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世界が崩壊しない前に 24: 掘り尽くす鉱物


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宇宙誕生から138億年間で生まれた元素や地球の鉱物を、人類はこれから数十年ほどで使い切ってしまう。

その先は・・・

 

 

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青銅と鉄は文明と強国の象徴でした。

紀元前、もしヒッタイトとケルトが鉄器を持っていなかったら、ガンジス川や黄河流域で鉄の農耕具が普及していなければ、歴史は大きく変わっていた。

金と銀は繁栄の象徴であり、昔から通貨の役割を果たして来た。

建物から自動車、携帯電話、薬品、太陽電池まで鉱物無しでは造れず、生活は不可能だ。

 

国際環境開発協会が15年ほど前、よく知られた八つの金属(鉄、アルミ、鉛、ニッケル、銅、他)の残りの可採年数は15~81年と発表した。

推定埋蔵量は500~1100年分あるが、採掘には膨大な損失が伴う。

環境省の2009年の資料によると、可採年数は金20年、銀19年、レアメタルのクロム15年、インジウム18年とある。

 

ここ半世紀、かつて指摘された地下資源の可採年数を越えても、掘り尽くした物はなく、今も採掘は続いている。

しかし確実に可採年数は短くなっている。

 

 

* 何が問題か? *

 

可採年数は、世界経済(消費)の伸び、新規に発見される埋蔵量、リサイクル量、そして採掘コストによって決まる。

 

だが埋蔵量は増えても、鉱石の品位が下がり続けており、益々採掘にエネルギー(コスト)と水の使用量が増える。

また鉱山から出る鉱さいや処理液はこれまでの数十倍に達し、環境破壊と深刻な公害を招く。

さらに農業や漁業資源を減らすことにもなる。

 

最大の懸念は、生産と埋蔵している国が大きく偏在していることです。

 

中国の生産量は金で1位、レアアース(17元素)では世界シェアの96%に達する。

埋蔵量の世界シェアでは、リチウムはチリで75%、プラチナは南アフリカで88%と偏在している。

一方、日本はベースメタル(鉄、銅など)とレアメタル(リチウム、コバルトなど)は100%輸入に頼っている。

 

 

* もし枯渇の危機が来れば! *

 

希少元素や鉱物の枯渇は、コロナ危機のマスクのように2ヶ月ほどの品不足では済まない。

今回の日本政府の対応を見れば、危機管理(体制とシミレーション)が出来ていなかった事と、隣国との協調体制が取れないことで傷口を大きくしてしまうことが理解出来たはずです。

 

おそらく悲惨な争奪が始まるだろう。

既に石油、ダイヤモンド、ウランのように、アフリカや中東で資源を奪い合う為に、大国から武器が大量に供給され内戦を生んでいる。

 

放置すれば必ず破局が来ます、甚大な被害を伴う危機が。

 

将来に備えた危機対応が不可欠です。

 

 

次回に続きます。

 

 

 

 

 

 

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世界が崩壊しない前に 22: 様々な危機


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身近に迫っている危機とは?

被害の大きなものをリストアップします。

 

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  1.  地球温暖化
  2.  生態系の破壊
  3.  農水産資源の枯渇
  4.  地下資源の枯渇
  5.  森林破壊
  6.  水不足
  7.  海洋汚染
  8.  貧困と所得格差
  9.  平和の破壊
  10.  パンデミック
  11.  巨大化する自然災害
  12.  先新技術の誤用
  13.  移民・難民
  14.  暴走する経済活動
  15.  金融システムの崩壊
  16.  暴走する社会・国家
  17.  細るエネルギー供給
  18.  教育と情報の格差

 

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幾つかの被害例を見ます。

 

*「平和の破壊」とは、戦争、内戦、テロ、核戦争などです。

犠牲者はベトナム戦争で800万人、一度核戦争が勃発すれば地球全滅で75億人でしょうか。

 

*「パンデミック」とは、伝染病のコロナウイルスなどです。

スペイン・インフルエンザによる死亡者は世界で4000万人でした。

この時の感染数は世界人口の30%と言われています。

 

*「金融システムの崩壊」の代表例は、ほぼ10年毎に繰り返されているバブル崩壊ですが、今後、別の崩壊が起きる可能性もあります。

リーマンショックでは、米国だけで1800兆円の家計正味資産と退職勘定資産の1/3を瞬時に失った。

当然、被害は世界に及んだ。

 

 

被害規模は甚大になると思われるが、予想しづらいものも見ておきます。

 

*「地下資源の枯渇」で切実なものは、埋蔵量が後20年ほどしかない幾つかのアースメタルやレアメタルです。

さらに1~3ヶ国に産出シェア70~90%を握られている資源もある。

経済封鎖が起きれば大国と言えども一溜まりもない。

 

