倒閣することがゴールではない、悪循環を断つことこそ重要。

・米国三代大統領の教訓、自公政権継続、野党政権奪取

 

*113: 4/14神戸デモに参加して

デモ体験の報告。

 

*112: 誰の責任? 2

暴政を止める為に今国民がすべきこと、デモなど。

・内部告発、政治に無頓着な人々、安倍政権の問題点

 

*111: 誰の責任? 1

日本の衰退と腐敗の責任は安倍にあるのか、それとも国民にあるのか。

・行政の長として責任痛感、福島の原発事故、ヒトラー

 

 

 

3

*3

 

 

*110: 未来の壁 8

国政を武力を用いずに国民の手に戻した世界のデモを見ます。

・バルト三国の人間の鎖、ベトナム戦争反対、ベルリンの壁崩壊、女性リベリア大衆行動、米国のバス・ボイコット

 

*109: 未来の壁 7

海外に無関心で海外の歴史を知ろうとしない日本人。

・歴史修正主義、南京虐殺事件、アイヒマン、監獄実験、文化心理学

 

*108: 未来の壁 6

視野狭窄で身勝手な言動がまかり通り、日本の若者は海外への意欲を無くしている。

・貧困問題、国民主権、自衛戦争、世界のニュース、海外留学減少

 

*107: 未来の壁 5

なぜ日本では「報道の自由」が無視されるのか。

・証拠隠滅、隠蔽、記者クラブ、組織文化(村社会)、信頼される新聞、御用新聞

 

*106: 未来の壁 4

報道の自由が高い国ほど国民は幸福だが、北欧と日本の違いは・・・。

・北欧、報道の自由度ランキング、民主主義、経済民主主義、格差、幸福度

 

*105: 未来の壁 3

日本の報道の自由は危機的状況にある。

・NHK番組改ざん事件、特定秘密保護法、放送法改革、自民党が作ったネットウヨ、電波停止

 

*104: 未来の壁 2

自民党の根深い男尊女卑意識とその絶大な悪影響。

・セクハラ発言、原発賛成、出生率低下、賃金格差、社会進出遅れ

 

*103: 未来の壁 1

安倍政権が煽る古い労働観が国民を不幸にしている。

・働き方改革、渡邉美樹、労働時間、育児・有給休暇、北欧のライフスタイル

 

4

*4

 

*102: これからどうする 3

日本は益々成熟社会から取り残されつつあり、これは国際的な指標で明らか。

・世界幸福度、人間開発指数、報道の自由度、各紙比較、貧困率

 

*101: これからどうする 2

主婦が望む政策において安倍は百害あって一利なし。

・介護、平和、失業、地球温暖化、累積財政赤字、日本会議、再生可能エネルギー

 

*100: これからどうする 1

安倍政権による日本沈没、特に経済悪化の状況。

・賃金低下、企業利益増、世界株価高、バブル崩壊、日銀操作

 

 

 

5

*5

 

*99: 大活躍する???応援団

ひんしゅくを買う安倍友応援団の活躍は報道の劣化をよく示している。

・百田尚樹、青木、足立、高橋、山口、三浦、会食

 

*98: 恐ろしい腐敗力

安倍政権下での底なしの政治腐敗。

・中央省庁、安倍縁者、否定し続ける政府官僚、深刻な電凸、言論弾圧

 

*97: 何が最優先か?

麻生と自民国対委員長の発言から分かる正論が通じない政治。

・世襲、森友文書改ざん、佐川証人喚問、マイナンバー、朝日の証明義務、国政の腐敗防止策

 

*96: どちらが大事か?

国政の腐敗を無視するウヨは安倍しかいないと言うが、信用出来ない人物は危険極まりない。

・廃棄文書の発見、忖度、腐敗、バブル崩壊、戦争、連立政権

 

*95: 今、何かが崩れようとしている

森友文書改ざんから見える政府腐敗の深刻度。

・便宜供与、財務省、朝日新聞、政争の具、内閣人事局、安倍明恵

 

*94: 今、国民が問われていること

国民は悪化し続ける状況から目を逸らず、立ち上がるべきだ。

・経済衰退、格差拡大、財政赤字、行政の腐敗、バブル崩壊、政治家の劣化

 

*93: 怒れ、立ち上がれ公僕よ!

国民は独善的な首脳と加担する官僚に怒れ、公僕は立ち上がれ!

・森友・加計問題、レイプ事件もみ消し、働き改革の資料隠蔽、公害問題

 

6

*6

 

 

** 目 次 「デマ、偏見、盲点」 **

2018年2月6日~3月9日投稿分

 

 

*30: 暮らしのカラクリ 4: 煽られた競争

経済活性化に必要な競争力とは、完全な自由競争と規制の狭間で。

・国際競争力、間違った規制緩和、生産性と賃金、北欧の国際競争力

 

*29: 暮らしのカラクリ 3: カラクリを支える日本文化

ある日本文化が先進国への脱皮を困難にしており、国民はこれに気づくことが重要。

・忖度、自己責任、村社会、長子相続、独裁指向、個人軽視

 

*28: 暮らしのカラクリ 2: 賃上げは国を滅ぼす・・

労働者の賃金を上げると、国の経済力が落ちてしまうと言う妄言。

・賃金上昇は消費増、企業利益増でも貿易額増えない、為替が調整

 

*27: 暮らしのカラクリ 1: 少ない稼ぎは・・

賃金水準は社会的要因、主に生産性と労働界の結束力で決まる。

・ケインズ、労働組合、自己責任、首切り、夕暮れ社会

 

*26: 何がバブル崩壊と戦争勃発を引き起こすのか? 5

この世紀末から脱出する手立ては、かつての日本や世界にヒントがある。

・法制史、世界宗教、「無知、無関心、惰性、敵意」を克服

 

*25: 何がバブル崩壊と戦争勃発を引き起こすのか? 4

世紀末に駆り立てる貪欲、恐怖心、疑心暗鬼が蔓延る理由とは。

・脳内ホルモン、愛国心、格差拡大、大戦を知らない首脳、文明の衝突、政財界癒着、中間層が保守的

 

 

 

7

*7

 

 

*24: 何がバブル崩壊と戦争勃発を引き起こすのか? 3

失敗して来た戦争予防策とバブル崩壊に共通する感情の暴走。

・経済封鎖、軍拡競争、抜け駆けの心理、賭博、自由放任主義

 

*23: 何がバブル崩壊と戦争勃発を引き起こすのか? 2

ここ1世紀半ほどの主な戦争について、勃発の経緯を集約。

・ヒトラー、日本帝国、中立国

 

*22: 何がバブル崩壊と戦争勃発を引き起こすのか? 1

バブル崩壊のメカニズムを考えます。

・投機家、高率のレバレッジ、中央銀行、巨大な金融緩和、早急な資金回収

 

*21: 抑止力と規制緩和に共通する危さ

この二つの概念は単純で受け入れ易く利用され易いが、不完全で危険でもある。

・規制が無くて亡んだ文明、悪化する国民生活、核開発競争と銃蔓延は抑止力失敗例

 

8

*8

 

 

 

** 目 次 「何か変ですよ!」 **

2018年1月16日~1月26日投稿分

 

*92: 何が問題か? 15: なぜ改革から逃げるのか?

所得水準、幸福度、経済力が低下し続けているのに、なぜ改革を避けるのか。

・内部留保、対外資産、賃金、非正規雇用、ワーキングプア、パトロネージ、北欧

 

*91: 何が問題か? 14: 英国はなぜ衰退したのか?

19世紀後半に始まる英国の衰退は今の日本と同じです。

・工業生産高シェア、資本輸出、中産階級が豊かさを享受し保守化

 

*90: 何が問題か? 13: 過去・現在・未来に生きる

なぜ人々は経済の行く末を楽観するのか、これは5つの虚構に踊らされているから。

・インフレ、成長要因、金融緩和とバブル、日銀政策と財政破綻、所得格差

 

 

 

終わります。

 

 

 

 

Categories: culture+society, economy, history+evolution, <japanese language, opinion, politics, Series: Something is strange | Tags: , , , | Leave a comment

何か変ですよ! 118: 救いはあるのか?3


 1

*1

 

 

今日は、乗り越えるべき難関を扱います。

私は明確な解決策を提示できない。

しかし、これこそが日本の再生に不可欠なのです。

 

 

 2

< 2. 泥沼化 >

 

 

はじめに

 

現在の自民党と官僚の腐敗、さらに社会経済の長期衰退に歯止めをかけるには、反省の無い与党を引きずり下ろすしかない。

そして二度と政治が腐敗し暴走しないように、与野党が牽制しあえる国会にしなければならない。

 

しかし、大問題が二つある。

 

A: 米国の呪縛からの解放

 

米国追従の何が問題なのかと思われるかもしれません。

しかし、二つの致命傷がある。

 

・ 独自外交が出来ないことで、より戦争に巻き込まれる可能性が高い。

・ 経済の呪縛―自由放任主義と米国お仕着せの政策が日本の経済をだめにして来た。

 

 

B: 未熟な野党

 

日本の野党は政権与党としての実績が少ない。

世界中、いつの時代にも新たな政党が政権を担い大変革を成し遂げて来た。

そうは言っても野党の経済運営と団結力は自民党に比べ力不足を否めない。

 

たとえ米国の呪縛が解けたとしても、経済と外交で新機軸を打ち出せるかは未知数です。

また官庁も自民党との癒着、腐敗で多くを期待出来ないだろう、志のある官僚もいるだろうが。

 

これではまさに前門の虎後門の狼です。

 

 

3

*3

 

 

* 軍事と外交

 

各国史をみると、どの国と軍事同盟を結ぶか、または中立で行くかが戦争の運命を決定づける。

 

日本は三大国(米国、中国、ロシア)に囲まれている。

 

頼りの米国は戦争の常習性があり、社会は益々怪しくなり衰退途上にある(金融界は好調)。

日本は米国から遠く、中国とロシアに対して米国の橋頭堡であり戦争勃発と共に廃墟になるだろう。

 