*「先進技術の誤用」で心配なのは、遺伝子操作やバイオ技術でしょう。

金融技術や情報通信技術などは非常に有用だが、間違えば社会を傾ける可能性がある。

半世紀前に誕生した原発は、安直に突き進んで方向転換出来ない残念な例です。

 

*「情報格差」で目立つものは、巨大プラットホーマー(Googleなど)によるビッグデータ利用や国家の諜報活動で、監視社会が進む可能性がある。

また教育と情報の多寡が経済活動の優劣を制し格差を助長する可能性が高い。

 

 

残念なことに日本は、長期の経済衰退を招いている政治経済社会の沈滞が深刻で、上記の様々な危機に対応出来る体力が無い。

今回のコロナ危機で明白になったと思います。

 

 

次回に続きます。

 

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世界が崩壊しない前に 7: 罠に嵌った人々


 

 

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20世紀最大の罠と言えば、ファシズムへの暴走でしょうか。

人々は危機を脱しようとして、より悲惨な危機に陥った。

日本も同じですが、ドイツを見ます。

 

 

特報!!

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< 2.いつか来た道 >

http://shukan.bunshun.jp/articles/-/13175

 

 

当時の状況

・ 巨額の戦後賠償と世界恐慌による大量の失業

・ 革命後の社会民主主義政権は安定せず、軍部の復権が進んでいた

・ 共産革命とソ連への恐怖が高まっていた

 

一人の天才アジテーター、ヒトラーが出現した。

彼は、かつてのドイツ帝国領土を取り戻し、共産主義者とユダヤ人を排除すべきと訴えた。

彼は清廉な人物と見なされ、若者に絶大な人気があった。

彼が行う政策、国民運動や大規模公共事業は功を奏し経済が好転した。

これでナチ党は国民の支持を得て国会の議席を伸ばしていった。

 

当時、政治を掌握していたのは元軍人の大統領でした。

彼は自ら任命した首相に政治を任せ、まだヒトラーを信用していなかった。

だがこの非力な首相は、人気のあるヒトラーの抱き込みを図った。

 

大統領が高齢で弱気になったと見るや、ヒトラーは一気に政権掌握に動いた。

彼は部下に国会議事堂を放火させ、それを共産主義者のせいにし、彼らの議員職を剥奪します(緊急事態条項と同じ)。

そしてナチスは過半数を占める第一党となり、ヒトラー総裁を決議させた。

 

この後、第二次世界大戦へと一気に突き進むことになる。

やがてユダヤ人追放が始まり、彼らの莫大な資産は国民に分配され、虐待や虐殺への批判は起きなかった。

同様の手口は中世スペインでもあった。

 

この間、ヒトラーを支えた巨悪があった。

ドイツのメディア王は彼を応援した(フォックスニュースや読売と類似)。

ドイツの鉄鋼王(兵器王)も彼を支えた。

英米系の大企業は、戦後までこの鉄鋼王に巨額資金を提供し利益を得ていた。注1.

 

 

ポイント

 

・ 国民は騙されたと言うよりヒトラーに狂信し続けた。

・ 安直な危機打開策が、最悪の被害を招いた。

・ 一部の国民は命を賭して抵抗したが制圧され、暴走を止めることは出来なかった。

 

 

 

次回に続きます。

 

 

注1. 「オリバー・ストーンの『アメリカ史』講義」p391より。

 

 

 

 

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世界が崩壊しない前に 6: 罠を知る


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前回、私達が原発に呪縛されていることを見ました。

これと似た国を越える罠もある。

 

 

米ソ軍拡競争を見ます。

 

突然、現れたソ連のゴルバチョフが、米国に核戦力削減を提案し、核軍縮条約締結が成った。

しかし、この後が続きませんでした。

それはなぜか?

 

当時、米国は自画自賛していた。

「ソ連は我々の軍拡競争に負けて経済的に弱ったのだ。

だから宇宙にまで軍拡すれば、遂にソ連はねをあげる。

平和になるぞ!」

人々は、軍拡競争こそが軍拡を終わらせ、危機は回避されると信じた。

 

しかし、30年後の今、間違いだと分かるはずです。

 

 

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< 2.http://fkaleidoscope.blog11.fc2.com/blog-entry-566.html >

 

何が起きていたのか?

 

当時の米国大統領はレーガン、次いで父ブッシュでした。

ホワイトハウスはまったくソ連を信用せず、相変わらず軍備増強と軍事支配拡大で押し切ろうとした。

 

一方、ゴルバチョフは政治刷新の手腕を認められて、トップに立つことは出来たが、立場は危ういものでした。

彼が前例のない大幅な軍事的妥協(アフガニスタン撤退も)を提案すると、当然、軍部や保守派からの猛反発に晒された。

 

米国は、これ幸いと不平等な兵削減をソ連に迫り、また南米への軍事介入を進め、ソ連の制止も聞かず湾岸戦争に突入します。

 

湾岸戦争は、子ブッシュもやった人気取りの可能性が高い。

米国の駐イラク大使は、クウェートとイラクで緊張が高まっていた時、フセインに告げていた。

「ブッシュ大統領は、イラクの友好が優先であり、友人でないクウェートとの国境紛争には何の意見も持っていない」と。注1.

この戦争で大統領の人気は鰻登りとなった。

 

米国の中東やアジアへの軍事介入の経緯と、世界断トツトップの米国の軍需産業の伸張を知れば、頷けるはすです。

 

 

もし1980年代末、ホワイトハウスがゴルバチョフを信じ協力していれば、彼はクーデターで辞任することもなく、戦争は減っていたかもしれない。

 

結局、国民は真実から遠ざけられ、政府に振り回されている。

 

 

次回に続きます。

 

 

注1.「オリバー・ストーンの『アメリカ史』講義」p397より。

 

 

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世界が崩壊しない前に 2: 兆候はあるのだが


 

 

 

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これまで多くの危機を乗り越えて来たのだから、

これからも大丈夫と人は信じたい。

しかし、単に偶然だったかもしれない。

これからは制御不能で、逃げる場所がなくなるかもしれない。

 

 

乗り越えられない危機などあるだろうか?

 

今回のコロナウイルスで分かったはずです。

世界は益々に繋がりを強めており、病原体が瞬く間に世界に広がっていくことを。

 

例えば中国経済が崩壊すればどうなるか?

中国との輸出入第一位の日本経済は大打撃を受け、また世界も金融危機から逃れられない。

さらに難民が大挙して押し寄せてくるかもしれない。

 

もし核戦争が起きれば、地球上の生命は根絶やしになり、何十万年も蘇ることは無い。

原発事故は恐ろしいが、その比ではない。

 

しかしまだまだ危機はある。

資源枯渇と地球温暖化が迫っている。

この深刻さを人々はまだ理解しようとしない。

 

さらに複雑で分かり難く、深刻化している危機もあります。

それは経済・社会・政治の危機で、これがもっとも根源的と言えます。

例えば金融崩壊、格差拡大、社会分断、金権腐敗でしょうか。

 

 

この危機の一端を見ます。

 

なぜ日本の賃金が下がり続けているのでしょうか?

 

アベノミクスも加担しているが、真因は単純だが根は深い。

バブル崩壊が繰り返される度に、景気の谷がより深くなっている。

益々、経済界は賃金を抑え内部留保を高め、政府に人員削減の容易化を要望する。

政府は景気刺激策と称して超金融緩和と労働規制の緩和を繰り返す。

この悪循環は世界を否応なく巻き込む。

 

こうして経済悪化と所得格差拡大が蔓延して行く。

これは高々40年前から始まったが、国民の主権が無視されている国ほど酷い。

 

 

次回に続きます。

 

 

 

 

 

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晩秋の北関東をドライブしました 12: 予科練平和祈念館


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今回は最後の訪問地、予科練平和祈念館を紹介します。
ここで太平洋戦争で散った若人達の生きざまを知ることが出来ます。
霞ヶ浦の淵、自衛隊駐屯地の脇に記念館はあります。

 

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< 2.予科練平和祈念館の位置、上が北 >

赤の四角が、記念館の位置です。
この土浦の阿見町には、大正時代から霞ケ浦海軍航空隊が置かれ、第二次世界大戦開始共に、ここに予科練が移転し、全国の予科練教育の中心となった。
戦時中の爆撃で施設は壊滅したが、現在、跡地に陸上自衛隊の駐屯地があり、その中に予科練戦没者の遺書や・遺品を収めた雄翔館がある。
この駐屯地に隣接して広大な公園があり、その中に近代的な記念館がある。

私は雄翔館を見てから記念館を訪れました。

 

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< 3. 雄翔館を目指す >

私は予科練平和祈念館の前の駐車場に車を置き、雄翔館に向かう。
ここに行くには駐屯地に入らなければならず、衛兵に挨拶して向かった。
雄翔館は16:30に閉館します。

上: モダンな建物が祈念館。
下: 駐屯地に並ぶ戦車群(現役ではないようです)。

 

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< 4. 雄翔館 >

上: 雄翔館の正面。

下: 雄翔館の入口から駐屯地を望む。

建物は大きくはない。

 

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< 5. 雄翔館、遺書の展示 >

彼らの遺書を見て目頭を熱くしたが、以前訪れた鹿児島の知覧特攻平和会館でも同様でした。
予科練と言えば颯爽とした若き航空兵と言うイメージだったが、彼らも多くは特攻兵になった。
終戦までの15年間で24万人が入隊し、うち2万4千人が戦地に赴き、特攻に進んだものも多く、戦死者は8割にのぼった。