一方、中国とロシアは共に独裁国家で、盟友として信じるに足りない。

これらの傘下に入ったところで、やはり日本列島は米国への防波堤になるだけだろう。

 

視点を変えると、この中で日本を最も嫌悪しているのは侵略された国であり、さらに領土問題と資源獲得競争で紛争の危険性が高いのは中国(朝鮮半島も)です。

中国との戦争を米国に守ってもらう幻想より、戦争を未然に防止する方が得策ではないか。

歴史上繰り返されて来たように、日本は大国の覇権争いで前線基地になるのが落ちです。

 

戦史の常識から言って、国境を接し互いに敵意を持ちながら軍拡競争に励み、戦争を逃れた事例は無い。

一方、大国の侵略と戦い続けた隣国も、いざとなればこの大国と同盟を結ぶことは世界によくあることです。

 

残念なことに、日本は長年独立を守って来た自負心が逆に災いになっている。

実際は米国に牛耳られているのだが。

 

一方、日本が独立を守れるチャンスはある。

日本列島は三大国から海で隔ており、中ソにとっては米国の前線基地でなければ戦略的にそれほど重要ではないはず。

自衛隊の装備も2017年で世界7位と侮れない力がある。

 

こうしてみると、防衛力のみを堅持したまま、三大国と等距離外交か中立政策、そして中国との和解を深める以外、戦火を逃れる術はないだろう。

米国の抵抗は大きいが、他の理由もあり米国から離れる方が良い。

西欧や北欧とは今まで以上に強くむすびつく必要がある。

 

つまり「遠くの親類より近くの他人」です。

 

 

 

4

*4

 

 

* 経済と米国

 

戦後の日本経済、特に1980年代以降を振り返ると日本は米国の意のままに操られ、停滞の憂き目に合ったと言える。

確かに、敗戦後こそ米国の手助けは有難がったが。

 

例えばプラザ合意後の円高、押し付けの構造改悪、巨大な金融緩和と公共投資によるバブルです。

これは政府と官僚が米国の圧力に屈したことにある(安倍以前は少しづつ脱していたが)。

この結果、バブル崩壊による1990年代の失われた20年と膨大な財政赤字が生じた。

 

2008年、福田首相が突如辞任したのは、米国の身勝手な要求をはねつける為だった。

当時、リ―マンショックの処理に苦しんでいたブッシュ政権は日本の全外貨準備高にあたる1兆ドル(約100兆円)の提供を求めて来た(為替操作用の米国債の購入資金)。

(この後を引き継いだのは麻生・・)

 

自民党だけでなく経済界や経済学者、官僚、御用マスコミも米国追従を望む。

経済界がこれを望む理由の一つに、米国流の経済政策が企業優先だからです(注釈2)。

 

さらに米国主導の自由放任主義は世界に重く圧し掛かる。

 

主要なものでは富裕層優遇による世界的な格差拡大、拡大する金融緩和によるバブル崩壊の巨大化、タックスヘイブン等の世界的な税逃れを許すことによる各国への悪影響(国内の税収減と格差拡大、注釈1)などがある。

 

日本がこの悪化から抜け出すには米国と対等になることで自由放任主義を抑制することです。

日本はまだ自由主義経済国で2位の経済力があり、新たな道を北欧やドイツに学ぶことができるだろう。

 

 

5

 

< 5. 2017年の悪魔の解散 >

 

 

 

* 野党に望むこと

 

今の小選挙区制では、野党の分裂は致命傷です。

今後も世界的に多党制は続くと考えられるので、選挙協力の道筋を確立して欲しい。

政策合意を持って、各政党の良さを生かす連立政権を誕生させるべきです。

 

政権奪取後、中選挙区制と比例代表制の選挙改革に取り組んで欲しい。

この点、すべてを捨てて団結出来る自民党は強い(不合理だが)。

 

安倍政権によって悪化した報道の自由度を、是非とも先進国水準に戻して欲しい。

 

前回の民主党の官僚への性急な改革と敵視の失敗を生かして欲しい。

中国の十八史略(紀元前から13世紀)を見ても、宦官や官吏の専横を打ち崩すことは並大抵ではない。

腐敗は深刻であるが、先ずは不正が蔓延らないシステム造りと公僕の意欲を引き出して頂きたい。

 

外交はこれまでの経緯と、実際は官僚が取り仕切っているので、先ずは新政府が長期ビジョン造りでリーダーシップを発揮して欲しい。

 

6

< 6. 真実?、赤枠が安倍政権 >

 

 

* 経済界とのタイアップ

 

これが野党の最大課題となるでしょう。

国民の多くは外界の脅威がなくなれば、経済を最重視し、かつ短期的な結果を求める。

 

現在は2003年頃よりリーマンショック時を除いて失業率の低下が進んでいるが、30年以上にわたり経済成長率は低下の一途です。

現政策が続けばバブルで浮き沈みをしながら確実に日本の経済は衰退し、格差は拡大する。

 

しかし、これを短期間で是正し、経済を建て直した例が世界にない。

ドイツや北欧のように多くは低迷状態から年月を掛けて体制転換を行っており、日本のように繁栄の余韻の中での改革は難しい。

しかし、これが出来なければ19世紀の英国の衰退と同じになる。

 

この舵取りは非常に困難で、時間もかかる。

 

先ず、新政府は国民に実現出来るビジョンを提示し理解を得ることが重要です。

このためには経済界の協力が不可欠です。

 

しかし経済界はこれまでの優遇策と権益を捨てなければならず、並大抵のことでは協力しない。

だからと言って、これを労働界との全面対立では乗り切れない。

 

共に妥協して共に利を得る方向に持って行かなければならない。

この成功事例は北欧にあるが、歴史と文化の違いを乗り越えらえれるかが不明です。

これに失敗すると、政権は短命に終わることになる。

 

 

 

* 最後のお願い

 

現状の失業率低下とバブル景気で、日本の悪化や衰退、幸福先進国との違いに気付くことは難しい。

 

しかし、日増しに劣化している日本の現状は凝視すればわかるはずです。

 

唯々、始まったばかりのバブル崩壊の傷が深くないことを祈るだけです。

 

皆さんが悔いのない政治判断を行われることを切に期待します。

 

 

 

永らくお読みいただき有難うございました。

 

 

 

注釈1

国内の企業や富裕層の税逃れが進むと税収不足が起きるだけでなく、逆に彼らを国内に留める為に税率を低くすることになり、結局、庶民の税を上げることになる。

現状では、逃避する収益や資金に税を掛けることが出来ず、各国は軒並み税収悪化の一途を続けている。

経済学者のピケティやスティグリッツはこれを防止するために世界的な税制をそれぞれ提唱している。

しかし米国と追従する日本も、これら税制を無視している。

 

注釈2

2018/04/23、ロイター企業調査で安部首相続投「望ましい」が73%との結果が出た。

アベノミクスでバブル経済を煽り、非正規雇用や賃金圧縮、企業減税で経済界に貢献し、企業利益が鰻上りでは、上記は当然です。

そこには進行する政治腐敗を問題にしたり社会的貢献などの意識は皆無に近い。

 

 

Categories: culture+society, economy, <japanese language, politics, Series: Something is strange | Tags: , | Leave a comment

何か変ですよ! 112: 誰の責任? 2


1

*1

 

 

前回失礼ながら、今の政治の腐敗と混乱の責任は国民にあると言いました。

これは自浄作用がなく暴走し続ける安倍政権には責任能力がないからです。

しかし私達には国を正常にする責任があります。

家族、伴侶、子供、孫たちの為に。

 

 

2a

*2

 

はじめに

 

最も指摘したいことは、「国政トップの責任を云々する場合、事態が深刻なほど既に手遅れになっている」と言うことです。

 

既に見て来ましたが、ドイツ、日本、米国でトップが世論を操作し、開戦に持ち込んだ状況を思い出して下さい。

戦争が始まれば、まず破滅に近い状態まで進んでしまいます。

それを後になってトップの責任を問い刑に服させても後の祭りです(罪に問えない方が多いが)。

 

重要なことは、政治腐敗と権力者の暴走を国民の手で即座にストップすること、さらには未然に防止することです。

 

3

*3

 

 

* 今、直ぐに国民が果たすべき責任

 

暴走する安倍政権に責任能力はないので、先ずは何としてでも辞めさせる事が必要です。

残念ながら、政権与党に国会の議席を圧倒的多数与えてしまっているので、通常の手段(選挙)で倒閣は無理です。

しかし遅れれば遅れるほど暴走と権力集中が進み、取返しがつかなくなる。

 

ここは倒閣の世論を高め、各地で行われているデモに参加し、直接行動するしかない。

 

放送局の多くは政府の圧力に屈し安倍擁護に廻っていますが、幾つかの新聞や雑誌は安倍政権の虚構を暴露し続けています。

朝日、毎日、東京新聞、日刊ゲンダイ、東洋経済は、幾ら政府・与党・右翼から攻撃されてもジャーナリズムの責任を果たしている。

 

しかし、安倍擁護の放送局、新聞、雑誌、インターネットサイトは絶大な物量を誇っています。

ほとんど多勢に無勢と言うところです。

 

しかし今回の京都知事選では共産推薦の立候補者が敗れたとは言え44%の得票を得た。

これは政権与党(自民党)への批判が大きい。

倒閣の兆しは熟しつつある。

 

 

ここで、少し留意していただきたいことがあります。

 

・ デモは政治改革に残された正当な最後の手段です。

 

このことは「何か変ですよ! 110: 未来の壁 8」で説明しています。

日本人は市民意識が未だに成熟しておらず、諸外国に比べデモなどの集団的な示威行動が苦手です。

もっともデモを軽蔑する政府と与党の意識は後進国以下ですが。

 

 

・ 紳士的な行動をとるべきです。

 

安倍首相は自分(日本会議、ウヨ)の事を棚に上げて、よく「左派は人権無視」と言っているらしいが、右翼の挑発に乗って過激になることは避けたい。

政府はこれを取り締まり強化の口実にする(議席が多数)。

戦前、このことが治安維持法など民衆取り締まりの法案成立に繋がった。

 

 

・ リーク(内部告発)を守ろう。

 