 

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< 6. 雄翔館、遺品の展示 >

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< 7. 山本五十六連合艦隊司令長官の書簡 >

これは彼がこの予科練の司令官に送ったもの。
彼はこの書簡を書いた18日後に撃墜されている。

文面は予科練司令官に、ガダルカナル島撤退以降の日本の苦境を吐露しながらも、米軍の物量優位に勝るには、「立派に死ねる闘士を育てることが肝要」と訴えている。
当時、真珠湾攻撃からほぼ1年が経ち、ミッドウェー海戦からガダルカナル島撤退へと日本の敗戦色は濃厚になっていた。
当然、国民は真実を知らず、まだ勝利に酔いしれていた。

理知的で知られる最高指揮官の彼ですら、精神論を振りかざすしか手がないのが如何にも口惜しい。
もし国民が真実を知らされていたなら、違った国の舵取りが行われただろう。
そして若い人々は、死に急ぐことはなかった。

いつも思う。
彼らの国に殉じる思いは尊い、当然命も。
しかし、殉じることで国は救えず、圧倒的な物量の前では無駄な死と言えるだろう。
何も知らない若者をそんな境遇に追い込んだ時代が悲しい。

二度と馬鹿げた軍事国家を作ってはいけないと唇を噛み締める。

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< 8. 人間魚雷、回天 >

 

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< 9. 予科練平和祈念館 >

上: 外観。
下: フロア図。
内部は撮影禁止なので、ホームページから写真を借用しました。

展示室は7カ所に分かれています。
この番号に従って、次の写真にテーマ紹介があります。

 

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< 10. 展示室のテーマ >

記念館は大きくなく、見学時間はそうかかりません。
斬新な展示だが、今一つ要領を得ていない。
史実を分かり易く伝えると言う意味では中途半端だと感じた。
それでもこの手の展示は必要だと思う。

 

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< 11. 当時の全国予科練の設置状況 >

 

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< 12. 霞ヶ浦の夕陽 >

一度は訪れて見たかった霞ヶ浦だったが、記念館の閉館(17:00)共に外に出ると辺りは暮れていた。
直ぐ裏手の淵に辿り着くと、正に夕陽が沈む所でした。

雲に覆われ、微かに赤い西の空が予科練生の生きざまを象徴しているようでした。
悲しくも美しい生き様がここにはあった。

次回に続きます。

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平成の哀しみ33: 深まる亀裂 31: 何が重要なのか 2


 

 

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これまで日本の危うい兆候を見て来たが理解する人は少ない

 

 

なぜか?

 

ウヨは「攻めて来る軍隊に向かって憲法9条を掲げて見ろ」と言う。

これを聞いて納得し嘲笑する者は多い。

 

それでは「洪水で決壊した堤防に向かって砂袋を掲げろ」はどうか。

砂袋は決壊する前に使ってこそ意味があり、当然武器も役に立たない。

短絡思考が幅を利かせている。

 

これだけではない。

 

人は内社会の悪化より外部の異変に目を奪われ易く、より危険に感じる。

国が悲惨な状況に陥るのは、攻めて来る外国だけだとするのは早計です。

 

古くは聖書の預言者が国王の外交ミスが強国の介入を招くと警告した。

 

古代ギリシャは団結してペルシャ戦争に勝利したが、その後は内戦状態に陥り、遂にはマケドニアに支配され命脈は尽きた。

 

古代ローマも拡大する侵略戦争、疲弊する社会、傭兵偏重で自壊した。

 

 

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今次の二度の大戦は資本主義と世界経済圏の発達が相まって、西欧列強が植民地獲得競争に狂奔し、至る所に対立の火種が撒かれたことによる。

ドイツに侵攻された英仏はその百年前に火種を作っていた。

 

つまり世界や歴史から学び論じることがない人々が、徐々に衰退する中で危機意識を持てないことにある。

 

 

次に続く

 

 

 

 

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平成の哀しみ31: 深まる亀裂 29: 敵対と融和 3


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人はなぜ攻撃的になるのか?