最近とみに官庁サイドからリークが多くなり、安倍政権の虚構が次々と暴露されるようになったが、政権はこれに公然と圧力をかけ始めた。

本来、組織内の不正を暴く内部告発(リーク)は歓迎されてしかるべきで、これに圧力を掛けることは先進国では犯罪です(内部告発者保護プログラムがある)。

残念ながら民主主義が未発達な日本では政府が公然と取り締まりを宣言しても、奇妙な事に国民は怒りを示さない。

日本では公務員の内部告発が法的に守らていない(今回の腐敗を想定してか、骨抜きになっている、巧み)。

 

国民はこのことを理解し、リスクを冒して行ってくれるリークを温かく見守ってあげてほしい。

 

 

これらの努力が報われて安倍政権の倒閣が無事なったとしましょう。

 

 

 

4

*4

 

 

* 次なる責任とは

 

倒閣したから成功ではない、それはほんの始まりに過ぎない。

 

実は、今回の破局を招いた国民の責任には三つある。

 

A: 安倍を支えた自民党支持者、そして強固な右派や保守派です。

 

B: 安倍政権を危惧し、倒閣に立ち上がった人々。

 

C: 政治に無頓着な人々。

 

 

Aは確信犯であり、世界の右翼化や衰退に脅威を感じた人々と既得権益層です。

 

当然、今の政治腐敗と暴走を助長した彼らの責任が最も重い。

しかし、彼らは未整備な法や規制の目をくぐり抜けて行っているので、罪に問うことは困難です。

まして、彼らは自発的に非を認めたり、自ら行動を抑制することをしないだろう。

つまり、彼らに責任を問うことは無理なのです。

 

このタイプの人は己の行動原理が日本のかつての戦争を押し進めたことに戦後70年経っても未だに気がついていない。

彼らの暴走は、ドイツのように法による規制か、大きな世論による抑制でしか止めることは出来ない。

 

 

Bの人々に責任が無いとは言えないが、安倍批判を訴え続けた貢献は認めるべきです。

 

彼らがいなければ、日本はそれこそ世界200ヵ国中、最下位から数十番の低劣位国に早晩なっていたことでしょう。

 

 

 

Cの人々の責任が最も大きい。

 

これは奇妙に聞こえ、また怒りを感じ方もいるでしょう。

 

例えて言うと、まさに沈没しつつある船で多くの人が助かる為には、常軌を逸した人(A)や訓練された乗務員(B)よりは、多数の乗客(C)が如何に冷静に振る舞えるかにかかっています。

 

Cの人々は、悪意を持っていないが社会人として無自覚であり、人口が最も多い。

彼らが現状の危機に目覚め、社会人として政治的責任を果たさない限り、日本の衰退は止まらず、再生は潰える。

 

国民多数の自覚が得られない限り、例え安倍が政界から退場しても、いずれトランプを凌ぐ危険人物を生むことになる(日本の民主度、報道の自由度は既に米国よりも低いので)。

 

5

*5

 

 

* 政治に無頓着な人々に望むこと

 

彼らは、現実社会はこのまま何事もなく過ぎていくと感じている。

 

少し深入りしてみても、せいぜい官僚がサボり、社会が少し右傾化しているが、株価は上昇しているからいいじゃないかと思うぐらいでしょう。

 

 

ここで安倍政権をこのまま放置してはならない理由を簡単に要約します。

彼らが以下の事をどれだけ理解するかに掛かっている。

 

・ 官僚は国民を欺き、国民を完全に無視するようになった。

 

彼らは政権首脳の利権(縁故主義)、経済界優先の政策実行、そして失政隠しや擁護の為には、あらゆる隠蔽、文章・データー捏造、虚言を行うようになった。

 

今回、腐敗が暴かれていなければ、国民は騙されたままあらゆる便宜供与、格差拡大を招く政策、言論弾圧、経済破綻危機、国際緊張などが亢進しただろう。

 

このようになったのは安倍政権が官庁を恣意的に操り、監督を怠ったと言うより国民に奉仕すべき官庁に手抜きや倫理崩壊を促した結果と言える(ずさんな文書管理、繰り返す虚言)。

さらに、批判的なマスコミを裏で弾圧し、御用新聞・論者・議員による露骨な擁護キャンペーン、さらに内部告発を妨げる法施行などで、国民に真実が見えなくなったことが大きい。

これらすべてが安倍政権下で益々強力に押し進められいる。

 

 

・ 経済政策は基本的にバブル頼りと短期成果狙いで、ほとんどの国民は長期的に所得と福祉の低下に見舞われ、さらに国の財政破綻を早めるだけに過ぎない。

 

安倍政権の政策の要は米国流の自由放任経済とマネタリズムの踏襲で、巨大バブルの来襲と長期的な格差拡大が必然です。

日本は人口減が大きい為、米国のような経済成長は期待できず、米国でここ30年間で起きた90%の国民の所得減だけが実現するでしょう。

 

さらに日本は米国以上の未知の危険な領域に踏み込んでしまった。

それは世界に類を見ない財政悪化状態で行われている、急激で巨大な貨幣供給、日銀の膨大な国債引き受けと大量の株購入です。

これらにより、今進みつつあるバブル崩壊次第で甚大な被害が出る。

 

 

・ 他の問題の一部

 

弾圧されて真実を伝えなくなったマスコミ、シビリアンコントロールが効かない自衛隊、米国追従と隣国敵対外交、日本の先進国を示す指標が軒並み低下など。

 

 

おそらく無自覚な人々は、これらの問題を気に掛けていない。

彼らも、少し疑って調べれば恐ろしさを理解できるはずです。

人気の学者が太鼓判を押しているから経済は大丈夫と考えるのは危険です。

絶えず繰り返されたバブル時にはいつもこのような泡沫学者は居たのです。

 

既に述べて来たように、世界に目をやり、世界の歴史を知り、未来を予測するようになればわかります。

 

そして、彼らが社会的・政治的責任を自覚し選挙行動を行えば、日本は衰退と破綻から免れ、再生を促す可能性が出てくるのです。

 

 

次回に続きます。

 

 

 

 

 

Categories: culture+society, economy, history+evolution, <japanese language, opinion, politics, Series: Something is strange | Tags: , | Leave a comment

何か変ですよ! 106: 未来の壁 4


 

1q

< 1. 嘘の国と真実の国 >

下の写真は北欧5ヵ国の首相。

 

 

前回、かつて日本は報道の自由が無くなり自滅したことを見ました。

同じ状況がアベの下で進んでいることも確認しました。

今回は、報道の自由が高い国ほど国民が幸福であることを見ます。

 

 

はじめに

 

日本の報道の自由度ランキングはかつて11位(民主党政権下)が最高でしたが、2回のアベ内閣で下がり、現在はついに180ヵ国中72位まで下がりました。

西欧諸国で日本より低い所は無く、既にアフリカのボツワナ48位やニジェール61位よりも低いのです。

とても先進国とは言えない状況です。

 

このままアベ政権が続くと、国連の勧告を拒否したことでもわかるように、さらに報道の自由を制限し、国政を私物化することになるでしょう。

恐ろしいことに、既にNHK始め、多くのマスコミが真実を報道しなくなり、官僚は事実を捻じ曲げるようになったので、益々国民は蚊帳の外に置かれることになる(3月29日、NHKの報道統制が国会で暴露)。

 

しかし、今なら政権交代で良くなる可能性があります。

かつて第一次アベ内閣の後は良くなったのですから(この時は短期だった)。

 

 

ここで視点を変えてみましょう。

報道の自由が脅かされると、国家が暴走したり国が権力者に私物化されることを皆さんは理解したとしましょう。

しかし、一方で報道の自由を手に入れてもメリットが無いと思われるかもしれません。

 

そこで、報道の自由度が高い国ほど国民に幸福をもたらしていることを見ます。

 

 

 2

< 2. 報道の自由度が高い国 >

 

上記表はすべて2017年の180ヵ国中の「報道の自由度」「一人当たり名目GDP」「男女平等」の上位ランキングです。

橙、緑、茶色の線が相互の繋がりを示しています。

 

 

* 報道の自由度が高い国では何が起きているのか?

 

これから幾つかの客観的な指標を使って、「報道の自由度」が高い国は世界と比べて何が優れているかを見ます。

 

上の表の「報道の自由度」上位にある北欧、1位ノルウェー、2位スウェーデン、4位デンマークを見ます。

この三ヵ国は隣国同士で、かつてバイキングの国であり、同じ民族圏に属します。

 

するとどうでしょう、この三カ国は「一人当たり名目GDP(USドル)」は上位12位まで、「男女平等」は上位14位に入っているのです。

ちなみに日本は22位、114位で、経済高く、人権低いでしょうか。

 

3

< 3.民主主義指数 >

 

これはイギリスのエコノミスト誌傘下の研究所エコノミスト・インテリジェンス・ユニットが世界167ヶ国を対象に2年おきに発表しているものです。

上位にあるほど民主主義度が高い。

 

黄色マークは北欧5ヵ国を示し、国名右側の順位は「報道の自由度」の順位を示す。

当然ですが、「報道の自由度」が高いほど「民主主義指数」は高い。

日米は「報道の自由度」が低いので、当然、欠陥のある民主主義と言うわけです。

 

 

4

< 4. 経済民主主義指数 >

 

英グラスゴー大学の教授が2017年に発表したもので、OECD加盟国のうちトルコやメキシコを除く32カ国を対象に「経済民主主義指数」を算出した。

 

重視した調査項目は「職場および労働者の権利」、「経済に関する決定権の分配」、「マクロ経済政策における決定権の透明性と民主化度」です。

これは金融セクターの強さや徴税権の中央集権化の度合い、また腐敗、説明責任、中央銀行の透明性、政策決定の過程に社会の多様な構成員が関与しているかどうかも調査した結果が含まれている。

 

上表の上位6位までに北欧4ヵ国(青線)が入っている。

ちなみに米国は最下位から2位、日本は4位になっている(赤線)。

 

 

 

5

< 5. ジニ係数 >

 

ジニ係数は所得の不平等度を示す指標で、所得が完全に均等に分配されている場合は0となり、1に近づくほど不平等度が高いことを意味する。

 