 

これは厄介だが避けられない。

 

人類は進化の過程で、未来に不安と希望と言う相対する情動を持つようになり、失敗の少ない発展を手に入れるようになった。

 

しかし、一方が強く働くと問題が生じる。

例えば、異なる集団に不安を感じると、やがて強い憎悪を抱き、予防的な敵対行動に出ることがある。

初めは些細なもめごとでも互いにエスカレートする。

この過程で内集団の共感が高まり愛国心の高揚が起き、大規模な抗争に発展する。

 

逆に不安を感じないのも問題で、大きな失敗をし易くなる。

 

 

つまり人類はまだまだ敵対し易い。

 

実は敵対と融和の感情はノルアドレナリンやドーパミンなど幾多の脳内ホルモンが関わっている。

極論すればホルモンの分泌、遺伝と生得による脳の特性が敵対と融和を決めることになる。

 

共感度が低く攻撃的な性格を持つ人は社会にいつも一定数存在する。

時に社会が不安定化すると、人々はこのタイプの指導者を担ぎ出すことになる。

例えば、企業で云えばリストラを貫徹出来るトップ、戦争で云えば犠牲を

気にしないで大攻勢をかけるトップを皆が欲するからです。

 

 

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こうして社会は敵意を増大させ、争いを加速させることになる。

 

 

次回につづく

 

 

 

 

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平成の哀しみ30: 深まる亀裂 28: 敵対と融和 2


 

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人は戦う宿命から脱せないのか?

 

一つの光明がある。

 

アフリカでは戦うチンパンジーは融和を得意とするボノボを凌ぎ森の王となった。

しかし人類はこれを凌ぎ地球の王となった。

 

これは言葉や知能の発達もあるが、社会性の発達と共に愛情や共感が強く働くようになった事が大きい。

 

高等動物ほど家族に強い絆を抱き、かつ集団内の弱者をいたわる。

共感は哺乳類に広く見られ、親が命を賭して子を守る姿は感動を呼ぶ。

類人猿や旧石器人には障害者や病弱者への援助行動が考古学的に確認されている。

最も共感が発達したのが人類です。

さらに最高度の抽象能力が共感の範囲を無限に広めることを可能にした。

 

こうして人類は数十万年かけて生活範囲を数十km四方から地球規模へと広げ、かつ協力するようになった。

これが今の世界の姿です。

 

けっして戦いや征服だけで世界が拡大したのではない。

 

 

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人類は法の制定を、初期には部族から都市、次いで各都市間、やがて国家間で結ぶようになった。

この間、約4千年かかり、やっと1世紀ほど前から地球上の大半の国が一つの法を制定するようになった。

 

確かに戦争は繰り返されているが、徐々に人類は新たなステージに進んでいるのです。

 

 

次回につづく

 

 

 

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平成の哀しみ29: 深まる亀裂 27: 敵対と融和 1


 

1

 

昔から人は敵対か融和かの選択をして来た

 

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動物は元来敵対するものなのか?

 

弱肉強食は自然の理ですが、同種間では擬闘が行われます。

肉食獣などが縄張りを争う場合、徹底した殺し合いをせず、共に生存率を下げないように進化しました。

 

しかし人に近いチンパンジーでは、隣接するオス集団を壊滅させことがあります。

彼らは他集団のオスを非常に恐怖し、メス以外とは接触しません。

 

人類は大戦争をしますが、一方で世界を駆け巡り、商売や旅行をします。

人類は徹底的に敵を憎悪する一方で、仲良くすることも出来る非常に柔軟な動物です。

 

 

歴史を振り返ると二つの進歩に気付く。

 

社会が争いで荒廃していた時代、各地で画期的な解決策を説き始めた人がいた。

インドの釈迦、中国の孔子、ユダヤのイエス、アラブのマホメッドなどです。

彼らは憎悪でなく愛と自制により平和と幸福を促した。

この教えは今も広く人々の心を捉えている。

 

今一つは、敵と味方の境界線が拡大し続けていることです。

人種や言語集団は概ね1万年前後に定まったが、その垣根を越えて通じ合うことが可能になった。

 

人類は異なる社会を統合する知恵を持ち、広く協力する心を持ったことで、今の繁栄と平和がある。

 

次回へ

 

 

 

 

 

 

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平成の哀しみ27: 深まる亀裂 25: なぜ馬鹿をやるのか 3


 

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軍の愚行を許した国民は

 

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日本国民は真実を知らされず、デマに踊らされていた。

また国民は政府を選挙で一応選べたが、天皇直轄の軍部が政治を牛耳っていた、特に2回のクーデター以降は。

つまり国民は騙され、手も足も出なかったので犠牲者に過ぎないのか。

 

勝者によるニュルンベルク裁判以外に自ら戦争犯罪を裁き、被害国に潔く謝罪したドイツ国民でさえ、終戦後10年まではヒトラーの犠牲者だと考えていた。

 

日本軍が大陸に侵攻し、治安維持法で言論が締め付けられていても、国会議員や地方紙、経済紙の数人が戦争反対を表明していた。

しかしこの声はかき消えてしまった。

 

ここ半世紀の戦争で、国民はいとも簡単に愛国心に燃え開戦に賛成して来た。

日本だけでなく米国もベトナム戦争やイラク戦争で、開戦の口実を巧みにでっち上げて来た。

 

日本の場合、政府や軍部が国民を騙し始めると防ぐ手はないが、英国は違った。

大戦当初、英国は事実報道に拘りドイツの煽情報道に後れを取った。

 

 

結論

政府や軍部が嘘をつかないように、文民統制と報道の自由の確保が重要です。

 

実はこの反省を日本が未だにしていないことが問題です。

同じ間違いを繰り返す可能性があり、危険です。

 

 

次回に続く

 

 

 

 

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平成の哀しみ26: 深まる亀裂 24: なぜ馬鹿をやるのか 2


 

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大戦に突き進んだ日本の首脳の愚行をみます。

 

 

 

2

 

戦争を始めると深入りする一方で、日本だけではないが途中の撤退はほぼ不可能です。

戦争が始まると犠牲者が増え、国内の憎しみが沸き立ちます。

また軍事費を借金する為に勝ち続けなければならない。

 

軍首脳は中国戦線で失った20万英霊に申し訳ないからと、さらに太平洋戦争へと進み200万を失う。

本土決戦を前にして、ある大将は日本を焦土にして一兵卒まで戦うと息巻いた。

 

この間、軍は敗戦と失敗を隠し通し、国民を鼓舞する為に報道を統制し、嘘を流し続けた。

こうなると海外の情報が入らない国民は敗戦まで勝利を疑わなかった。

 

問題の一つは、超エリートの軍首脳や参謀達が、なぜ無謀な戦争計画を立案し続けたかです。

一言で云えば、軍と己の保身の為であり、その為には都合の悪い情報を無視し隠蔽、捏造もした。

当然、国民に真実を告げ判断を仰ぐことはなかった。

 

日本にはヒトラーのように独裁者はいなかったが、関東軍、陸軍、海軍が競い合い、天皇を担ぎながら戦争を進めた。

終わってみれば誰の責任かは分からない、「みんなで渡ろう赤信号」状態だった。

 

これは今の政府・官僚にも受け継がれている病根です。

 

 

次回に続く

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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平成の哀しみ25: 深まる亀裂 23: なぜ馬鹿をやるのか 1


 

 

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戦争には愚行が目につく

 

 

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ドイツと日本の国民はヒトラーの本質を見抜けず、世界大戦へと突き進んだ。

 

両国民は戦争を望んだわけではなく、天才的な嘘つきのヒトラーに騙された被害者に過ぎないのか。

両国民は今も昔も平和を愛する民族だったのか。

 

第一次大戦後、ドイツは過大な戦後賠償と経済失策、日本は二度の金融恐慌と東北の飢饉に苦しんでいた。

さらに29年に世界恐慌が襲った。

両社会は一気に疲弊し不満が充満した。

そして指導者が現れ、隣国への領土拡大こそが生き残る道だと自尊心と敵愾心を煽った。

 

ドイツにはかつての帝政ドイツの領土、日本には半世紀に亘り拡大した東アジアの領土があった。

ドイツの敵は共産主義とユダヤ、日本の敵は遅れた文明に甘んじる大陸民族だった。

 

こうして両国は国内で追い込まれ、隣国に活路を見出した。

この思想を支えたのは保守的な人々だった。

これは既に得た富なり地位を失いたく無いために、社会改革よりは外部に解決策を求めた結果でした。

特にドイツはこの傾向が顕著だった。

 

こうして両国は侵略されたわけではないが、世界を相手に無謀な侵略戦争を始め、世界は無残な廃墟と化した。

 

これが愚行でないとしたら。

 

 

次回に続く

 

 

 

 

 

 

 

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平成の哀しみ24: 深まる亀裂 22: 敵か味方か


 

 

1

同盟を組む時、敵と味方を間違うことがある。

 

 

古代ギリシャの国々が戦乱に明け暮れていた時、よりによって一方がペルシャに加勢を求めた。

 

第二次世界大戦前夜、軍拡を進めるドイツに対して英仏米はソ連への防御壁になることを期待し穏便に済まそうとした(敵の敵は味方)。

この間違いに気付いたのは侵攻が始まって4年も経ってからでした。

 

 

 

2b

 

もっと奇妙なことがある。

ソ連を味方に引き入れ日独伊三国同盟を結ぶことで、米英仏を牽制できると読んだのが日本陸軍でした。

ところがドイツが裏切りソ連に侵攻し、また同盟は米国に日本への石油禁輸を決断させることになり逆効果になった。

 

なぜ日本と米欧はドイツを読み間違えたのか?