上のグラフ: 2008年の再分配後のジニ係数を示す。

北欧4ヵ国は上位から11位に入っている。

ここでも米国は30ヵ国中下位から4位、日本も下位から11位、つまり所得格差が大きいことを示す。

 

下のグラフ: 北欧を含めて概ね世界の主要国でジニ係数が上昇し、所得格差が拡大している。

 

これは世界が自由貿易で繋がっており、北欧も資本主義で貿易依存度が高い為に、どうしても悪貨が良貨を駆逐するようにな状況にある。

これは世界が一緒になって対処しなければ格差が拡大し続けることを示している。

対策としては1980年代から始まった自由放任経済に終止符を打つことであり、具体的にはピケティやスティグリッツらが対策を提案している。

 

6

< 6. 世界幸福度報告 >

 

これは国際連合の持続可能開発ソリューションネットワークが発行する幸福度調査のレポートです。

2016年、157ヵ国が対象になっている。

 

表の青印は北欧5ヵ国で、その内の丸印は北欧3ヵ国を示し、幸福度は上位10位に入っている。

一方、赤丸の日本は53位に過ぎない。

ちなみに報道の自由度ランキング43位の米国は幸福度で14位です。

 

 

* 報道の自由度が高い国は国民にとって良い国と言える

 

上記の結果をまとめます。

 

「報道の自由度」が世界トップレベルの国(北欧5ヵ国)は、「一人当たり名目GDP」、「男女平等」「民主主義」「経済の民主主義」「所得格差(ジニ係数)の低さ」、さらに「幸福度」もトップレベルでした。

7つの指標を見る限り、疑義を挟む余地はなさそうです。

つまり国民にとって良い国なのです。

 

一方、「報道の自由度」が低い日本は、とても先進国とは言えない。

「報道の自由度」が低い米国も似たようなものです。

しかし日本は、これから「報道の自由度」の劣化がボディブローのように効き、さらに上記指標が悪化していくことでしょう。

 

これで「報道の自由度」が国民にとって重要であることを感じていただけたでしょう。

 

しかし、まだ信じられない方もいるでしょう、疑いは当然です。

北欧5ヵ国の大戦の被害、天然資源の豊富さ、大国との関係、民族と歴史など様々に異なります。

それでもここまで似通った結果が出ることは驚きです。

 

 

* なぜこのような結果が生まれたのか

 

「報道の自由度」がなぜ国民に幸福をもたらすのか。

 

もしあなたが誰かと交渉する時、相手が嘘つきで騙すことが平気な人物であればどうでしょうか。

善良なあなたでも、この人物を避けることが出来なければ、家族を守る為にはったりや嘘もつくことになるでしょう。

どちらにしても協力し合える仲にはならない。

 

私達の社会では、あらゆる集団(様々な力の異なる場合も)が関わりながら共に暮らしています。

主要なものとして政府と国民、企業家と労働者があります。

もし一方が真実を伝えず嘘をつくようであれば結果は明らかで、互いに反発し協力することは無い。

 

実は、北欧の政治社会が上手く機能しているのは、政府と国民、企業家と労働者が協力し合えるからなのです。

 

その為には互いに嘘と隠し事がないように、「報道の自由度」を高くし、いつでも真実を知ることが出来るようにしているのです。

逆に、これが脅かされると国民や労働者は激しく抗議し、是正を求めるのです。

 

こうして「報道の自由度」が確保された社会では、話し合いを通じて互いに協力し合えるのです。

そして弱者や様々な人権を守りながら、国際競争力を高める為に、必要な競争も受け入れることが出来るのです。

このことがスウェーデンのマイナンバー100%や労働組合組織率70%に結び付くのです。

ちなみに日本ではそれぞれ8%と18%です。

 

残念ながら、「報道の自由度」「男女平等」「民主主義」「経済の民主主義」「所得格差」が劣る国では、政府と国民、財界と労働界、男性と女性、与党と野党は対立するばかりで、共に協力して社会を発展させることが出来ない。

 

だから日本の政権のように、国民に真実を告げて批判に晒されるより、虚偽発言や文書改ざん、そして報道を弾圧して事を進めようとするのです。

 

特にアベのように、極端に右傾化する場合、「報道の自由度」がないがしろにされてしまうのです。

始めこそ悪意が無くても、協力が得られず事が順調に進まなくなり、やがて嘘に嘘を重ねるようになり、更に酷い状況に落ちるのが歴史の常でした。

 

 

次回に続きます。

 

 

 

 

 

 

 

Categories: culture+society, economy, history+evolution, <japanese language, opinion, politics, Series: Something is strange | Tags: , | Leave a comment

何か変ですよ! 104: 未来の壁 2


 1

*1

 

 

 

日本が先進国から滑落していく大きな理由の一つに性差別があります。

これは人権だけに留まらず日本の経済、環境、平和に大損害をもたらしている。

今日は、根深い「男尊女卑」の悪影響についてみます。

 

 

* 日本の代表的な政治家の本音

 

彼らの本音の発言を見ます。

 

A: 2003年、太田誠一衆議院議員。

「集団レイプする人は、まだ元気があるからいい。正常に近いんじゃないか」

大学生らによる女子大生集団強姦事件について。

 

B: 2014年、大西英男議員。

「子どもを産まないとダメだ」

衆議院総務委員会で女性議員が人口減少対策について質疑を行った際、ヤジを飛ばした。

 

C: 2015年、伊藤祐一郎鹿児島県知事。

「サイン、コサインを女の子に教えて何になる」

高校教育のあり方を議論する会議で。

 

D: 2001年、石原慎太郎前東京都知事。

「閉経してしまって子供を生む能力がない人間が長生きしているというのは地球にとって非常に悪しき弊害」

週刊誌のインタビューにおいて。

 

Bを除いて、彼らは立派な経歴を持つ日本を代表する政治家かもしれません。

残念ながら、彼らに共通するのは自民党です。

 

彼らの本音は日本の性差別そのものです。

これが政府中枢によるレイプ犯見逃しを生んだ。

この醜い本音に支えられている保守政治は日本に何をもたらして来たのか?

 

 

 

 2

< 2. 性差別の日本のランキング? >

 

これは世界経済フォーラム(WEF)が毎年発表している性差別の指数です。

日本は、世界で最下位から数える方が早い。

 

 

 

* 何が問題なのか?

 

これは日本の文化だから仕方が無いと思われるかもしれません。

しかし、これがあらゆる面で日本に損害をもたらし、幸福度が年々低下していく大きな理由だとしたら・・。

 

誰しも未だに男尊女卑が蔓延っていることを感じているはずです。

人口の半数の女性が差別の被害者なのですから深刻です。

それでも我々は悪化し続ける性差別を放置している。

 

これこそが第二の未来の壁と言えます。

 

 

 

 

 3

< 3. 日本の性差別の現状 >

 

図表1はジェンダー・ギャップ(性差別)の悪化を鮮明に示しています。

さらにアベ内閣の第一次(2006-2007)と第二次(2012-)、この指数は悪化し続けています。

これは単なる偶然ではない。

 

図表2は、ジェンダー・ギャップ(性差別)は健康や教育でこそ少ないが、経済や政治では劣悪であることを物語っている。

 

図表3は、男尊女卑の著しい日本と韓国では、女性の管理職の割合が低いことを示す。

 

 

* 経済への悪影響

 

男尊女卑がなぜ経済に悪影響をもたらすのでしょうか?

ポイントは二つあります。

 

・ 出生率が低下するから。

・ 女性が活躍出来ないから。

 

 

4

< 4. 合計特殊出生率の各国比較 >

 

この出生率が2.1を切ると人口減少が始まります。

日本の出生率は、欧米(フランス、スウェーデン)に比べて低いだけでなく、一度も上昇することなく長期低下傾向にある。

 

出生率低下による人口減少が進むと労働人口減と高齢化が起こり、その結果、GDP減少と福祉制度の破綻を招きます(注釈1)。

日本の場合、高齢者の大量退職を若年層等でカバーすることになり一時的な失業率低下が起こるものの、長期的な労働人口減によるダメージが大きく、これからじわりじわりと経済の凋落を味わうことになる。

 

このため、欧米などは長年、出生率を上げる少子化対策を行い、かつ不足を埋め合わせる移民受け入れによって人口の安定成長を図って来た。

残念ながら、日本はどちらも無策でした。

 

 

 

5

< 5. 北欧と日本の出生率の違いは?? >

 

日本の少子化対策はやっと始まりました。

保育所の増設、育児休暇などで進展がいくらかあります。

しかし前回の北欧事情で確認したように、日本はまだかなり遅れている。

 

 

 

6

< 6. 女性の社会進出の比較 >

 

日本の男女間の賃金と社会進出の差が歴然としています。

 

 

日本のように子供を生み育てることは女性の役割と考え、女性だけに負担をかけている限り、出生率は増加しない。

前述の差別発言を繰り返す男性らが支配する保守政治からは育児休暇や保育所の拡充、出産・育児期間中の給与保障の更なる拡充は生まれない。

 

北欧のように男女が平等に出産・育児を負担し助け合い、社会がバックアップしてこそ、出生率が増えるのです。

 

しかし、経済の問題はこれだけではない。

 

 

 

 

 

 

 

7

< 7. 男女の賃金格差 >

 

このグラフの数値は、女性の賃金が男性に比べ何%少ないかを示しています。

OECD平均15.6%ですが日本は26.6%です。

 

もう一つの経済への影響は、賃金格差に代表される労働に対する差別です。

女性の賃金が男性並みになればGDPは確実に上昇する。

また2017年の15歳以上に占める労働力人口比率は男性71%に対して女性51%なので、これを男性並みにするなら、労働力人口が増え、これまたGDPを増加させる。

 

労働での性差別を減らせば、間違いなく夫婦の収入はアップし、国の経済力もアップする。

その為には、女性の能力を発揮させ、共稼ぎを容易にする政策と企業、地域社会の手助けが必要です。

 

しかし、これだけではない。

 

 

* 環境への悪影響

 

女性が政治力を持たないから環境が良くならない。

 

唐突な指摘ですが、2011年3月の福島原発事故に対する世論の男女差を見るとこの理由が分かります。

 

 

 

8

< 8. 原発に対する世論 >

 

上の表: 同年4月にギャラップインターナショナルが世界の原発に対する世論を発表した。

 

この表から、当事国の日本を除いて、女性の社会進出が高い国ほど原発反対の世論が高いことがわかる(バラつきはマスコミのせいか)。

逆に、男尊女卑の著しい韓国と日本は事故前、大きく原発賛成になっている(日本はマスコミのせいも)。

 

下の表: 2012年の朝日新聞の世論調査結果です。

 

事故後1年の時点で、原発再開について圧倒的に女性の反対が多い。

 

これから、女性は環境の安全を経済より優先することが分かります。

これは万国共通なのです。

そして、日本など男尊女卑の国では女性の政治力や発言力が低いゆえに、女性の思いが政治に生かされないのです。

 

これが平和や育児・介護の問題に至るまで、日本を後進国並みに貶める大きな理由になっているのです。

 

 

 

* 現在のアベ政権を支えるもの

 

 

9

< 9. 内閣支持率 >

 

上のグラフ: 2015年の男女別の政党支持率。

一番左のピンクが自民党支持、右の青は支持政党なし。

 

自民党支持は男性40.8%で、女性29.2%でした。

 

 

下の表: 2017年7月のアベ内閣支持率。

この頃、加計学園問題で国会が紛糾し、支持率が急降下した時期です。

 

ここでもアベ政権支持は男性が高く、若い層に多い。

女性の支持は男性よりやや低く、50代の女性で特に低く、不支持が支持を上回る状況(赤地に白字)が早く起きている。

 

女性の方が、男性に比べ安全(原発、戦争)や腐敗に敏感で、経済的な妥協(損得勘定)を行わない傾向がある。

これが男性の欠点を補うのです。

 

女性が戦争を終結させる設定は、古代ギリシャ喜劇「女の平和」に出てくるが、これを実践したのがアフリカ最初のリベリアの女性大統領(ノーベル平和賞)でした。

 

つまり女性の政治参加は人類社会に不可欠なのです。

 

 

* 今がチャンス!

 

 

10

< 10. 投票率 >

 

現在、日本は政治不信に陥り投票率は低下する一方です(世界的傾向)。

これが自民党の本来の指示割合よりも多くの議席数を得ることを許し、現在の歪な政治状況を生んでしまっている(選挙制度の影響も)。

 

しかし、これがチャンスと言える。

男女の投票率の差はほとんど無く、女性の政治意識は高い。

しかし、支持政党が定まらず迷いがある。

 

ここで女性が立ち上がり、環境、平和、男女平等の視点で政党を選び投票すれば、投票率の低い今こそ、存分に女性の意見が議席に反映されることになる。

そうすれば、日本の政治史上、初めて幸福先進国並みになる道筋が付くことになる。

 

 

終わります。

 

 

注釈1.

2005年の総人口に占める生産年齢人口(15~64才)率が66%で、今後、出生率が減り、寿命が伸びると将来どうなるでしょうか。

2055年には総人口が13000万人から9000万人に減り(31%減)、生産年齢人口は51%に減ると予想される。

この間、生産年齢人口の全員が働き、同じ生産性だとして、GDPは46%減ることになる(実際の労働人口は多少増減する)。

 

さらに、この減った労働者人口で残りの人口を養うことになるので、福祉政策は行き詰ることになる。

 

 

 

Categories: culture+society, economy, <japanese language, Series: Something is strange, uncategorized | Tags: , , | Leave a comment

何か変ですよ! 101: これからどうする 2


1

*1

 

 

人々は本来、国に何を期待するのだろうか?

ある女性は介護、平和、失業、地球温暖化と答えました。

国民が安心して暮らせる為には何が必要か?

そこにはアベが必要か、はたまた災いか?

 

 

はじめに

 

彼女は私の妻で、60才代後半です。

上記四つのテーマについて考えます。

 

介護: 高齢者介護に不安。

 

これは社会保障(医療、年金、健康、弱者の救済などの)の一部です。

進む高齢化と累積する財政赤字で、これら制度が破綻するか不安です。

 

 

平和: 戦争をしたくない。

 

誰しも戦争を避けたいのですが、現状、戦争を避ける口実で戦争を始める可能性が高まっている。

 

戦争の発端は三つあり、①敵が侵略して来る場合、②防衛と称して侵攻する場合、③小競合いから戦争に発展する場合です。

無数にある戦史をひも解くと見えてくるのですが、ここ半世紀ほどはイラク戦争、ベトナム戦争に始まり、多くの内戦も②と③が多数を占めるようになっている。

 

 

失業: 失業が増えると、彼らは無給で暮らさなければならない。

 

所得が少なく将来が展望出来ない若年層や貧困層が益々増えている。

 

これは経済力、社会保障、労働制度がすべて上手く機能してこそ解決出来る。

既に説明して来たが、例えGDPが上昇しても、社会保障(失業者対策)と労働制度(最低賃金、同一労働同一賃金、非正規雇用)が劣悪であれば、現状のように悪化は続く。

 

 

地球温暖化: 異常気象が将来の人類の生存を危うくする。

 

これは非常に長期的な取り組みを必要とするが、着実に防止策を進めておかないと取返しのつかないことになる。

 

無視されやすいが、私達の食料生産、小麦から水産物までが異常気象で大幅な減産の憂き目にあっている。

地球の食料生産量は既に自然の生産力を越えて久しい。

 

他にも伝染病、水源、林業資源など不安は多い。

またエネルギーと原発政策は地球温暖化と環境破壊に密接している。

 

個々に検討を加えます。

 

 

2

*2

 

* 介護について

 

最近、失業者の所得より生活保護費の方が多いとして、生活保護費が削減されました。

政府や与党は、生活保護者が失業者よりも多く貰っているとはけしからんと罵倒していました。

 

単純に二つのことが言えます。

一つは生活保護費が基本的人権(最低の文化生活)を維持する為のものだとしたら、失業者はそれ以下になります。

今一つは、日本の社会保障がそれほど素晴らしいのかと言うことです。

確かに日本より医療保険制度が酷い先進国(米国)もありますし、年金も医療も金額的には悪くないでしょう。

 

しかし、先進国の中では格差が拡大し、貧困層が増えています。

介護保険制度も進んだ北欧から見れば、内容は今一つです。

 

特に、今の政府と自民党には基本的人権を敵視している人が目立つ。

これは、上述の生活保護費など社会保障を徐々に無力化させ、これまでの公的な社会サービスを自由放任主義経済にほり投げることになる。

 

今一つ重要なことはアベノミクスにより、今回のバブル崩壊の被害額が格段に増加し、年金は直接数十兆円失い、また大幅な累積財政赤字となり、将来、社会保障制度は瓦解する可能性が高まった。

 

この右翼的な個人軽視と博打的な経済な流れは、これからの先進国の進むべき道ではない。

米国への熱愛か百年前の国家スタイルへの復古に過ぎない。

 

つまり、アベは百害あって一利なし。

 

 

3

*3

 

 

* 平和について

 

この問題は複雑なのですが、今回は一つの視点で戦争に巻き込まれる危険について考察します。

 

戦争には表裏一体の奇妙な思い込み「被害者」が国民を支配することになります。

 

例えば、ドイツのラインラント進駐(1936年)、日本の満州事変(1931年)、米のベトナム戦争とイラク戦争を見ます(ソ連にもあるのだが、日本でよく知られているのであしからず)。

 

世界の常識から見れば、この国々は侵略国です。

しかし、当時の国民は加害者とは思いもよらなかった。

多くは、敵国が強大になる前に叩いておこう、または攻めて来る前に防御線を確保しておこうとの意図から始めたものでした。

ドイツは少し違ったが、すべて被害者意識がなせる業で、綺麗ごとを言えば予防的な戦争(防衛?)と言うことになる。

 

ここで不思議なことがあります。

ドイツは戦争を自己批判し周辺諸国から免罪され信頼もされています。

一方、日本と米国では自己批判が一部に留まってしまい、周辺国や被害国からいまだに憎まれ、疑いの目で見られている。

 

特に、日本会議一色になったアベ政権になってからは、この悲劇のサイクルがまた始まろうとしている。

 

青山や三浦などアベ友応援団、御用新聞が北朝鮮が攻めてくると煽り立てる。

一方で、報道の自由度が失われ、戦前と同じ状況になっている。

国民は被害者意識を煽られ敵意が強くなており、客観的に世界情勢を見れなくなっている。

 

まだ戦略や外交などの問題(同盟、中立など)もあるが、最低でも国民に正確な情報が入らないと、戦前と同じ誤りを繰り返す。

 

つまり、ここでもアベは百害あって一利なし。

 

 

4

*4

 

 

* 失業について

 

知って欲しいことは失業率の低下は一時的なもので、今後も続くものではないことです。

 

今の失業率低下は、震災復興とオリンピック需要、株高、高齢者の大量退職、そして好調な世界経済による所が大きい。

すべてここ1年から数年で逆転が始まり、これまでの反動でより大きな逆境に突入することになる。

 

元来、日本の失業率は低いものでした。

しかし、ここ30年ほどの非正規雇用増加に見られる労働システムの悪化が、失業者を増やし、労働者全体の所得の低下を生んだのです。

それが、一時、上記の理由で減っただけなので、今後また増加し不安定さは増すことになる。

 

将来、競争力ある産業を育成するには、労働者の流動性は不可欠です。

しかし、今の労働者だけに負担をかける政策は明らかに間違っている。

(それは北欧の政策を見れば明らかです)

 

それには同一労働同一賃金、失業者の生活保障と転職支援が不可欠なのです。

労働者の首切りと残業代未払いを自由にして、企業を支援するアベの政策は止めるべきです。

現実に、非正規では生涯勤めても生涯賃金は正規の50%に過ぎない。

 

 

つまり、ここでもアベは百害あって一利なし。

 

 

5

*5

 

 

* 地球温暖化について

 

これは説明を待つまでもなくアベは百害あって一利なし。

 

なぜなら地球温暖化防止条約を離脱するトランプに唯一人ラブコールを送っているのは我が国の首相なのですから。

 

さらにアベになってから相次いで原発推進、原発と武器輸出、核兵器禁止反対などを矢継ぎ早に行って来た。

見た目、派手な外交に映り、経済界からも大歓迎だが、国民にとってはどうだろうか?