 

ヒトラーの嘘と裏工作が巧だった。

欧州は前回の大戦の復興に手一杯で、米国は世論が他国の戦争に巻き込まれるのに反対だったことが大きい。

 

当時、半世紀ほど遅れて侵略を始めた日独伊は世界から非難され、国連を脱退した同類でした。

この仲間同士で東アジアの領土を奪う合うことはない。

さらにドイツはすぐにも欧州を掌中にする勢いだった。

 

こうして日本陸軍は大吉を引いたと喜んだが、とんだ貧乏くじになった。

海軍は危惧していたのだが。

 

 

 

次回に続く

 

 

 

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平成の哀しみ23: 深まる亀裂 21: 軍事同盟(集団安全保障) 


1 

 

軍事同盟にも危険性がある

 

 

軍事同盟は戦争を招き被害を大きする。

これを避ける為に中立があるのですが。

 

同盟の危険性とは

 

同盟に参加することで敗北の危機感が減じ無謀になる。

 

他国の紛争への加勢により、対立する同盟間の大戦に発展する。

 

同盟内の覇権国が軍事力を恣意的に使い大戦に突入する。

 

境界にある国は対立する同盟国から攪乱され攻撃され易い。

 

これらは戦史の常識です。

 

国連憲章で集団安全保障は容認されたのですが、実は協議の過程で上記の反省から反対意見も多かったのです。

しかし米国の押しで決まった。

 

重要なのは軍事同盟の組み方です。

 

端的に言えば信頼できる国と対等に組めるかです。

 

 

 

2

 

 

例えばNATOは参加国の全員一致で決議します。

即応性に欠けるが、戦争の予防的措置や抑止力としては効果を持ちます。

国連は拒否権の問題はあるが、これに近い。

 

しかし米国一国への従属は、数々の危険がある。

 

ここ半世紀、米国が牽引した戦争には問題や失敗が多い。

現時点で、日本側から抑制出来るとは思えない。

日本の位置がアジア側にあることも問題です。

 

これから世界のパワーバランスが大きく変わり、新旧の対立から暴発が起きる可能性が高い。

見極めが重要です。

 

 

次回に続く

 

 

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平成の哀しみ22: 深まる亀裂 20: 軍拡のジレンマ 3


 

1

軍拡が怖いからと言って軍を放棄すべきか

 

 

世界の中立国は防衛軍を持っている。

小国が軍を持たないこともあるが他国に依存している。

不穏な軍事大国やテロに走る国家や集団は存在する。

 

つまり防衛軍は必要です。

 

世界に安全保障のヒントがあり、大国と対等な軍備を持てない小国が参考になる。

 

 

2無題-1

 

ロシアに近い北欧やバルト三国を見ます。

 

対処は大別して三つある。

A 中立政策

B 集団安全保障

C ロシアに敵対しない

 

A スウェーデンは中立政策により第二次大戦の被害を軽微に出来た。

しかし1992年より中立政策を捨て、まだNATOに加盟していないが、この方向に進むだろう。

 

B ノルウェーとエストニアはNATOに加盟している。

 

C フィンランドはNATOに加盟せず、北欧理事会に参加しながらソ連に近い外交を行っている。

 

ちなみにこの4ヵ国の各人口はロシアの百分の2~7に過ぎない。

すべて軍を持っており、北欧の二ヵ国は国連などの派遣軍に積極的に参加している。

 

これらNATO加盟国はすべてロシアと国境を接している。

ウクライナ情勢が不安を駆り立ているようです。

 

これらは自国の軍備だけに頼ることをせず、中立政策も含めた外交と集団安全保障を重視している。

 

 

次回、集団安全保障についてみます。

 

 

 

 

 

 

 

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平成の哀しみ21: 深まる亀裂 19: 軍拡のジレンマ 2


 

1

軍備増強の思わぬ落とし穴

 

A 膨大な軍事費

実は、軍事費に上限が無いのです。

 

嘘のような話ですが理由は簡単で、軍拡競争で軍事費は上昇し続けます。

冷戦時代、米ソの核弾頭は地球を7回全滅させる量になった。

 

ここまで来れば、他の産業への投資不足が起こり、経済に悪影響が出ます。

 

日本は朝鮮戦争とベトナム戦争時、米国が軍需物資を買ってくれたので好況になった。

しかし太平洋戦争時、日本は総生産額は上がっても生活はどん底だった。

 

 

24

 

B 癒着する軍産複合体

軍需産業は成長すると政府と癒着するようになる。

 

理由は簡単で、政府が大口の発注者で機密を共有することになるからです。

米国の子ブッシュ大統領や明治維新の長州軍閥(陸軍)などが好例でしょう。

 

開戦は双方に莫大な利益と賄賂をもたらします。

 

 

C 拡散する兵器

軍事大国で育った兵器産業は輸出に拍車をかけるようになります。

 

中東は米国とフランス、ロシアの巨大兵器市場です。

中東戦争の初め、米国は短期間に大量の兵器をイスラエルに提供し、劣勢を優勢に変えた。

 