 

福島原発の後処理の膨大な費用、被害者救済の進み具合を見て、皆さんは原発が地震国、津波国にふさわしいと思いますか?

 

6

< 6.原子力と再生可能エネルギーの行く末 >

 

 

また世界のエネルギー事情からは取り残されつつあります。

時代錯誤も甚だしい。

 

青山の言うように北朝鮮が攻めて来るなら、高額な弾道ミサイルではなく海岸にある原発を手軽な小火器で狙うことで目的を達するはずです。

わざわざ迎撃ミサイルやイージス艦を並べても役には立たない。

政府のやっていることは防衛上、真逆というか支離滅裂ではないでしょうか。

 

 

 

7

< 7. アベ御用達の言いたい放題、外れ放題 >

 

 

* 最重なこと

 

見てきたように、アベのやっていることはすべて国民と国益にマイナスになっている。

 

このような間違った政策がここまで普及したのには理由がある。

 

それは、アベ政権によって言論や情報が一方だけに偏るようになったからです。

今は、タカ派、右翼、保守、自民党、アベ信条以外の言論や情報は押さえつけら、マスコミから葬られている。

都合の良い情報だけが流され、都合の悪い情報は隠すようになった。

 

 

その目的とするところは、彼らが財界、企業、米国、軍事を優先するからです。

彼らすべてが悪意を抱いているわけではないが、あまりにも報道や官僚の自由が無くなり、一方で露骨な干渉やパワハラが行われるようになった。

 

このことがすべてに災いをもたらすことになる。

 

規制緩和に始まり、特区、秘密保護法、働き方改革、次いで憲法改正へと進む。

 

重要なことは敵対することではなく、批判を受け入れ、互いに議論し、国民が政府を信じ、労働界と産業界が協力できることです。

 

これなくして、介護、平和、失業、地球温暖化の真の問題を解決出来ない。

 

 

終わります。

 

 

 

 

 

 

 

Categories: culture+society, economy, <japanese language, politics, Series: Something is strange, uncategorized | Tags: | Leave a comment

何か変ですよ! 99: 大活躍する???応援団


1

*1

 

 

今日は、気楽に日本社会の危さを見ます。

マスコミで活躍するアベ友応援団が象徴的です。

社会を喧噪の渦に巻き込む姿から世界が見えて来ます。

 

 

 

はじめに

 

世界を騒がしている写真トップ5人の活躍には、ある重大な背景があるのです。

皆さんは、それが何かわかりますか?

 

真剣に考える必要はありません。

これから日本で活躍するアベ友応援団を見て行くと、自然と腑に落ちるようになるります。

 

取り合えずヒント

・ 世襲は3人だけ。

・ トップの任期を延ばしたのは3人、他一人は無期限で計4人。

・ この4人に共通する指標。

・ この指標の悪化度合いでトップの自由度が増す。

 

 

答えは最後にお知らせします。

皆さんが既に知っている、がっかりする内容ですが。

 

 

* 頑張るアベ友応援団

 

始めに、お断りをしておきます。

 

アベ友応援団はウヨも含めてほぼ無限ですので、紙面の都合により勝手に抽選で選びました(嘘)。

また写真は右翼、左翼、マスコミから自由に拝借しました。

 

一番のポイントは、まじめに記事を買いていませんので、内容は皆さんで判断してください。

 

それでは双六をやっているような感じで気楽に楽しんで下さい。

 

 

 

2

< 2. 超人気の作家 >

 

彼はアベの信任が篤く、NHKの幹部にまで抜擢された。

彼は小説によって絶大な人気を博した。

彼の発する数々の暴言と罵詈雑言はアベの人気を高めて来た。

 

 

 

 

3

< 3. アベノミクスを支える学者 >

 

おそらく、彼がアベノミクスの理解(誤解)をもっとも国民に広めた功労者でしょう。

だから失敗すれば、彼がアベと共に責任を取らなければない。

残念ながら、知らんふりをするでしょう。

バブル崩壊、数百年の歴史で責任を取ったのはほんの数人に過ぎない、つまり煽り放題(涙)。

彼は自称天才(天災)で、多方面でアベの政策から失敗までを一人で繕っている。

彼の著作は、読解力(間違いを見抜く力)の差で大きく評価が分かれる不思議な魅力(失望)がある。

 

 

 

 

4

< 4. 最も重要な演者 >

 

彼の活躍と人気は絶大で、特に右傾化している人々には(議員になる前)。

私の見る所、アベの人気を最も強化することに貢献しているのは彼です。

 

国民がトップを選ぶ時、通常は経済重視ですが、隣国の脅威は圧倒的に最重要視されます。

つまり、彼はタカ派のアベ首相の必要性を知らしめた最大の功労者でした。

 

 

5

< 5. 外野席の貴重な応援団 >

 

彼は暴言で超有名で、ネットウヨの神様かも。

(既に紹介した高橋や青山とは格が違うので、二人には失礼だと思うのですが)

彼のアベを守る姿勢に元気なだけのパシリを見る。

世が世なら(アベ政権以外では)、議員として活躍する場はなかっただろう。

彼の話は馬鹿げていても、思ったことがそのまま口に出てしまう本音に傾聴する価値がある(右翼の考えを知るためだけですが)。

 

 

6

< 6. 自称、アベの懐刀(番記者) >

 

最上位の写真は活躍中のアベ友応援団で、彼は左端です。

 

彼はアべのヨイショ本や右翼化を担うベトナム戦争の捏造記事を書き、アベや麻生に近づいた。

マスコミでアベ政権の広報を担うと言うより、お傍で走り使いといったところでしょうか。

ところがそれで充分に甘い汁を吸った(これが本当のお友達トリクルダウン)。

 

 

 

7

< 7. 最たる甘い汁 >

 

彼、山口啓之(赤い矢印)は逮捕寸前で、アベの側近(ピンク矢印)によって逮捕が無くなった。

日本でも遂にこのようなことが起こるようになった(中国、ロシア、北朝鮮と同レベルになった)。

 

 

 

8

< 8. 不思議な縁 >

 

最近、よく見かける人物が見えます。

そこには、何か共通す縁があるようです。

皆さんの想像にお任せします。

 

青山さんが静かになった後を引き継いで、海外の危機扇情とアベ政権擁護に励んでいる美人学者(美人かは?)。

この手の強力な駒(人気者)が、いくらでもあると言うのが自民党の強みです。

 

 

9

< 9. ここ数日前の写真 >

 

アベの右が、必死に国会で「森友事件」を「佐川事件」にすり替えようと奮闘中の世襲自民党議員。

アベの左が、とんでも解釈と支離滅裂な警鐘を連発する自称エコノミスト。

左端はマスコミ露出の多い京大学者。

 

こうして即刻、アベ友は頑張り次第で、時の最高指導者様から名誉と食事が頂けるのです。

昔は金で動く人が政権にすり寄ったものだが、今は豊かになったせいか、名誉とマスコミ活躍、無罪放免、特別認証(値引き、一校選択)を望んですり寄るようになったのでしょうか?

 

実は、このことが壮大なアベ友応援団を生み出し、森友や加計事件、レイプ犯放免を生むのです。

これは今に始まった事ではなく、地方では日々、スケールは小さいが行われている。

さすがにレイプ犯は無理ですが、交通違反のもみ消しは日常の議員活動の一環です。

 

今はスケールが巨大になっただけとも言えるし、逆に始めて日本の中枢で露骨に行われるようになったと言える(これが危険なのだが)。

 

これまでアベ友応援団を見て来ましたが、何か感じられたでしょうか?

 

 

 

* 最後に

 

巻頭の指導者5人が活躍できる背景にどんな違いと共通点があるか、お分かりになったでしょうか?

 

最後のヒント。

2017年の報道の自由度、国の順位を発表します。

米国43位、日本72位、ロシア148位、中国176位、北朝鮮180位(最下位)でした。

 

私の答えは、「トップの任期を自由に伸ばせる国は報道の自由度が低く、任期期間は自由度に反比例する」と言うことです。

つまり、米国では変なトップが誕生したが、まだ報道の自由度が日本より良いので、任期を変えることが出来ない。

 

実は、5人に共通していることがあります。

それは自由度が低い国ほど外国の脅威が煽られており、独裁が許される下地が作られています。

 

ピンとこないかもしれませんが、報道の自由度が高い国(北欧など)は、外国の脅威も少なく、さらに国民の幸福度も高いのです(これは分析する価値があります)。

 

紹介したアベ友応援団が活躍出来るのは、アベやウヨ、保守、自民党のバックアップがあればこそですが、報道の自由度が低下したことも大きい。

 

結局、政府への不正追及、政府見解への批判、保守の歴史認識への批判、これらをマスコミや言論人が報道出来なくなっていることが、デマや暴言を野放しにしている。

公安がマスコミを攻撃するウヨを捜査した話はついぞ聞かない(ある意味国家転覆罪、大きく右に転覆させる、笑い)

 

これが放置され悪化が進むと、遂には経済政策の失敗が偽装され、海外の脅威が煽られ、国民は益々、隘路に追い込まれ元に戻れなくなる。

 

 

終わります。

 

 

 

 

 

 

Categories: culture+society, economy, <japanese language, opinion, politics, Series: Something is strange, uncategorized | Tags: , | Leave a comment

何か変ですよ! 94: 今、国民が問われていること


1 

*1

 

 

ついに懸念していた森友問題で役人が犠牲になった。

いつものように命じた上層部は安穏としている。

 

これを看過すれば失われた命、彼の無念が無駄になる。

国民は、憂うべき事態を真摯に受け止めるべきだ。

 

 

 

2

< 2. 何が起きているのか >

 

* 何が問われているのか

 

与党は政権を死守し、野党は政権転覆に必死だ!

しかし、最も重要なことは今の政治を国民が正しく見極め、良識を持って是非の判断を下すことです。

 

この機を逃せば、二度と国民の望む政治への刷新は不可能になるでしょう。

なぜなら、政権主導で国民の権利が軽んじられ、全体主義(情報隠蔽、恣意的な行政、言論統制など)に大きく舵を切っているからです。

 

この状況が進んでしまえば、政治は一部の人々に握られ、多くの国民は蚊帳の外に置かれることになる。

 

 

 

* 憂うべき事態

 

ここ数年の社会経済の悪化を概観します。

 

3

< 3.国民の資産がバブル崩壊で・・・>

 

4

< 4.バブルが崩壊すれば経済はさらなる・・・ >

 

 

長期与党の政策により悪化と困窮が進行している

 

* 経済悪化: 賃金低下、非正規拡大、円安・・・

* 生活困窮: 格差拡大、貧困率の増大、エンゲル係数上昇・・・

* 将来不安: 進みつつある年金、福祉のカット。

* 財政破綻: 迫る累積赤字増大によるデフォルト。

 

現政権によって急速に悪化したもの

 

* 失われた報道の自由: 放送局への圧力、御用新聞以外への威嚇・・・

* 軍事優先で先鋭化: 対立を扇情、米国との軍事同盟強化、軍事大国化・・・

* 行政の腐敗: 露骨な便宜供与、審議拒否(否定・隠蔽・拒否・改ざんなど)・・・

* 政治家の劣化: 強行、腐敗、私物化(縁故者の優遇・免責)、傲慢・・・

* バブル崩壊: 日銀と年金基金による株式運用の巨大損失、金融危機後に来る長期停滞と高失業率・・・

* 日銀の後始末: 国債500兆円の市場への放出による弊害、損失。

 

 

5

< 5.何が起きようとしているのか >

 

 

現政権の存続が招く最大の危機

 

* 民主主義の崩壊: 三権分立や議会制を破壊、批判勢力を抑圧・・・

* 前近代への回帰: 緊急事態条項や1世紀前の体制復帰をもくろむ憲法改正、人権や自由を軽視・・・

 

ここ数年の日本の悪化を数えればきりがない。

 

 

 

* 体制擁護派の弁護について

 

巷で言われるように現政権によって本当に社会と経済は良くなったのだろうか?

この件については既に説明して来ましたが、ここでは要点だけ触れます。

 

* 大多数の国民、労働者、社会保障の対象者にとって悪化の方が勝る。

 

* 経済(株価、GDP、企業利益、失業率)は良くなった。

これは幾多の要因が重なってのことだが現政権の役割も大きい。

しかしバブルが弾け、世界同時金融危機ともなれば、今回の政権と日銀政策が災いとなり、今までに無い巨大損失と長期景気後退を招くことになる。

下手をすれば100兆円を越える財政赤字の上乗せが起きるかもしれない。

 

* 敵対的で派手なパフォーマンスは、北朝鮮問題でも役に立つことはなかった。

今回の転機は中国の経済封鎖と中国と韓国の対話姿勢が生んだものです。

大盤振舞の海外援助も内実は資金や生産の海外移転で、大手が海外で儲けるだけです。

 

* 政権は現実的な政策を矢継ぎ早に行い、安定感があるように見える。

しかし内実は既存政策の焼き直しに過ぎず、緻密さや公平性に欠け、ほとんどが財界や富裕層優遇で早晩格差拡大が深刻化する。

原発推進が好例です。

 

よくよく注視すれば問題点が見てくるのですが、残念ながら有力な経済紙や御用マスコミの影響が目隠しになっている(そうでない経済紙「東洋経済」もある)。

 

 

6

*6

 

 

* 今回の事件が教えてくれること

 

森友問題は1年前に朝日新聞が報じ、政府と与党そして御用新聞の執拗な攻撃を受けながらも、やっと今日の解明にこぎ着けた。

 

政府と官庁の徹底した情報隠蔽、非協力(証人喚問)で解明は困難を極めた。

 

私も含め多くの国民は、一連の首相近辺で起こる下劣な事件に嫌悪感を持ってはいたが、野党の進まぬ解明と追及にもうんざりしていた。

 

だが、ついに二大新聞の良心と執念が突破口を開いた。

おそらくは、命を賭けた内部告発こそが最大の功労者だった。

出来ることなら死なずに名乗り出て白日の下に罪業を明らかにして欲しかった。

そして、彼は国民から讃えられながら家族共に末永く生きて欲しかった。

 

しかし、日本の組織文化(部下が責任を被り、内部告発者が虐げられる社会)にあってこれを望むことは無理だろう。

おそらくは、今回の朝日新聞の報道姿勢はこの内部告発者を守る為だったのでしょう。

 

 

今回の事件は、大きな教訓を示してくれた。

 

A: 日本には悪政を批判し、不正を暴くマスコミが不可欠です(御用新聞ではない)。

 

B: 政府や官庁の独走を牽制し、腐敗を未然に防ぐには野党が不可欠です。

 

これらを目障りとする体制側の抑圧が進み、もし本当にマスコミや野党が潰されていたらと考えると背筋が凍る。

 

今回の事件は、腐敗政治の危機を救った一撃として日本史に残るでしょう。

 

 

もう一つ、今後、野党が中心になって取り組むべきことがある。

 

C: 官僚と内閣の腐敗構造を断ち切る制度確立と、腐敗の再発を常時監視するオンブズマン制度が不可欠です。

おそらく、他の首相周辺の事件も同様に暴かれていき、国民はさらなる腐敗の広がりに驚くことになるだろう。

 

先ずは、この困難な解明を成し遂げた快挙に祝杯を!

 

 

* 良識ある国民は立ち上がって欲しい

 

このまま現政権が突き進むと、日本は早晩、戦火と破局を迎えるか、衰退と混乱を味わうことになっただろう。

 

この事件の解明が進んだことにより、想像を絶する暗黒面が浮き彫りになった。

首相の絶大な人気と官僚人事の掌握によって、中央官庁に腐敗と劣化が短期間に広範囲に及んでしまった。

 

首相の絶大な人気に、与党議員は完全に一色に染め上げられ、首相の常軌を逸した言動に異論を唱えるものはなくなり、おべっかが目立つようになった。

さらに御用新聞、放送局、記者、コメンテーター、学者の多くが政府による飴と鞭により、体制批判から擁護へと舵を切った。

 

このまま事件が暴露されることがなかったら、この全体主義に比肩できる悪化は留まることが無かっただろう。

 

巷では、公文書改ざんは単に書類の書き換えに過ぎないと指摘する声がある。

おそらく、手をこまねいていると尻尾切りによって一見落着となるだろう。

今の隠蔽体質と、自己責任など感じないトップの下ではその可能性が高い。

また現状ではトップに法的な責任を取らすことは困難だろう。

 

しかし、既に見たように今の状況を放置すれば日本の将来はない。

 

思い出して欲しい。

第二次世界大戦の切っ掛けとなったナチスの台頭は、いみじくも麻生大臣が指摘したように最も民主的な憲法下の議会で、国民の熱烈な支持によって始まったのです。

民主主義で平和な日本だから安心とは言えないのです。

少しでも気を許すと、独裁者ヒトラーを生んでしまうのです。

 

今はその危険が迫っており、社会はまさに激情化し沸騰しつつあるのです。

例えば、ツイッターでは扇情的で右翼的な暴言が、正論で穏やかな発言よりも100倍ほど拡散しています(維新の足立議員のツイートなどは超人気)。

 

国民が無関心を決め込んでいる間に、このような扇情され易い人々が政権を支え、政治が悪化していくのです。

ナチスが台頭する初期、過激な若者が「突撃隊」などに参加し、ヒトラーを支える力となった。

 

国民は良識を持って現政権続行に対して是非の判断を下して欲しい。

法で裁くことは出来なくても、世論や選挙でノーを突き付けることは出来る。

 

 

 

7

*7

 

 

* 大事な気付き

 

ここ数年で起きた、森友だけでなく一連のアベ友に関わった事件、首相の横柄で下卑た言動、官僚やマスコミの尻尾振り、ネットウヨの大合唱、世界の嫌われ大統領との親密な交友・・・。

 

これらはけっして首相の人気低下には繋がらなかった。

与党や御用新聞の援護もあるが、やはり首相の強権的な言動と目立つパフォーマンスが人気を博したからです。

 

翻って考えて欲しい。

多くの国民の安易な期待、無関心と傍観が、このトップの驕りを増長させ、怪物(独裁)を生んでしまったことです。

このことがやがて政治や社会をかつてのような地獄に追い込むことになるかもしれなかったのです。

 

この手の激情がドイツでヒトラー、日本で東条内閣を生み育てたのです。

これは一度加速すると、後戻りは出来ないことを歴史が示しています。

しかし、今なら間に合うでしょう。

 

冷静で客観的な対応こそが社会の悪化を留めるのです。

 

 

終わります。

 

 

 

Categories: culture+society, economy, essay, history+evolution, <japanese language, opinion, politics, Series: Something is strange, uncategorized | Tags: , , | Leave a comment

デマ、偏見、盲点 30: 暮らしのカラクリ 4: 煽られた競争


1

*1

 

 

今日は、少し複雑な話になりますが、「競争」に纏わる話をします。

「競争」は賃金、規制緩和、経済力を理解するには避けて通れない概念です。

実は、私達の「競争」の概念は間違った方向に誘導されていた。

 

 

* はじめに

 

「競争」に纏わる文言を挙げます。

 

A: この世は逆肉強食だから弱者を甘やかすな!

 

B: 規制緩和は市場に自由競争をもたらし、価格低下とサービス向上をもたらす!

 

C: 賃上げは企業の国際競争力があって可能だ!