大国は覇権争いで、兵器産業は商売で、敵対する双方の国や戦闘集団に兵器を供給し続ける。

こうして世界各地で紛争が悪化し長期化します。

 

 

次回に続く

 

 

 

 

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平成の哀しみ20: 深まる亀裂 18: 軍拡のジレンマ 1


 

1

 

「平和を愛する国民なんていない」と断言する首相もいるが、

皆さんはどうですか

 

軍備拡大を考えます

 

歴史を見ると、軍事力を軽視した国と小国は滅び、強大な軍事力が帝国を築いたように思える。

 

だが強大な軍事力にも問題はある。

 

A 軍事大国の内部

多くは軍事優先になり戦争を拡大し続け、経済・社会は疲弊し、遂には内部崩壊する。

 

ローマ帝国、中世スペインとフランス、大英帝国、大日本帝国と今の米国に共通するものがある。

戦費調達の為に、収奪目的の侵略戦争と苛酷な課税が繰り返され、遂には過大な負債が残る。

日本も日露戦争から戦費調達の外債発行で敗戦まで自転車操業に陥った。

 

B 軍事大国の周辺

侵略競争が常態化し、周辺諸国は軍拡競争と軍事同盟に走り、苦境に陥り、遂には破局を迎える。

この結果が20世紀の大戦でした。

 

これが軍拡を恐れる理由です。

 

この反省からパリ不戦条約や国連憲章で、世界は戦争と侵略を違法と見なすようになった。

この60年間、問題はあるが大国間の戦争が無くなり、多くの小国が独立している。

 

2

 

実は、中国の宋王朝は文治主義を採った珍しい王朝で最長の寿命を得た。

軍隊が弱く外圧に苦しんだのだが、文化と商業が非常に発展した。

 

 

次回に続く

 

 

 

 

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平成の哀しみ9: 深まる亀裂 7: 勘違い 1


 

 

1

*1

 

 

帝国主義、ああ勘違い

 

2

 

 

 

日本の大陸侵攻は西欧の帝国主義と異なると信じる人がいる。

 

その根拠は

A 五族協和、大東亜共栄圏を願った

B アジア各国の独立に貢献した

C 朝鮮や台湾で教育と莫大な投資を行った

 

D 日本人は善良であり、人畜にも劣ることはしない

次回検討します。

 

 

西欧と比べます

A 未開人にキリスト教を広めることを願った

実際は人種差別と利益優先で現地を虐げた。

 

結局、スローガンは自己満足。

 

 

B 内乱や革命を支援し傀儡政権を作った

私人として革命家を援助した日本人は多数いたが、軍部が行った反乱分子を育てる策は侵略の常套手段。

 

 

C 植民地政策は国として儲からなかった。

宗主国は植民地に設備投資と軍隊派遣で莫大な出費をし、多くの人命も失った。

利益を回収するつもりだったが、せいぜい食料を掠め取るぐらいしか出来なかった。

英国では赤字続きの為、国会で植民地放棄が議論された。

結局、先走った自国の企業家と資本家、居留民を保護する為に行わざるをえず、さらには覇権争いに陥ってしまった。

 

一部に日本の評判が良いのは、日本が西欧や中国の酷い植民地支配から開放することになり、その後、直ぐに撤退する羽目になったことが幸いしている。

 

 

次回に続きます

 

 

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平成の哀しみ8: 相争う 6: 繰り返す過ち 2


1

*1

 

なぜ人は過ちを繰り返すのか?

 

2

 

  • 子ブッシュ米国大統領

 

彼は2001年同時多発テロ直後の勇ましい発言で史上最高の支持率を得たが、任期終了時は史上最低だった。

 

外部に敵を作り、罵倒する姿勢は絶大な人気を得ることがある。

人々は愛国心に燃え敵意を高ぶらせ不満を忘れる。

これはヒトラーのような悪辣な為政者の常套手段で多くは悲惨な結果に終わる。

 

一方で希に敵を正しく捉え世界を救う為政者もいる、ルーズベルトやチャチールのように。

 

 

  • 繰り返すナショナリズム

 

日本では負の歴史を自虐史観と罵り、美化する機運が高まっている。

 

実は、これは世界の潮流でもある。

冷戦などにより後進国で内戦が蔓延し、欧米への難民とテロが頻発し、文明対立が強く意識されるようになった。

一方で欧米は経済が伸び悩み、格差を拡大させ、国民の不満が高まっている。

こうして国内では分断、海外には排他的になった。

しかし、これが安易に受け入れられようになったのは大戦後70年以上経ったからです。

 

さらに日本では歴史を自省していないことが災いしている。

これは19世紀末に、国内の停滞を植民地に活路を求めた西欧の状況と非常に似ている。

そして第一次世界大戦が始まった。

 

次回に続く

 

 

 

 

 

 

 

 

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