 

 

この三つは、社会に厳しい競争があることを強くイメージさせます。

この論理の罠に気付くことは難しい。

これは経済上の勝者(超富裕層)が、競争と勝者こそが善であると信じ込ませて来た結果です。

 

これとよく似た状況がかってありました。

Aの論理が、19世紀の帝国主義が苛烈な折、白人が有色人種を搾取しても良い口実に使われた。

当時、白人は自然淘汰(逆肉強食)の中で選ばれた人種であるとする思想が一大ブームを巻き起こしていた。

Aはこれと同じ陳腐なデマの再来なのですが、今また蔓延している。

これが間違っていることは、人類史、法制史を振り返れば一目瞭然なのですが、ここでは割愛します。

 

 

結論から言えば、私達が暮らす地球は市場での競争が前提で、競争を否定することは現実的でありません。

 

しかし、まちがった「競争」の概念が社会を劣化させ、社会改革を妨げています。

何が間違っているか見て行きます。

 

 

 

 

2

*2

 

 

* 自由競争の幻想

 

結論から言えば、現実に完全な自由競争が行われている市場はない。

この結果、自由競争が価格の低下やサービス向上をもたらすことはない。

 

現実には、一部の強者に非常に有利な市場が出来がっていたり、または何らかの制約が働き、完全な自由競争などないのです。

この制約には社会保障(人権擁護、環境保護など)の為に行政が規制や自主規制があります。

どちらにしても完全な自由競争市場は幻想に過ぎない。

 

既に競争優位にあるか、さらに市場の独占を画策する側からすれば「自由競争の善」を社会に浸透させることが不可欠です。

 

強者(市場占有)が生まれる理由は様々ですが、資本力、情報力、政治力などが大きい。

政治力の例としては、公共の為と称して特定の学園や企業だけに参入を許すことなどです(後進国で酷いが先進国、日本などでも起きている)。

 

資本力の大きい方が小さい方を圧倒することは常識と言えます。

企業の統廃合が繰り替えされ、やがて巨大企業が市場を占有することになる。

こうなれば価格は上昇し、サービスが低下するのが通例です(マイクロソフト)。

 

また各国は国際競争に対処するとして独占禁止に逆行する大銀行の合弁を押し進めている。

この巨大銀行は金融危機時、国が倒産から保護してくれるので、益々バブルの温床になり易い(ゴールドマンサックス)。

 

情報力や知的財産権(特許)なども同様に大が小を圧倒することになる。

 

この独占が進むイメージは、水面にビー玉を乗せた皿を浮かべると、少しの波でビー玉が一度片方に寄ってしまうと、皿が傾き一気に沈没するのと似ています。

 

 

 

3

< 3. 生産性は上昇しているが賃金は低下、厚生省より >

 

坊主丸儲け状態(住職を批判しているのではなく、**が濡れ手で粟)

 

 

* 言い訳の国際競争力

 

産業や企業の国際競争力は必要です。

賃金はその一要素に過ぎないが、日本ではこれだけが政財界によって強弁されている。

ここでは全体像を掴み、私達に何が真に必要かを考えます。

 

残念ながら、日本の国際競争力は低下の一途です。

これは、ここ20年ほどのあらゆる経済指標(GDP、賃金、貿易額など)の低下に現れている。

この本質を如実に示しているのが賃下げ(労働者酷使)と円安でしか国際競争力を回復する手立てがないとする政財界の姿勢です。

このような過去への回帰、保守化傾向はかつての英国衰退の二の舞です。

 

問題は真の国際競争力を高める努力を放棄していることです。

 

 

 4

< 4. 日本の国際競争力の低下、総務省より >

 

 

* 日本の国際競争力の現状

 

世界の開放経済において、自国の競争力のある製品が海外市場で売り上げを伸ばし、自国に外貨をもたらし、一方で海外の優れた製品をその外貨で購入することが出来る。

この場面で国際競争力が不可決で、日々、企業は世界と国内で競争を続けなければならない。

 

それでは企業は何を競争すべきなのでしょうか?

これはコストダウンだけではなく、様々な要素があります。

 

先ず、コスト低減について見ます。

日本では労働者の賃金低下が餌食になっています。

 

しかし常識的には生産性向上です。

これは時間当たりや一人当たりの生産額を増やすことで、一般には最新鋭の生産設備導入や革新的な生産方法の導入が不可決です。

 

現在、日本の企業は国内の設備投資を長期的に減少させていますので、この手のアップは期待出来ません。

不思議なことに、日本の首相は外遊で世界に50兆円を越える大盤振る舞いを行い、国民も国際貢献を喜んでいます(真の狙いは海外投資拡大)。

一方、日本の民間設備投資はつい最近まで年60兆円台でした。

このあり余った50兆円を国内に投資すれば、どれだけ競争力向上に寄与し、経済が復活したことでしょうか?

 

つまり、政財界は企業の競争力向上の自助努力を放棄し、労働者の賃金低下に頼っているのです。

このことは別の深刻な生産低下を招いています。

 

皆さん、周辺の職場を見て下さい。

民間企業には非正規が溢れ、公的な機関には民営化と称してアルバイトやボランティアが溢れています。

これが職場に何をもたらしたでしょうか。

 

かつて日本には米国由来の産業心理学が言う、作業者の参加意欲を高めることで生産性が上昇するとみなされた時代があった。

今は、隠れブラックこそが・・・、時代は変わった。

 

この状況でも懸命に働く人はいるでしょうが全体的に見れば、給与格差が甚だしく、地位が不安定な状況で、意欲を持って働けと言うのは無理がある。

つまり政財界の政策は、間違いなく生産性低下に大きく寄与しているのです。

既に説明しているように、賃金上昇は可能なのですから、逆行を止めるべきです。

(この連載「暮らしのカラクリ 1と2」で説明済み)

 

日本の貿易にも、この逆行が現われています。

それは貿易(商品の輸出)が減少し、海外投資(資金流出)の増大、そして海外からの投資収益とパテント料収入の増大です。

このことを経済の成熟とみなすエコノミストもいるのですが、歴史的に見れば衰退の兆候です。

 

 

奇妙な事に政治家や右翼は国益重視と言うわりに、資産家や企業の国益無視には寛大なのです。

言い方が悪いのですが、海外に工場を作り海外証券に投資し国内投資を怠るから、またパテント料を得るために特許を海外譲渡するから、国内の競争力が弱体化する側面があります。

 

画期的な新製品が世界でヒットすれば、これも国際競争力のアップとなりますが、この手の商品はもはや日本では誕生しなくなった(ウォークマンとスマホ)。

 

実に、日本の政財界は国際競争力について周回遅れの認識なのです。

 

 

 

* 日本が進む道は・・・

 

残念ながら、私の見込みでは日本は徐々に国際競争力を低下させるか、今回の政権のように起死回生と称して経済と財政を破局へと追い込んでしまうでしょう。

 

しかし、救いがないわけではない。

ここでは、北欧の事例を挙げます。

 

私は、30年ほど前、デンマークとスゥエーデンの企業を視察して感銘を受けました。

 

企業について

* 数百名の企業規模で高度技術を売りにした単一商品を世界展開していた。

* 生産は下請けに頼らず自社生産、生産作業は労働者の心身に負荷を与えず意欲を重視していた。

 

ライフスタイルについて

* 残業はせず、休日を充分とり、人生や趣味を謳歌している。

* 日本の男性だけに見られる赤ちょうちんの楽しみはなく、余暇は家族で楽しむ。

 

この状況は今も変わらないようです。

(私は6月に確認に行くつもりです)

 

 

北欧には国際競争力を高める政策があります。

 

国と企業、国民も科学技術と教育を重視し、競争力を重視する。

北欧の経営者に技術者が多い。

 

企業と労働者が敵対的ではなく、協力して競争力向上と賃金上昇、社会保障を確保している。

また国民が政府を信頼しているので、個人番号制は定着している。

 

職種別賃金が定着しているので、これを支払えない企業は撤退していく。

 

労働者が産業や企業の再編に適応出来るように、失業時の補償と転職の為の教育制度が確立している。

当然、キャリアを生かして転職であれば、同一賃金が得られる。

 

これらが大きな要素です。

明らかに日本にはないシステムです。

 

残念ながら、このシステムを日本に導入することは簡単ではないと思います。

それはあまりにも文化と政治風土が違い過ぎるからです。

 

しかし、とりあえず目標はあるわけですから、不可能ではない。

 

 

終わります。

 

 

 

 

 

Categories: culture+society, economy, <japanese language, Series: False rumor, prejudice, blind spots, uncategorized | Tags: , , | Leave a comment

Create a free website or blog at WordPress.com.

joe's blog

Don't knock built a door

SkyLibrarian Ranvling - Wildlife Blog and Novel

I am working on gathering fund for a book campaign which will be utilised in support of the WWF-Malaysia conservation project on Borneo elephants in Sabah and other wildlife.

Maldito silencio

Un blog de Jesús Miguel Pacheco Pérez

theolounge.blog

einer wilden welt weise worte / for a wild world wise words

トラック選手 コニ太郎の日記

サイクリング 写真 ラン二ング 商品レビュー

Lilly's Wonderland

Food Travel and more!

Best Indian Food Blog

ALL INDIAN FOODS UNDER ONE ROOF

Reflexiones. Líneas de vida con Vals y Nika

Variedad de poemas sobre experiencias vividas, derechos de autor reservado

My Pets Weird Behavior

Lets Talk About Pets.

Daily Life's Journey

"There's always something good in everyday."

TEJIENDO LAS PALABRAS

CON LOS HILOS INVISIBLES DEL ALMA

Cumbria | The Lake District

An Eclectic Mix Of Revelation By Baldy. A Blog About Cumbria, Home Of The UNESCO Lake District National Park. Photographs, Paintings, Sketches & More. Mountains Are My Bones; Rivers My Veins; Forests My Thoughts.

Authentic Writer

The best Shayri, poetry, Story,philosophy , blogs & novel Writer

The Flying Tofu

Japan . Travel . Food

Gabriele ROMANO 📎 bLOG

Post, news, diary... All the world around me, ALL THE WORDS AROUND YOU

PEMBANGUNAN MENERANGI DAN MENCERDASKAN

Jln Gereja Moria RT25 RW06 Kelurahan Liliba Kupang NTT

Crazartt

Good things are going to happen@Mehakkhorana

フラワーエッセンスの不思議

フラワーエッセンスのエネルギーで皆さんを神秘の世界へと誘います。